医学部の不正入学に驚く

文部科学省の次官候補の次男が東京医大に裏口し、入学の見返りに大学研究ブランディング事業の補助金を獲得した贈収賄事件が起き、文科省のエリート官僚が逮捕された。1977年に、奈良県立医科大学が過去11年間の入学者600人のうち3分の1以上の裏口入学を認めていたことが表面化した事件があった。また最近では、2012年に「医学部への裏口入学を斡旋する」として受験生の親から総額1億を詐欺する事件もあった。それからは私大の裏口は無くなったように思えた。昔から新興の医大は政治家などの利権の種であった。政治家にとって私大は利権の種で、加計学園などは安部はこれから育てていく腹で、今利用しようとしたわけではない。

ところが、近年医学部志願者が急増し、これまで3流といわれた医大も難関校になり受験偏差値が急上昇した。東京医大もそのうちの一つで、学校法人側は旧態依然の感覚で理事長は裏口入学を仕切っていたと見られる。先端医療による健康長寿社会の実現を目指した低侵襲医療の世界的拠点形成というのがテーマで5年間の補助金をもらえる。

東京大学に入っても将来が保証される訳でもない。官僚になっても、テレビのニュースで頭を下げたり、マスコミに叩かれる。難関の司法試験を通り弁護士になっても、必ずしも高収とは限らないし、法学部を卒業してもロースクールや司法修習で3年以上はかかるし司法試験に受かる保証はない。医師なら大学受験を乗り越えれば医師の資格試験は8割程度の合格率で将来安定した職が得られる。そんなことから医大入試は大変な人気なのである。医大というと大学受験の神的存在が東京大学理科Ⅲ類、そして京大などの旧帝大と東京医科歯科大から旧医専系の国立大、千葉大、新潟大、信州、岡山、長崎等が名門校であり難関校だが、慶応大学の医学部は別格、東大や医科歯科大に並んでいる。戦後は各県庁所在地に国立や県立の医大が生まれた。新興の公立医大は陸軍の軍医学校を母体にしている。医師他私立では慈恵医大、日本医大、日大医学部、北里医大そして問題の東京医大と続くが、順天堂、昭和大も負けてはいない。かつては私大医学部は東京大学や京大から教授を迎え、帝大医学部の植民地であった。しかし、近年はその構造は崩れ、各校の出身者が教育にあたるようになりつつある。順天堂などは、心臓外科の天野医師や須磨医師を迎え、また、入学金を下げて学費負担を公立並みにして優秀な学生確保に方針を変えることで偏差値の急上昇に成功、昭和大学も2年生までを全寮制にして学力の向上を目指し、国家試験の合格率を上げている。私大の経営努力による成果である。
そんな最中に起きた東京医大の不正入試の報道は衝撃であった。

医学部の勉強のみならず、実際は社会に出てからの勉強と努力が大切。それが医師の成長につながり、何も受験だけが全てではない。しかし、厳しい大学受験勉強をやり抜く忍耐力や知能は医師の修行にも無縁ではない。医師や弁護士には高い学習能力を必要としている職業なのである。


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by katoujun2549 | 2018-07-13 15:44 | Comments(0)