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都知事選挙

 071.gif 大震災で日本の総理のリーダーシップの無さ、政府の無能を世界に曝した形となった。ソ連はアフガニスタン戦争のボディブローで弱ったところあのチェルノブイリ事故が引き金になって崩壊。日本も長い不況に原発パンチが効いた。日本という国の落日が加速している。17世紀に世界の海を制覇したオランダが19世紀に世界史から消えたようにその再生には100年かかるかもしれない。今のオランダは復活、経済も順調だ。永遠の繁栄ということはどこでもない。それでも、東京という都市は世界の拠点のひとつではあり続けるだろう。東京都のリーダー、石原慎太郎が4選を果した。実質的な選挙戦は無いようなもので無投票に近いかもしれない。情けない話だ。彼は、後継者すら育てていない。本当はいい加減な男なのだ。体力もあるし、知性もあるが人柄はよくない。人間的には河村たかしの方が大きい。人格と政治家としての力量は別という実例。顔のチック症状が出ているのは、彼の小心な性格と自分を良く見せようという緊張感の結果である。

 063.gif  昨日のテレビタックル見て、とにかく、そのまんま東じゃ酷すぎかなと思った結果出る事にしたというのは本当だろう。東国原も2位につけ、結構票を集めたから危ないところだった。あれじゃ兄貴分のビートに東京乗っ取られる。ビートたけしは、今の俺は「利権も何も無い」といっていたが、あれは裏では利権を味わう石原への皮肉と自分も上手くやりたかった本音が出た。同席した石原伸晃もムッとしただろう。民族主義者の石原はビートたけしの支配する東京ではまるで、バットマン、ゴッサムシテイのジョーカーに支配された首都になってしまうと思った。今後松沢副知事説もある。彼でなくとも実体は副知事にまかせ、新しい事は何もせず、楽しいことばかりやりまくり、言いたい放題だろう。結果、暴言吐いて2年で辞めるだろう。石原が殊更優れた為政者なんて勿論言わない。が、世の中、その足下にも及ばない馬鹿な政治屋が多すぎる。相対的な話。彼にはある程度(自称ではない)有能な取り巻き集まるのだと思う。そこが菅との違い。
 
 070.gif 実は慎太郎の作品は文芸春秋に書いたものしか読んだことがなく、その時頭から決めつけたものの見方に何が解るんだこの野郎と思った。真理にふれる時は謙虚じゃなきゃね。不快感だけが残った。彼の高い目線がいやだったことから作品には興味ない。時間の無駄。産経のコラムは読む。当時文学では太宰、政治では丸山真男のような虚弱な文化に異議を唱えて颯爽と登場した。あのマッチョについて行けない。彼の現実感あふれる行動は村上春樹など小説家が持っている弱者の立場を選ぶ正義感ではなく、強いもの、勝者が善という俗物根性にすぎない。彼に票を入れた人間も俗物か。芸術のもつメタファもアナロジーも下らないものとしてしか見ていない。ただの口の減らないオッサンである軽薄な市民運度家「菅」とか金持ちボンボンの夢想家「鳩山」よりはるかに政治家には向いている。この二人は日本を駄目にした歴史に残る政治家である。

 066.gif今の日本に求められているのは、豪腕のリーダーという事が分る。かつてドイツでヒンデンブルグの陰に隠れてまんまと首相になったヒットラーを待望した時代に似ている。日本では中曽根とか、皇室を奉り、野心を持った暴君がいつか登場するかもしれない。彼はそれを演じるほどの裏表のある人物でもない。小澤あたりは危険性がある。かつて、石原裕次郎が映画に出たとき、自分の小説「太陽の季節」でいい加減な弟、裕次郎の面倒をみたいという、兄貴の責任を感じて映画に出した裕次郎。弟には上から目線であったところ、彼は驚く程成長して自分を凌ぐ程になった。プライドの高い慎太郎にはそれが我慢が出来ない。そこで、マッチョなイメージでそのコンプレックスをひっくり返そうとした。一時日生劇場の立ち上げを浅利慶太とやっていたときは小説も演劇も後塵を拝していた。裕次郎は輝いていた。そこで、思い立った43年の選挙出馬と参議院トップ当選。裕次郎の兄貴風を吹かせたかったのがいつの間にか「習い症」になってしまった。

 054.gif 本来、小心で繊細、傷つき易い男だが、スタイリストだから舞台から下りられなくなった。都民の誤解、期待と相俟って悪い気分でもなかろう。頭はいいし、演技もできるから、配下に有能な奴を据えておけば何事も上手く行く。多少の暴言は乗り切る自信がある。慎太郎は菅直人とは比較にならない教養人である。文学的才能、言語能力、体力とも優れている。首都のトップとして国際的にも遜色ない。本来、演技力であれば総理もできるだろう。ところが、祭り上げられるのは嫌いじゃないが、責任取るのは避けたい。右翼的な言辞が多く、おそらく総理になれば暴言を吐いて一巻の終わりだろう。そんなことに気を使う役割は頭の良い彼はお見通しで、国会からも逃げてしまった。ただ、やりたい放題したいだけなのだ。彼は組織人として、これをマネージする気も、経験もない。

 067.gif とにかく、開票開始の8時に出口調査で当確、すぐに石原慎太郎にインタビューと来る。他の候補者に無礼ではないか。慎太郎はNHK嫌い。前、国谷裕子のインタビューに敵意むき出しで彼女がビビってた。マスコミという権力の実体を知っての事。石原はそういう事にはデリケートである。自動販売機とパチンコの消費電力は福島第一と同じくらいあると、思いがけない発言。これはマスコミが編集できない局面を狙って、一発かましたのだ。彼の権限で、これまでだって自販機、特に酒類などは規制できるはずだし、警視庁とパチンコ業界の癒着は知っている筈。というより、彼はゼネコン、自動販売機業者、ゼネコンと癒着関係があり、その領域にしっかり脅しをきかせたのだ。パチンコ屋の8割は在日で、かつ、北朝鮮系が過半だ。民族主義者の彼がそれを知らずに言っているわけない。ポルノ漫画規制は当たり前といったのなら、今やバクチになり多くの依存症を出しているパチンコ規制ができるかな、これからが見物だ。震災前はテレビにパチンコメーカーのコマーシャルが溢れていたが、最近はとんと見ない。庶民の楽しみを隠れ蓑に貧乏人製造機となっているパチンコ。都区内禁止にしたらいいが、本気なら敬意をあらわしたい。
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by katoujun2549 | 2011-04-12 11:31 | 国際政治 | Comments(0)