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カテゴリ:映画( 100 )

映画フラッシュゴードンは駄作か?


最近、トヨタのCMで懐かしい、フラッシュゴードンのテーマがバックで流れている。昨年のボヘミアンラプソディーの大ヒットにあやかり、クイーンの作曲だったフラッシュゴードンを流したもの。この映画、映画館で見たが、DVDでも何度も見た作品。映画批評家はこの1980年の映画を天下の駄作と酷評するのだが。確かに、主人公のキャラが弱い。スーパーマンやスパイダーマンのような超能力もなく、ニューヨークジェツのTシャツを着てるだけ。アメリカンフットボールの技も見せるわけではない。しかし、ゴードンの相手役や宇宙皇帝ミン役はマックスフォンシドーなど豪華な配役で、主人公サム・J・ジョーンズがいまいちだが、その他メロディアンダーソン、トポル、ティモシーダルトン、オルネラ・ムーティなど豪華。制作費は大きく、その分批判も厳しかった。衣装もやたらキンキラキンで、ストーリー展開も荒い。しかし、何故か、不思議な魅力を感じた。それは、この作品をスターウォーズなど、CG技術によってリアルな宇宙ものと比較したからだ。これはあくまで、クイーンのオペラであり、舞台を映像化したものとして見ると全く趣きが違う。映画批評家はあくまで映画としてしか見ていない。この作品は同じ頃に出たthe WhoTomyなどよりエキサイティングな作品。音楽を聴くだけでも充分に楽しめ、普段クイーンがライブで演奏しない内容であるだけに、素晴らしい印象である。


市川のコルトンプラザ東宝シネマズで華氏119を見た。最終回の18時30分だがガラガラ。この映画監督はこれまで民主党政権側に立ち、ジョージブッシュを批判してきたマイケルムーアだが、トランプの台頭は民主党政権時代に根があったことを語る。

その原因、要素は日本人ではあまり報道されないことも多い。彼の突撃取材のいくつかを取り上げる。ムーアは自動車産業の衰退の影響を受けた五大湖周辺のラストベルトの出身であった。この地域に問題意識を持っていたトランプとは彼も親交があった。トランプは民主党の牙城であったこの地域の代議員票をヒラリーの手抜きの隙をついて得たのである。彼の選挙参謀だったバノン氏はムーアが監督したドキュメンタリー、シッコの製作会社社長であった。

 華氏119は先日の中間選挙結果、上院共和党、下院民主党のねじれ現象を予見させる内容であった。銃規制に関してはアメリカの建国から現代の軍に至る国防に関する意識にもつながる。銃を持つのは25%だが、機関銃まで必要なのだろうか。国土の広いこの国では警察を待っていられない。身を守るのは個人なのである。今年に入って銃乱射事件が多発している。NRAの政治献金はトランプの資金源でもある。この辺りから変化を期待したい。

 強いものに巻かれる日本のマスメディアはトランプはなかなかのやり手という声も出ているが、彼の矛先が日本に向けられた時の反応はどうなるのだろうか。

 アメリカ政治の劣化は民主党にも起きていた。2年前の大統領選で、誰もがクリントンの勝利を信じた。当初は15%の支持しか無かったのにトランプ大統領という結果がなぜ生まれたかの過程を、ムーアは故郷のフリントの惨状を通して見せる。


1.オバマ政権の欺瞞

 ミシガン州のフリントはかつてGM(ジェネラル・モータース)の企業城下町として栄えた。人口15万人のうち3万人がGM関連の職に就いていたこの町は、メキシコに工場が移転、失業者が大量に溢れ、治安はみるみる悪化し、町はゴーストタウンと化した。共和党系ミシガン州知事リックスナイダーの直轄行政となったが、彼はビジネスライクに河川からの取水を行い、配管のコストダウンから鉛の成分が溶け出し、子供に健康被害が出た。オバマの登場を期待したが、彼は知事を擁護する立場になり、事態は改善されなかった。

オバマ政権はリーマンショック後の財政再建を余儀なくされ、公共投資に手が回らなかった。健康保険は民主党の政策だが、必ずしも歓迎された訳ではない。結局、彼もエスタブリッシュメントの代表で、大企業の献金で動く人ではなかったか。ヒラリーもメール疑惑にあるような公私混同とウオール街の利権の人ではないか。そこにトランプはつけこんだ。

2.教員のストライキーこのままでは公教育が立ち行かなくなる

今年2月、全米で最初に立ち上がったのは、南部ウェストバージニア州の教師たちでした。公立学校の教師、およそ2万人が、州都チャールストンの州政府や議会を取り囲み、8日間にわたって授業をボイコット。実に28年ぶりのストライキに州政府や議会は驚がくし、翌3月、共和党の知事は、教師の給料を5%引き上げる条例案に署名。実力行使で一定の成果を勝ち取ったことがメディアで大きく伝えられ、教師のデモは、うねりとなって各地に波及し始めた。

ニュース画像

ウェストバージニアからコロラド、アリゾナ、オクラホマ、ケンタッキー、ノースカロライナへと拡大した。これらがアリゾナ州以外はトランプ支持50%以上の州であることに注目したい。

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赤いTシャツは共和党のシンボル。これらの州はいずれも教師の賃金が低く、全米で49位、31位、44位、50位、29位、39位と下位に低迷。

3.銃社会への告発を高校生が立ち上げた 

 2018年2月のフロリダのパークランド高校で18人の学生が犠牲になった。このことを悼んだ高校生たちが立ち上がり20万人のデモとなった。銃乱射を生き残った生徒たちは、全米からの注目をチャンスととらえ、すぐさま議会に銃規制強化を訴えるなどの行動を開始した。呼び掛けに応え、全米の若者たちが#EnoughIsEnough(もう沢山だ)、#NeverAgain(二度と繰り返すな)などのハッシュタグを付けてソーシャルメディアでメッセージを発信、連動して銃規制キャンペーンを展開し始めた。

4.女性票                         

MeToo 運動はハリウッドの大御所ワインスタインのセクハラ問題から始まり、最高裁判事候補カバノー氏の過去の女性に対するセクハラなどトランプ政権を揺さぶったが、トランプは強引な姿勢を変えない。カバノーの訴追はうやむやになってしまった。トランプ自身ポルノ女優との関係とか、過激な発言が非難されている。中間選挙では明らかに女性票が逃げた。上院選挙は半数改選だが、下院は全部改選だから、増加した投票者のかなりが女性の民主党候補者に投票した。 18歳の若者、女性の投票が10%増え。下院の民主党票に直結した。この高校生たちや若い女性立候補者の姿をドキュメンタリーとして取り上げ、アメリカの民主主義にムーアは希望を抱く。また、今回の下院選挙で当選したニューヨークのウエイトレス、プエルトリコ出身のオカシオ・コルテスに注目。彼女はサンダースの福祉政策に共鳴している。


5.民主主義が破壊された過程をナチスの台頭の歴史と重ねる   

ムーアはエール大学のスナイダー教授にインタビューする。彼はアメリカが民主国家になったのは実はそれほど古くない。公民権運動以降、1970年代あたりからだという。アメリカの民主主義はそれほど強くはない。ワイマール政権が少数派のナチスに乗っ取られた過程は今の状況に酷似しているという。ナチスが社会の行き詰まりをユダヤ人のせいにし、共産主義の恐怖をあおった。人種偏見や、移民問題を危機とするのに似ている。テロへの恐れ、失業、健康保険、貿易赤字などアメリカの問題点を全て他人、他国のせいにして、嘘も平気につく。40%の岩盤支持があれば全てを握れることはナチスに学んでいる。



Moreフリントの水道水汚染

如水会館から神保町まで歩いたが、あんまり暑いので、岩波ホールの映画を見ることにした。ナチス政権の宣伝相ヨーゼフ・ゲッベルスの秘書を務めたブルンヒルデ・ポムゼルが、終戦から69年の沈黙を破り、撮影当時103歳にして初めてインタビューに応じたドキュメンタリー。1942年から終戦までの3年間、ゲッベルスの秘書としてナチス宣伝省で働いたポムゼルは、「あの時代にナチスに反旗を翻せた人はいない」と話す一方で、「ホロコーストについては知らなかった」と語る。彼女は皺くちゃのおばあちゃんだが、記憶も話し方もしっかりとしてる。ソ連に5年も抑留された苦労が彼女の皺を深くした。近代史最大の戦争犯罪者のひとりであるゲッベルスに誰よりも近づいた彼女の30時間に及ぶ独白を通し、20世紀最大の戦争における人道の危機や抑圧された全体主義下のドイツ、恐怖とともにその時代を生きた人々の姿を浮かび上がらせていく。


作品データ

原題

A German Life

製作年

2016

製作国

オーストリア

配給

サニーフィルム

上映時間

113


原題はA German Life

岩波ホール創立50周年「ゲッベルスと私」


彼女のユダヤ人の友人ハンナはどうなったか、戦後調査し、データを見つけて1945年死亡とされたが、彼女は1943年にアウシュビッツに送られていたことが分かる。神も正義も無いが悪魔は存在する。ゲッペルスは清潔好きで爪の手入れが行き届いた好感度な立派な人物に見えていたが、彼が何故演説をする時人が変わったような態度になり、大きな声を出すのに

びっくりしたと彼女は言う。普段は激昂することが無い人だった。彼女は悪人と一緒にいたのかもしれないと思うが、あの体制からは逃れようもなかったという。後からマシな対応が出来たという人はいたが全くそんなことはあり得ないという印象だったという。映画の題名がGermanLife。ゲッペルスの秘書ですら普通の生活をしていた。ユダヤ人の友人は何故いなくなったのが分からなかったのだろうか。命令に服従することが社会規範だった時代、何故と問うことができない社会の恐ろしさである。




ジュラシックワールド炎の王国を新宿ピカデリーで見ました。猛暑で上高田の剣道の稽古も無いから、映画に行くことにした。5時40分の回で空席が多少あった。3D吹き替え版。前日公開作品で、既に10億ドル稼いだ成功プロジェクト。この作品は、2015年公開のアメリカ合衆国のSF映画。『ジュラシック・パーク』『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』、『ジュラシック・パークIII
』から続く4作、ユニバーサル映画。

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ジュラシック・パークが崩壊したイスラ・ヌブラル島が火山噴火の危機に見舞われ、遺伝子工学でよみがえった恐竜を救おうとするオーウェン(クリス・プラット)、クレア(ブライス・ダラス・ハワード)らの奮闘がスリルとスペクタクルたっぷりに描かれる。前作に続いた出演だがよいキャラクターだ。前作のお馬鹿な支配人クレアは賢明な恐竜保護主義者に成長し、アホな子供たちとは違う頭のよい館に住む子供、ロックウッド財団の孫娘が登場。彼女の養育係のおばあちゃんはジェラルディチャップリンが演じた。自分としてはたっぷり楽しんだ。ハリウッド映画特有の、ガンで人が撃ち殺されるシーンは無く、やたら恐竜に噛み付かれ、食い殺されたり、踏んづけられたりだが、結構子供も楽しんで見られる。登場人物で怪しからんと思う奴らは大体恐竜に食われてしまう。子供は大人たちがやっつけられるのが好きだから。

ハリウッド映画は最近、見たくなるような作品が少ないような気がします。スターウォーズ、エイリアン、ブレードランナー、ミッションインポシブルなどヒット作の続編が出るが、そのようなテーマ作品の方が、オリジナルのものよりも安心して見られるから、つい見てしまう。いずれも巨額の資金を投入した作品。筋書きは単純で、主人公は絶対に負けない。勧善懲悪で、悪漢は必ず滅びる。ジュラシックワールド、炎の王国もその典型。前作はジュラシックワールドの恐竜が柵から暴れ出し、多数の観客が被害を受け、中の従業員達が脱出して終わる。今回はその舞台になった島が噴火し、恐竜達が絶滅の危機に陥って彼らを救出することが、前半のドラマ。しかし、後半は救出を企画した会社の責任者がオーナーのロックウッド一族の意に反して、捕獲した恐竜達を軍事利用や競売にかけて一儲けしようと画策していた。恐竜を守ろうとするハモンド家の孫娘はその陰謀に気がついていた。子供だが賢く、抵抗する。ハモンド家の館は北カリフォルニアの山奥にあり、巨大な宮殿のような建物。自分は昨年、サクラメントから、レークタホ、ヨセミテなどを巡り、森と雪を抱いて雄大な自然を満喫したが、まさにその世界だ。いつものシリーズのように、ラプトルやティラノザウルスが脱走し、ビジネスに恐竜を利用していた連中はことごとく、恐竜達に食い殺されてしまう壮絶なシーンが見もの。今回はラプトルの改良型のインドミナスレックスが大暴れする。ブラキオザウルス、トリケラトプスはいつもの配役。海の最強恐竜モサザウルスも健在。主人公が閉じ込められるが、隣の部屋にいた、パケキファロザウルス、石頭の頭突き恐竜を手懐けて、壁を破壊し、脱出する。今回は今までになかった恐竜が結構活躍して、火山の噴火シーンから、北米の自然、ハワイで撮影したと思われる海岸など、素晴らしい景色も堪能出来る。前作を超えているという評価がある。恐竜に関心がない人は面白くないかもしれない。

全世界興収約167100万ドルという大ヒットを記録した前作から、3年ぶりの続編で三部作になる。次作は脱走した恐竜達の物語だろう。冒頭のシーンとエンドがそれを予感させている。



ユナイテッドシネマず豊島園でピーターラビットを見た。2018年コロンビア製作のどたばた劇。結構楽しく見た。

このピーターラビットと来たら結構な悪がき。一家を挙げて女性画家のピアの潔癖性のお隣さん、彼女の恋人マクレガーを痛め付ける。ビアトリクスポターの絵本で見る平和な田園野うさぎ一家ではない。ハリウッド映画になるとこんなに暴力的になってしまうのか。まるでバックスバニーである。マクレガー役はドーナルグリーソン、ピア役ローズバーン


バックスバニー
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ピーターラビットは穴ウサギという種で愛玩用のネザーランドドワーフとは違うらしい。日本でも飼われており、飼育しやすいので人気が出ている。特に毛並みが柔らかくおとなしいので女性に人気がある。猫と違いなまえを呼ぶと反応する可愛いさが
人気のもとで、トイレもしつけられるそうである。
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出だしから物騒。ピーターの父親はマクレガーの叔父さんに捕まってパイになってしまったのだ。その復讐もありマクレガー一家には一物ある。マグレガーは叔父さんからの相続物件を受け取り維持したい。隣地の女性ピアはピーター達を可愛がっていた。マグレガーとピーターラビットと仲間達の抗争はエスカレート、彼はダイナマイトを使ってピーター達を攻撃する。ビアトリクスポターが見たら怒り出す設定だ。平和な湖水地方が破壊の場になる。お隣さん同士の恋はピーターラビットの家がダイナマイトで爆破されることで破滅。しかしピーターラビットの反省でロンドンに帰ってハロッズに勤務する几帳面で出世志向の彼を説き伏せ、ピアとの恋を再度開花させることに成功する。何とも騒々しいピーターラビットであった。
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映画グレーテストショーマンを市川のコルトンプラザで見た

原作者: ジェニー・ビックス

アメリカのエンタテインメントではショーは重要な分野。ミュージカルだがこれこそアメリカというメッセージが込められている。この映画で見られる空中ブランコや曲芸が楽しめる立体パフォーマンスは、現代最高の総合芸術“シルク・ドゥ・ソレイユ”の原型か?
 バーナムを演じていたヒュージャックマンはX m enのイメージも強いが、彼はミュージカル、レミゼラブルにも出てトニー賞の受賞もしている。

 実物のバーナムは、興行師になる前は事業に失敗。沈没した船を担保に銀行から借入金をせしめ、やはりホラ男、山師と呼ばれても仕方がない人物だった。見た目が人と違う人間を見世物にすることで儲け、興行師として成功する。奇人、異形、奇形の人を集めて見世物にした。何も芸術ばかりが人々を楽しませるわけではない。しかし映画では、バーナムの純粋に人々を楽しませたいと願う無垢な情熱が、個性的なパフォーマーたちを劣等感から解放していくプロセスを、ストレートに抽出して行く。サーカス興行はアメリカのショウマンシップの原点なのかもしれない。彼の興行は後に史上最大のショウと呼ばれたリングリングサーカスに受け継げられた。ところが、サーカスは惜しまれつつ今年150年の幕を閉じた。この映画を見て、ドナルドトランプを思い出してしまう。話は変わるが、

物分りの良い政治、グローバリズムという幻想、公平とか民主主義の裏の階級社会に支えられていた民主党政権は終わった。トランプの猥雑な、強力なメッセージ性、暴力的な言動こそアメリカでもある。

                 実際のバーナム


ポップなアメリカの世界はヨーロッパとは異質だが、アメリカ人はヨーロッパのスノブな芸術も取り込んでいく。ヨーロッパの歌姫を興行に取り込み一儲けしたいというバーナムの構想は突然挫折する。しかし、彼とその仲間たちは雑草のように再生していく。

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スピルバーグ作品 映画 レディプレイヤーを市川の東宝シネマコルトンプラザで見た。 近未来、人類は思い浮かんだ夢が実現するVRワールド「オアシス」で生活していた。スティーヴン・スピルバーグがアーネスト・クラインの小説を映画化した、仮想ネットワークシステムの謎を探る高校生の活躍を描く。VR満載の映画であり、AKIRA、メカゴジラVSガンダムのバトルなど日本のポップカルチャーとハリウッドアイテム満載の映画という先入観で見た。
時は2045年、都市社会は崩壊し、貧困から抜け出せない人々はVRの世界に耽溺する。このバーチャルリアリティ世界はある天才ゲームプログラマーによって創造され、彼は亡くなる直前、彼が隠した3つのキーを探し出した者に56兆円のVR運営会社の経営権を譲るという遺言を残した。この鍵の一つをを最初に見つけ出した少年グループと経営権を握ってきた経営者とのバトルが始まる。
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これぞVRの支配する世界。VR空閑において人間はアバターとして行動する。ゲームの世界と仮想現実の映像の世界に入り込んで自分の思い通りの世界に変身しVRスペースを楽しむ。
少年たちは鍵の秘密を遊び心を持った創設者の気持ちを共有しているが故に、鍵を発見していく。少年たちはアバターとして巨大なアーカイブズをもった図書館に行く。そこで過去の制作者の記録が見つかる。スタンリーキュブリックのシャイニングやゾンビの世界、ゲームのレースバトルで連帯感を持ったアバターが現実に戻り友情をもって仮想現実の経営企業の支配と戦う。企業経営者はバーチャルの空間と現実社会の両方で少年たちと戦い、経営の独占を守ろうとする。このせめぎ合いが何ともストーリーを複雑にするのだが、
この映画のユニークなところ。かつてトロン(TRON 1982年)
が仮想現実のIT世界を描いた時代からの進化を感じさせる。トロンは「世界で初めて全面的にCGを導入した映画」として話題になったが、実際は前出の通りフルCGシーンは15分と短く、コストや納期の都合等で仮想世界シーンを完全にCGで作成する事は出来なかった。この為、多くのシーンで手描きのアニメーションが代わりに用いられた。この映像とは隔世の感がある。


新宿THOシネマズで41日初日を見た。PM6時からの回だが満席だった。アカデミー賞主演男優賞と日本人の辻一弘がメイクアップアンドスタイリング賞を受賞した。ドラマは地味な内容だったが、チャーチルの姿生き写しの主演男優ゲーリーオールドマンが光った。「世界を救った男』は、2017年のイギリス映画。 首相に就任したばかりのウィンストン・チャーチルを主人公に、第二次世界大戦中の激動の時代を描いた。ジョー・ライト監督。イギリス映画は伝記ものを描くのが上手い。DarkestHourが映画の原題。

チャーチルの首相指名から物語は始まる。議会は随分暗い照明。チェンバレンの失政が戦争を招いたと労働党から非難され、彼は辞任。チャーチルは首班指名を受け議会で演説。チェンバレンが見守る。Victoryがコンセプトで、平和とか交渉という言葉は無かった。宥和政策のチェンバレン。タイピストのレイトン、チャーチルの妻を軸にチャーチルを見守る。30万のイギリス軍。フランスは10万が降伏してヨーロッパはドイツに蹂躙されていた。ハリファックス卿とチェンバレンとの会談でチャーチルをこき下ろす。彼は100のアイデアを出すのだが96は危険と和平交渉に進もうとする。チャーチルはフランスの戦況を視察、反撃計画を意識してその機会を狙う。酒を飲むチャーチル。やたらとウイスキーを飲んで葉巻を吸っている。チェンバレンも生き写し。彼はチャーチルの戦時内閣大臣だったが胃ガンで半年後に亡くなった。チャーチルはキケロなどの言葉を知る雄弁家。逆境に面し勇気と呼びかけている。ラジオの初放送。 チャーチルの演説中の「前進」は嘘だと彼も悩む。Vサイン はクソ喰らえという意味でもある。戦時内閣は和平の道を探り、真実の負け戦を語らないチャーチルを攻める。国王のジョージ6世はチャーチルを危ぶむ。30万を救うため、カレーの英軍4000人を犠牲に。チャーチルはイタリアの仲介を断る決心をする。ルーズベルトとの会談もすれ違って苦悩するなか、ラムゼイ提督にダイナモ作戦を発動。小型艦によるダンケルク英仏軍救出作戦である。ヒトラーはこの時点でイギリスが屈服するとみたためか、追撃の手を緩めた。このチャンスが生きた。カレーの英軍の抵抗は無駄ではなかった。

国王との昼食がセットされ、毎週二人は会う。国王がカナダに亡命することも提案されていた。彼は拒否する。小型艦、民間船徴用による ダイナモ作戦を進めるなかカレーの英軍は60パーセント死傷し、絶望的状況に。

チャーチルは悩みました。彼のタイピストも兄が戦死し、苦しんでいた。彼の目線は国民に向かう。「絶対に屈服してはならない。絶対に、絶対に、絶対に、絶対に。」

ヒトラー 、あの伍長ペンキ屋に屈するのか、子分のムッソリーに仲介してもらい和平交渉をして何になる。彼は突然、地下鉄に乗って乗客に意見を聞いて励まされる。国王もチャーチルを夜中に訪れ、彼を支持する意志を示した。チャーチルは国会で断固戦う演説をすると、万雷の拍手。ダイナモ作戦は成功した。政治的交渉のなかでは国民の意志は無視される。しかし、国王とチャーチルは国民を向いていた。政治のリーダーシップのお手本である。We Shall Never Surrender!という彼の名演説でドラマは終わる。「絶この映画は彼のW対に屈服してはならない。絶対に、絶対We WWeWeに、絶対に、絶対に。」
絶対に屈服してはならない。絶対に、絶対に、絶対に、絶対に。」

ノーベル文学賞を取ったカズオ石黒氏の「日の名残」はその融和グループの背景が語られている。貴族社会のイギリスということを忘れてはならない。チェンバレンやハリファックス卿という貴族勢力との戦いでもあった。

最近、この時チェンバレンの融和策が成功していたらというドラマSS-GBがあり、チャーチルはヒトラーに戦犯として処刑されている。(注)

(注)原作は、スパイ小説やノンフィクションの巨匠として名を馳せる英国の作家レン・デイトンの同名小説


・・We shall go on to the end, we shall fight in France, we shall fight on the seas and oceans, we shall fight with growing confidence and growing strength in the air, we shall defend our Island, whatever the cost may be, we shall fight on the beaches, we shall fight on the landing grounds, we shall fight in the fields and in the streets, we shall fight in the hills; we shall never surrender, and even if, which I do not for a moment believe, this Island or a large part of it were subjugated and starving, then our Empire beyond the seas, armed and guarded by the British Fleet, would carry on the struggle, until, in God’s good time, the New World, with all its power and might, steps forth to the rescue and the liberation of the old.・・・”

1940年7月4日上院における演説 ”We Shall Fight on the Beaches”より抜粋



クリスマスの25日、スターウォーズをバルト9で見た。月曜日、65分の回は半分くらいの入り。1223日・24日の映画動員ランキング(興行通信社調べ)は、最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が、土日2日間で動員45万人、興行収入69600万円をあげ2週連続1位を飾った。

152分と長い映画だった。しかし、退屈せず最後まで見きった。ルークスカイウオーカーのマークハミルもレーア姫キャリーフィッシャーもすっかり年を取っている。レーアの後指揮を執ったホルド中将役を演じたローラダーンはジュラシックパーク1、3作に植物学者役で出ていたが、これも婆さんになっていた。とにかく寿命の長いシリーズだから仕方がない。


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レーア姫 キャリーフィッシャー
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ローラダーン
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キャリーフィッシャーは1年前に亡くなり、エンドタイトルにin memory of CarryyFisherとあった。年の割には老け込んでいたのは薬中毒のせいだそうである。ハンソロは出なかったが、ハリソンフォードも87才だとか。帝国の逆襲が最高傑作と言われるが。当時の登場人物や。チュウバッカー、R2-D2C-3PO、ヨーダも出た。フォースの覚醒、ローグワンも見たから、今回はそれらを背景とした作品だから是非見たかった。予想を上回る出来。エピソード8という事だが、来年公開のエピソード9が最後という。フォースを軸に宇宙で繰り広げられる、まるでおとぎばなしだから、細かなことは言わずに、楽しめた。もちろん、真空の宇宙に放り込まれたら、あんな風にまともには戻れない。ダークサイドと共和国のレジスタンス軍の戦いなど、いくつかの伏線をまとめてドラマをまとめ上げた手法は凄い。レイの役を演じる女優、デイジーリドリーはグラマーでもなく美形でもないがぴったりの役柄である。彼女がルークの子供か、推測するのもこの映画の楽しみである。

スターウオーーズは結構ロケで舞台設定している。カジノのシーンはクロアチアのドブロニク、最後の戦闘のシーンはボリビアのウユニ塩湖、ルークスカイヲーカーの隠遁の地はアイルランドの世界遺産スケリックマイケル島だそうである。こんな風景を大画面で見ることも楽しみである。
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アニメ 怪獣惑星ゴジラを新宿東宝シネマズで見た。瀬の下寛之監督作品。1117日に公開されて3週間以上経つが、1450分の回は満席だった。ゴジラは昨年のシン・ゴジラの延長線上だが、あのゴジラに地球文明は破壊され、人類は異星人の助けを得て宇宙に脱出する。初のアニメゴジラで、三部作の1作目。アニメであるが故に可能なスケールが実現している。アニメのレベルは、SFアニメの攻殻機動隊を彷彿とさせる。ストーリーはパシフィックリムとか、トランスフォーマーに出てくるような地球上の常識を超えた物質と生態、進化を行う超生物ゴジラという位置付け。時代が現代では無く、宇宙時間で万年をタイムスリップした地球という設定が面白い。その地球はゴジラに支配されている。これまでの人間が中に入って演じたり、ストップモーションで撮影したゴジラとは違うスケール感がある。評判どおり、前半は眠気を誘う。前日譚や経緯を説明するからだ。元々不合理なシチュエーションなのだから、文章で表現するのも手ではなかったか。丁寧な画像を楽しむことでも救われる。ゴジラが1万年後、異星人に教わったテクノロジーで26年宇宙を彷徨う人類の物語という設定がユニークだ。これまでのゴジラファンの想像力をさらにかきたてる作品となった。次作もヒットを伺える。しかし、物足りなさも残った。それは、従来のゴジラは必ず都市に現れる。そして、我々の日常を木っ端微塵に破壊する恐怖が無いことだ。これは核戦争の恐怖にも繋がるのではないか。これはむしろ密林のジャングルを舞台にするキングコングとかジュラシックパークの文明批判的なモチーフと混乱してしまう。

歌舞伎町の喧騒
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ブレードランナー2049も都市の喧騒や腐敗画像として重要な背景だが、アニメゴジラの世界は宇宙とジャングルなので、想像力が追いつかない。歌舞伎町を粉々にしたら面白いのだが。