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皇室と精神病

皇室の未来に関して、不安な風が吹いている。皇太子ご夫妻に男子がお生まれにならないという事に加え、妃殿下の体調が優れないことである。雅子妃殿下が心の病いにかかられて8年、公務を果すことが出来ない。このことを国民は皆心配しているが、週刊誌では様々な憶測記事が出るようになった。今は不敬罪というのは無いし、名誉毀損で訴えることもできないから、マスコミの心無い、根拠無い批判にもじっと耐えねばならず、心中を察する。文芸春秋新年特別号で「民主党政権下で平成が終わる日」と産經新聞の大島真生氏、皇室ジャーナリストの、「雅子"皇后"は公務に耐えられるのか」という2つの記事が出ている。後者は全くのお追従記事で、読むに耐えなかった。国民誰もが思う、何故8年もの間病状は回復しないのか、愛子様の不登校事件は一体何だったのかである。この雅子妃の問題は簡単な話であるのに、やたら持ち上げ、問題の本質を隠蔽するお役所仕事に何の疑問も呈していないつまらない皇室ジャーナリストの記事にはうんざりした。しかし、結論としては極めて真っ当な内容であった。8年も精神病で悩みながら、公務も少しづこなされている妃殿下はそれなりにがんばっておられているのだからそれでいいのではないかという事である。全くその通りである。


混迷し続ける政界、我が国の情けないリーダー達に比べ、今の平成天皇の素晴しいこと、あの東日本大震災において立派に職責を果たされた天皇皇后両陛下はまさに国の宝である。多くの被災者を力づけられ、感動を与えた。天皇制を支えているのは確かに国民の税金である。国民はこのことを受け入れ、天皇制の維持が我が国の未来においても大切なものであることを知っている。そして、最も自覚しておられるのも天皇皇后である。雅子妃も病気をおして慰問に行かれた。そうしたご苦労を最も感動して受け入れたのはお迎えした被災者だ。
 
 
 精神病がそんなに簡単なものなら苦労しない。病気というものは治るものだという健康神話こそ問題である。伝染病はかなり克服されて来たが、人間、糖尿病も癌もなかなか治らない。腎臓病だって透析治療を続けている人がどれだけ多いかだ。一生付き合わねばならない病気が多く存在する。病気と仲良くする事が一番の治療という事である。病気が治らないから中傷するというのは酷いはなし。全くお気の毒ではないか。でも、皇太子ご一家はそうした中でも人手が多く、恵まれているのである。マスコミの中傷がなければであるが。大体、男子がお生まれにならなかったらといって気にすることはない。明治天皇のお后、昭憲皇太后もお体が弱く、大正天皇は側室の子である。雅子妃が最も苦しんだのは、愛子様が実は側室の子であるという都市伝説を誰かから耳にしたからだろう。全くもって無責任なうわさ話で、くだらない話を真に受けるのも、あまりにも無菌状態で耐性が無い。こんな話に記者会見をする皇太子の常識というものはかなり問題だろう。

 悠仁親王もいるし、幸いな事に、秋篠宮の皇女も二人おられる。愛子様も含めて結婚された後,皇籍を外す今の制度を改め、配偶者にも皇籍を与え、そこでお生まれになった男子を皇位継承者にすればいいのである。そうすれば、男子天皇の確率はぐっと上がるではないか。皇室典範を改正する作業を5年くらいかけて行なって、議決することで一件落着ではないか。何も女性天皇を無理に作ることはない。もちろん、文芸春秋の記事のように、今の政権では到底無理だが、どうせ消費税解散で長続きしないのだから先の話だ。

 要するに、雅子妃殿下は精神病であり、容易に回復しないのである。精神病が簡単に回復するものではない。そのような精神を病んだ母親に育てられれば、その子供も影響を受ける。そして一番悩んでいるのが本人と、次には皇太子であるということだ。はっきり言って、適応障害という病名は無い。よくある心不全というのと同じである。精神病は鬱病とか統合失調症という名前はあるが、その原因が不明だから困るのである。名前は問題ではない。精神病の治療で10年間家族も含めて苦労しているご家庭は何十万世帯も存在する。その症状も個人差が大きく、あえて分類しているにすぎない。原因も仮説にもとづき、脳科学の進歩で、ドーパミンとか、セロトニンというホルモンバランスを調整すると症状が緩和されることが分っただけである。主治医の大野医師が、何やら認知療法の権威だそうだが、その実績はいかなるものだろうか。学歴は立派だが、はっきり言って医師を変えるべきだと思う。学歴にこだわって医師を首に出来ない官僚体質が解決を遠ざけている。鬱病も統合失調症も管理社会特有の病気で、古代にはそんな病気は無かった。妄想とか幻覚の見える人は神職になったくらいである。何も、皇后は知的かつ体力に優れた超エリートである必要は無いのに誤解している。認知療法程度で回復する程度なら、今の向精神薬で一発で治る筈だ。精神病の治療で一番良い事は医師を変え、いろいろな治療方法を選択することであるのにそれが出来ていない。これこそ問題である。
 
 人間病気なのに、病気であってはならないとか、治らないのは何故だと言われることは、当事者に取ってこれ程のプレッシャーはない。これまでの経過を見ると一向に良くなっていないかもしれない。そんなに簡単に精神病は治らない。大体、もし、治療が薬も使わず、治るものなら世の中の精神科医は失業である。公務を考えると困った事だが、家事をする訳でもなく、毎日皇太子の妻として過ごし、病気の家族を抱える日本の多くの家族の一員であって何も期待しなければいいのだ。雅子妃殿下が皇室の祭儀に加わらないことを揶揄する報道もあるが、そもそも、国家行事ではないし、祭儀の執行に妃殿下が出ることはないので、とやかく言う必要も無い。皇太子妃の治療に関しては、これを無視して、皆が気づかないうちにどんどん医師を変えて自分に合った治療法を見つけることが雅子妃殿下の幸福というものではないか。だから、主治医制度ではなく、東大病院にさっさと入院して、一泊40万円のホテルのような病室で毎日テレビを見たり、読書をしたり気楽な生活を愛子様と楽しく過ごされればいい。いや、東大ではダメかもしれない。今の主治医は東大系だから、東大病院では仲間内で庇い合って間違いを指摘出来ない。だからといってすぐに治る訳でもない。いろいろな角度から観察してもらい、hp118zkv87229適切な投薬を行なう事であとは何もすることはない。脳梗塞で半身不随にならなかっただけでもありがたいではないか。今のまま悪化しなければ大成功、出来ることで奉仕してもらいたい。

 手のつけられないほどに思い上がった日本の軍部が本土決戦を叫ぶ中、終戦を決意した昭和天皇のお陰で今日の日本の繁栄がある。天皇が国民の人気、敬愛を得ている限り、日本にはヒトラーのような過激な指導者は生まれない。昭和天皇は開戦という行為が自分の意志も含めて行なわれたことを恥じ、懸命に国民に懺悔した。遺骨収集までにいたらなかったのは残念だが。戦前の日本は天皇の統帥権なるもので、統治者としての権力を付与し、これを悪用した。皇室を利用して自分の地位を確保しようとする連中が問題なのだ。天皇を国民の象徴とした今の憲法は近代国民国家における見事な改革であり、アメリカという国の見識を示すものである。昭和天皇が崩御された後、日米貿易摩擦が始まり、バブルは崩壊、デフレ経済が始まった東西冷戦の終焉も相俟って昭和天皇とアメリカという関係が経済にも影響していたことは、ジョン・ダワーの「敗北を抱きしめて」にも書かれている。今の昭和天皇は、戦後、昭和天皇の後継者として皇太子時代を過ごし、昭和天皇の遺訓を受けて立派にお仕事をこなされてこられた。平和日本60年を体現された方である。天皇家が国民とともにあり、親しみをもたれていることを皇太子ご夫妻、さらには秋篠宮がしっかり受け継いでくれれば皇室は安泰である。官僚どもが10年後を考えて何かうごめいているが、その時が来た場合でも、もし、そうした精神が継承されれば、対応可能な問題だ。日本に天皇が生まれて以来、国民に取ってこれほど素晴しい天皇をいただたいことは無かったのではないか。2日の参賀でお元気なお二人をテレビで見て、本当に安心するのである。

by katoujun2549 | 2012-01-03 13:18 | Comments(0)