ゴーン解任劇

1960年代、自分が中学1年生くらいの頃まで、街には日野ルノーという名前で小型車が走っていた。ワンメータ−70円とかの時代、タクシーに多かった。日産というのはいつもトヨタの後塵を配する企業だったが、最近は元気を取り戻した感じだった。かつて、労働貴族と言われた塩路に支配され、経営者に恵まれないがスカイラインやフェアレディなどの名車を製造した技術の日産だった。ルノーというのはフランスではやはりシトロィエンの後塵を配する会社でイマイチの経営なのではないか。ところが、三菱自動車を合併し、ルノー・日産・三菱連合はいつの間にか世界第二の自動車メーカーになっていたとは気がつかなかった。カルロスゴーンの功績は大きい。
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テレビでは何だかんだ分からない、つまらない説明の繰り返し。自動車には詳しく無いが、自分の感想。本件にはシナリオがあるはず。ルノーの15%株主のフランスはゴーンに嫌気さしたかも。オーケストラの指揮者が交代するようなものか。あれ程の企業なら、欠陥車を出したわけでもない、ワーゲンほどのダメージではない。お家騒動かな?自動車産業もこれまでの大量生産、大量消費の時代では無くなる。転換期にきた象徴。車もカ-シェアやオンデマンドタクシーなど、情報機器化しつつある。経営者も繊細なクリエイターセンスが必要。greedな人物が引っ張っていけないのだろう。西川氏はフランスに根回しをした上で実行に移した。

ゴーンが解任されるだけの悪さをしていたとは思う。有価証券虚偽記載は犯罪だが、脱税や粉飾したわけじゃないから、彼も抵抗する。刑事責任で有罪になる判決がでるまでは1年以上かかるのでは。社長有罪、ゴーン無罪になったらどうなる?
ゴーンは日産をルノーに吸収させようとして画策したことが、西川など日産の経営者に危機感を与え、日本の経営トップとしては嫌われる公私混同をネタに解任したんだろう。一方で、経営難のルノーとしては、すっかり美味しく
育ってきた日産を完全に支配するため、役員はルノー派としたい。日産が増資をしてルノーの支配権が無くなる前にしなければならない。その為には今となっては評判の落ちたゴーンは邪魔なのであろう。
日産は世界シェアは高いが日本国内は大した事無い。日本は西川一派の経営ではごちゃごちゃになるかもしれない。そこで大株主のフランスから役員を送り込む。世界シェアを取るにはもう、ゴーンはいらない。ゴーンはアライアンスの会長を約束されたが、このままでは過去の栄光を持つ彼に全て支配されてしまう。ゴーンはフランスのルノーの立場に立ち始め、日本市場縮小はもうどうでも良い。新車の開発は電気自動車とレジャー車以外ストップ。調子の悪いルノーに日産を吸収させるのは無理。だから、まずは日産の経営者を総取り替えしたいのであろう。しかし、世界シェアの高い日産の力が必要でアライアンスも形式上は必要。失業者の多いフランスはルノーの事が大事。有罪になったらアライアンスのゴーンも解任される。その際ゴーンに地位を約束したアライアンは単なるお飾り。狙いは日産と三菱の支配だ。これを露骨にすると日仏関係にもヒビを入れるから、人事から攻めた。

実はこれからの自動車産業は情報産業化され、車産業の寵児はいらない。性能重視の日産にファッションセンスを持ち込んだのがカルロスゴーン。しかし、これからは新しい感覚のトップが必要。刑事責任は無くとも残りの取締役も責任を取らされるのでは。金に汚い悪童のゴーンも邪魔。ドル箱の日産がやる気無いとやはり困る。新しい経営者が必要。早く指揮者を変えないと皆ダメになる。

新しいブドウ園の主はフランス。

聖書に似た例え話しがある。「そうだ、あの農園主には消えてもらい、邪魔者がいなくなった後、皆んなで上手くやれば良い。」都合良く、金に汚い彼を告白して葬ってしまえ。

マタイ伝
21:33>もう一つの譬を聞きなさい。ある所に、ひとりの家の主人がいたが、ぶどう園を造り、かきをめぐらし、その中に酒ぶねの穴を掘り、やぐらを立て、それを農夫たちに貸して、旅に出かけた。

<21:34>収穫の季節がきたので、その分け前を受け取ろうとして、僕たちを農夫のところへ送った。

<21:35>すると、農夫たちは、その僕たちをつかまえて、ひとりを袋だたきにし、ひとりを殺し、もうひとりを石で打ち殺した。

<21:36>また別に、前よりも多くの僕たちを送ったが、彼らをも同じようにあしらった。

<21:37>しかし、最後に、わたしの子は敬ってくれるだろうと思って、主人はその子を彼らの所につかわした。

<21:38>すると農夫たちは、その子を見て互に言った、『あれはあと取りだ。さあ、これを殺して、その財産を手に入れよう』。

<21:39>そして彼をつかまえて、ぶどう園の外に引き出して殺した。

<21:40>このぶどう園の主人が帰ってきたら、この農夫たちをどうするだろうか」。

<21:41>彼らはイエスに言った、「悪人どもを、皆殺しにして、季節ごとに収穫を納めるほかの農夫たちに、そのぶどう園を貸し与えるでしょう」。

<21:42>イエスは彼らに言われた、「あなたがたは、聖書でまだ読んだことがないのか、 『家造りらの捨てた石が隅のかしら石になった。これは主がなされたことで、わたしたちの目には不思議に見える』。[注釈 2]

<21:43>それだから、あなたがたに言うが、神の国はあなたがたから取り上げられて、御国にふさわしい実を結ぶような異邦人に与えられるであろう。

<21:44>またその石の上に落ちる者は打ち砕かれ、それがだれかの上に落ちかかるなら、その人はこなみじんにされるであろう」。

<21:45>祭司長たちやパリサイ人たちがこの譬を聞いたとき、自分たちのことをさして言っておられることを悟ったので、

<21:46>イエスを捕えようとしたが、群衆を恐れた。群衆はイエスを預言者だと思っていたからである。


— マタイによる福音書 21:33 - 46口語訳聖書


by katoujun2549 | 2018-11-23 12:32 | 国際政治 | Comments(0)