2018年 04月 10日 ( 1 )

アメリカはナチスドイツのように最初から戦争を志向している国ではない。外交努力を第一義としているが、戦争になった場合のシナリオはしっかり持っている。
トランプ・アメリカの最大の敵は中国、イラン、ロシアである。そして北朝鮮だが、この敵対順位を狂わせ、不利になることはしない。二方面での単独戦争は避けたい。しかし、代理人やサポーターがいた場合は別である。シリアやレバノンはイスラエルと連合して対処、北朝鮮は日本である。日本も韓国もあてにならないのが悩みどころ。だから、地上戦は行わない。韓国は北に飲み込まれるのが地政学上の常識。それを抑えるための武力行使はやる。北の核段階的廃棄を逃げ道にしようとする相手を屈服させては外交交渉にならない。しかし、トランプは条件交渉が必ずしも不成立になることを視野に入れている。イランに対しても核施設を破壊するため、イスラエルと連携し、シーア派を敵視するサウジアラビアを使う。シナリオを考えると次の通り。実行するかは状況による。

韓国の文在寅大統領は北朝鮮との交渉に躍起となっている。4月27日に行われる南北会談では朝鮮半島の非核化や平和条約に向けての話し合いが行われるという。狼と狐か狸会談。クマさんが、隙を狙う。ろくな結果にはならない。半年前まで金正恩とトランプの罵り合いや、反米プロパガンダ、ミサイル実験などを繰り返す状態から、冬季オリンピックの北朝鮮参加から始まる雪解けの流れは世界を当惑させた。ドナルド・トランプ米大統領が3月22日、解任を発表したマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)の後任に、あのジョン・ボルトン元国連大使を指名した。C IAのポンペオが国務長官になり、今やアメリカは戦時内閣に近い。

大統領補佐官は上院による承認が不要な政治任用職であり、そしてアメリカが戦争への道を突き進むことも、トランプがそれを望んでいることもたぶん確実だ。トランプはマクマスター解任の約10日前、ティラーソン国務長官の更迭を発表し、タカ派のマイク・ポンペオCIA長官を後任に指名。「私が望む政権にとても近づいている」と発言した。海兵隊大将だったマティス国防長官が懸命に主戦派を抑えている。

ボルトンは北朝鮮への先制攻撃、イランとの核合意の破棄とイラン爆撃を繰り返し主張してきた。共和党内のより伝統的なタカ派は「力による平和」をモットーとするが、ボルトンの場合は「戦争による体制転換」が信条。アメリカの敵は壊滅すべし、と考えている。

金正恩はこうしたアメリカの体制変化に敏感に反応し、中国との関係改善のため、習近平にすがりよった。李外相はロシアのプーチンに状況を説明し、支援を要請した。これで、ロシア、北朝鮮、シリア、イランの独裁国家、西側世界から嫌われ者枢軸と、日本、アメリカ、イギリス、イスラエル、サウジなどの連合が第二次冷戦に突入した。海兵隊大将だったマティス国防長官は鷹派を押さえ込む懸命の努力を続けている。

アメリカは今もアフガニスタンの地上戦に関わっており、これ以上陸軍の犠牲を避けたいが、海軍と航空戦力による介入は行うだろう。北朝鮮がうまくいけばイランにも応用する。イランの方が容易い。
アメリカの巡航ミサイルと、無人飛行機グローバルホークやプレデターの能力、 A10、F22ラプトル、F35、B2のステルス系機攻撃力は今や計り知れないパワーとなっており、中国や、ロシアにこれを見せつけたいだろう。日本の主力戦闘機F15はステルス機にかなわない。F22に10対0で撃破されるシュミレーション結果だ。レーザー砲、レールガンを備えたズムヲルト級駆逐艦が2019年までに3隻実戦配備され、これらをネオコンは使いたがっている。しかし、口実が必要である。
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シリアの毒ガス都市攻撃にはトマホークによる反撃を行っている。トランプの核廃絶要求とミサイル実験の中止は絶対条件、北朝鮮にも、妥協はしないだろう。もし、6月ごろ行われるかもしれない金・トランプ会談が決裂したら容赦ない航空攻撃でレーダー網を破壊、制空権を握った上で、地上軍事施設、核施設の破壊を実行するに違いない。トランプは北の核廃絶は逃げ場を作らないようにするだろう。合意は無理。アメリカは度々裏切られたことを忘れない。その構えが本物であると悟ったからこそ金正恩が動き出した。今のところ不完全な北の核開発が本格化しないうちに施設を破壊し、北の内部崩壊を待つだろう。もし、それが起きたら、
中国はそれ見たことかと、朝鮮に侵攻。

韓国の北の砲台制圧のための地上軍侵攻は文政権下では有りえない。韓国は国境線の北の長距離砲施設破壊をアメリカの手に委ねるだろう。あるいは4千門の大砲は沈黙。南北会談の条件交渉で、朝鮮半島から米軍が引き上げたら、北は核とミサイル開発を再開する。アメリカは、裏切られたと世論を動かし、北への攻撃が始まると見て良い。金正恩は昔の日本のように、アメリカの軍事力を侮ってはいない。航空攻撃を最も恐れている。金一族は中国に保護されるか、ロシアに逃げて抹殺される宿命。これまでの因果が巡ってくる。だから、かつて、イラク戦争の時のアジズ外相のように、李外相がバックアップを求めてロシアやスゥェーデンに駆け回っている。

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