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小渕氏の辞任

 小渕優子経済産業省の辞任が決まったが、今回はそれでも済まされない。小渕優子経済産業相の関連政治団体が、後援会員らの観劇費の一部を負担した疑いが指摘されている問題で、市民オンブズマン群馬(小川賢代表)は10月18日、小渕氏を刑事告発をする方針を固めた。「またか、という思い。地元では、『誰でもやっているじゃないか。そんなことをする(問題を指摘する)と優子ちゃんがかわいそうだ』という声もある。第1次安倍内閣で、小渕優子経産相と同じ群馬県選出の佐田玄一郎氏の事務所費の問題があったように、群馬ではよくあることになってしまっている。これを一つ一つ市民が指摘しなくては、体制は変わらないと思う」
小渕氏は故小渕元首相の死後、その跡目を継いで衆議院に当選し、今年は経済産業相という重職を得て、未来の女性総理候補とも言われるようになった。しかし、その活動ぶりも、オピニオンもあまり国民の耳に入ってこない。彼女は元アナウンサーだから、マスコミはあまり攻撃しなかった。また、彼女は職業柄、原稿を読んだり、当意即妙な受け答えは得意である。それだけで、親の威光でここまで行ってしまうところにわが国の政党政治の弱点がある。一体彼女はいかなる経済政策をお持ちなのか。原発と自然再生エネルギーのバランスをどの程度にしたらよいのか。TPPやエボラ出血熱による経済の影響、イスラム国といった世界経済の不確定要因に今求められている見識やリーダーシップ。世界の首脳に伍していける教養など、今の安部さんにも不足している。果たすべき課題は多い。ところが、彼女の生の声でこうしたことへのオピニオンは聞いたことが無い。やたら酒に強いといううわさはある。地元の後援会ではこんな能力も大事なのだろう。首相候補とも言われる人がそのような内向きでよいのだろうか。このあたりが安部政権の弱いところである。以前、酔った記者会見となった財務大臣が辞任に追い込まれた。安部内閣の弱点を突かれた感じだ。こうした後援会に対するサービスは日常茶飯事で、彼女だけではない。小渕氏が父親から地盤を受け継いだときからこうした後援会に対する作業はあったに違いない。だから、あまり注意してこなかった。この観劇、見学会に関してはこれまで、どこの国会議員もやっていたのではないか。だから、彼女を攻撃するためには、ここをつけばよいことが議員たちにはわかっている。推測だが、自民党員内部でも、あんなシロオトの親の七光りが経済産業大臣とは一体何だと不満を持っている輩がいるはずで、連中がリークしたかもしれない。とにかく、仲間内で人事を回そうという安部内閣の手口は今の情勢では通用しないのに、これだけ問題が山積みになっているわが国に、女性起用というコンセプトで押し切るのは無謀なのではないか。かつての派閥人事に女性層が加わっただけではないか。人材の起用は能力本位、官僚の言いなりになる人事ではない。現内閣の人事姿勢はあまりにも古すぎるのである。

by katoujun2549 | 2014-10-20 11:22 | 国内政治 | Comments(0)