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三井剣友会 戸田範士

 三井グループの三井剣友会は毎年、稽古会、全三井剣道大会、三井三菱対抗戦など、過去35年以上の歴史を誇っている。これは平成以降三井剣友会会長として鬼沢正名誉会長が会則を作り、戸田氏が幹事長に就任して以来、延々と続いている。この会では毎年三井系企業と関連会社20チーム以上で構成される大会を目標に幹事会なども運営されており、現在は、東レの前副社長飯島氏が会長となっており、戸田先生は理事長である。三井グループの剣道をこれまで牽引していただいた戸田先生は二刀流で八段位を得、二刀では右に出る剣士は今日日本にはいない。かつては上段で、全日本選手権を二度制覇されたことは衆知のことであるが、二位三位もあってその前後5年間くらいは毎年全日本選手権の決勝準決勝戦に進出されている。当時は東レ滋賀工場に勤務され、全日本実業団でも毎年連勝し、剣道の東レ王国を築いたのである。戸田先生が、今年5月に範士称号を授受され、8月28日に新宿三井倶楽部で三井剣友会有志の祝賀会が開催された。会では、戸田範士、また、東レ滋賀工場の同僚、東レ三島チーム、三井物産、三井不動産、三井住友海上、銀行、三井石油化学、ニチベイなどから50人ほどの剣友が集い、和気あいあいの懇親会となった。戸田先生の二刀流は左足を前に、右小太刀左長剣の構えで、逆二刀という方もいるが、戸田先生は誰も右足前、右長剣を正二刀と決めた訳ではないからそうした決めつけは出来ないと言われた。とにかく、前人未踏の二刀による八段というのは、まさに、登山でいえば、エベレスト、K2、マッターホルン三大北壁全てを単独冬季に登ったような偉業だと思う。
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日頃は二刀ではなく、太い竹刀での正眼の構えでの稽古が多い。この短めで太い竹刀は直心影流の竹刀稽古での形である。かつて、明治の剣豪、榊原謙吉や山田次郎吉先生もこの短剣を使っていた。戸田先生の面はその手の内の冴えが見事である。また、上段や二刀での一本は、全くスピードとかタイミングではなく,理合による一本で、見事に決まる。最近のスピードとかフェイントで偶然当ったような
一本ではない。狙いすました技というのが凄い。
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by katoujun2549 | 2010-10-01 12:05 | 武道・剣道 | Comments(0)