人気ブログランキング | 話題のタグを見る

猫ブームに思う;ペットの育て方

 衛星放送のナショナルジオグラフィック番組で時々見るが「犬の里親探します」は面白い。犬のカリスマドッグトレーナー、シーザーミランの番組で、里親探し、問題犬の調教など、彼の魔法のような犬の扱い方を見て感心させられる。彼はその犬の特徴だけではなく、犬を飼っている人のことをとてもよく観察し、飼い主に共感し、さらには問題点を丁寧に指摘する。そして、犬が問題を抱えるのは、必ず、飼い主に原因があるというセオリーを持っていることが特徴である。動物には罪は無い。そして、そのしつけは、必ず、年をとった犬でも手間はかかっても、可能であるという信念を持っている。アメリカンピットブルという猛犬がいる。闘犬としては土佐犬より強く、世界最強といわれている。噛み付くと離さないし、噛み付いた獲物を持ち上げてもそのままぶら下がっているくらいだ。イギリスをはじめヨーロッパの多くの国、アメリカでも50以上の州や市でも所有や飼育は禁じられている。そんな猛獣のような犬をミランが飼っている。問題行動のために処分寸前に救った犬だが、彼のトレイニングで実に従順だ。本来は賢い犬なのだ。訓練と慣らし方次第ということである。

犬も間違うと凶器になりかねない。
興奮させたり、他の犬との接触を絶つと怖い。
アメリカの犬にまつわる傷害事件、犬や人間の死に至る事故も含め
半分はこのピットブルが起こしている。見るからに恐ろしいアメリカンピットブルだが従順で賢い。
 恐ろしく育てているのは人間だ。

猫ブームに思う;ペットの育て方_e0195345_10492038.jpg
我が家の飼い猫
マルクスアウレリウスユスチアヌスキャーコ
        
猫ブームに思う;ペットの育て方_e0195345_14291433.jpg
 毎年、アメリカでは100万匹もの犬が殺処分されている。これは畜産国特有の合理的な扱いかもしれないが、人に吼える、噛む、他の犬に攻撃的、器物を破壊するといったことが原因である。これらがシーザーの扱い一つで変わっていく様は見事である。彼はショックカラーを使うことがあることを非難されているが、彼の本質はそうではない。犬は人間に忠実であろうとしているが、扱いを誤ると犬の本来の性格がむき出しになり、扱いにくくなっていくということである。犬は群れで行動し、常にリーダーを形成し、自らがそうなろうとする本能がある。これを抑制することである。その第1歩がリード(綱)の使い方、ドアから犬より先に出るといったことから、餌の与え方、散歩の時の綱の引き方などかなりの細かな内容がある。しかし、共通しているのは飼い主は先は毅然とした態度で犬に接すること。犬が主人公ではないという姿勢を明確にする事が大事だといっている。そして、犬の気持になって行動すること。そのためには、犬の習性を学ばねばならない。犬は人間のように甘やかしてはならず、犬として扱うこと。犬には犬の事情があるのだ。彼らにとっては、毎日の餌、散歩、行動の場が何処か、室内か、屋外か、そして行動が制約されているだけに、外部からの侵入者や他の動物の存在が全てである。犬は現在を生きている。そして、何よりも飼い主の愛情が全てだということだ。このことは全ての
猫にもあて嵌るのである。

 猫は可愛い。抱きしめたい。飼い主に従ってもらいたい。しかし、彼らにはそれなりの好みもあるし、習性にもとづくサインもある。これを理解しなければ、彼らを愛したとはいえない。犬と違って、猫は種類はあっても、性格の違いくらいの差で、危険な猫とか、しつけをしないと害になるような程度の差はあまりない。餌の量も少ないし、大きさも差が少ない。猫はその習性に従って買えばよいので、ある程度のルールを人間が守れば比較的飼いやすい動物である。猫の習性上、呼んでも来ないとか、返事をしない、油断をすると外に出て帰ってこないなど、勝手な行動がある。鼠や小動物を捕まえてくるとか、ゲロを吐く、抜け毛が飛び散ったり、壁やインテリアを爪で引っ掻いて傷つけるといった迷惑な行為もあるが、これに我慢出来る人が飼うのだし、それは諦めるしかないだろう。猫も知らん顔をしているようだが、飼い主の行動には敏感であり、飼い主の様々な行動に対しては鋭く観察し、警戒心や予測行動を取っている。猫の超能力はいろいろある。高いところからでも、落ちると見事に着地する。嗅覚や耳の聴覚が鋭い。一方、視力はそれ程では無く、大体70cmくらいの距離がよく見えるが、それ以上だと急に視力が落ちるし、遠目は聞かない。その代わり、聴覚は抜群で、顔は向いていなくとも、しっかり耳は音源に向いている。至近距離の動体視力は抜群で、ひげも合わせて相手の動きを正確に捉える。猫の魔性とか、化けるという不思議は猫の習性を人間は知り尽くしているわけではないからそう思うのだろう。猫を飼いはじめて、猫は思いの他賢いということを学んだ。危険なことは一回で理解し、記憶する。犬と違い、猫は群れで行動しない。野性の本能として狩を好む。全て予測し、行動する。そして、短距離なら時速30Km で疾走するから、部屋の中でも、戸外でも捕まえるのは難しい。犬はお腹をなでられたり、マッサージされる事が好きだが、猫はよほど気心を許さないと、これをさせないことが多い。もちろん無防備に仰向けに寝ている状態もある。人がいてこんな状態であれば、リラックスしている証拠である。
猫ブームに思う;ペットの育て方_e0195345_16082595.jpg

 

by katoujun2549 | 2016-03-22 14:25 | Comments(0)