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ヘルペス、 痛い

 連休前、朝起きたら肩のところが痒い。何か虫にでも食われたか?ブツッと発疹のようなものが3カ所程できている。しまった、家の猫にダニでも湧いたか、と思った。掻いてみると何だか痛い。数日放っておいたら肩から肘が痛くて仕方が無い。ひょっとすると狭心症の症状かもしれないと思い、1年前を思い出した。その時は左肩が痛かったが、今度は右だ。普通は左だから変だなと思っていた。今日から上高田剣道クラブの合宿だが、土曜日だったので、何か起きると日曜日には医者がいない事が気になった。合宿参加は止めることで清水先生に連絡し、三井記念病院の循環内科に行って、心電図や血液検査、血圧計ったけれども、何も異常はないとのこと。日曜になっても痛いので、神経痛かなと思い、風呂に入った。すると、腕にも何か吹出ものができている。掻くと痛い。ありゃ!これはヘルペスじゃないかと思った。というのは35年前に背中にヘルペスが出来て痛かったことを思い出したからだ。

 ヘルペスは水疱瘡のウィルスが神経にそって増殖することから発症する。一般的には水疱瘡は子供の頃に罹り、免疫が出来ている筈であるが、これが、何かの原因で体力が低下し、免疫力が落ちた時に自分の体内にあるウィルスが増殖することで日和見感染し、発症する。神経組織に沿って症状が出る。帯状疱疹という名前もあり、背中、胴回り、腕、足、顔に発疹が出る。陰部にできるものは性病として伝染するが、普通はうつる事はない。怖いのは喉など脳に近いところで出来た時に髄膜炎になることで、時には死亡する。痛みは人によって程度が異なる。何年も痛む場合があるが、発疹が治まると何ともなくなる人もいる。

 中野総合病院に行った。受付事務員に症状を言うと内科ではなく皮膚科でしょうという。医師に見せると、案の定、ヘルペスというご診断。医師は、入院して点滴を受けた方がよいという。まさか、入院するとは!一瞬たじろいだが、いろいろWEBで調べると、神経痛が何年も続く方もいるという。こりゃ大変と、素直に応じ、午後入院することにした。皮膚科で入院する人はこの病院では殆どヘルペスですという。1週間ということで相部屋だった。この病院、昔は汚かったが、いろいろ経営努力から、事務員や看護師の数も増え、応対にも余裕がでてきた。忙しすぎると患者に対する言葉遣いもキツくなるが、一点は改善されている。そして、内装が清潔になったし、匂いも少なくなった。食事はご飯の量が多い。おかずの内容不足をご飯で補おうとしているのか、一病院、昔の貧乏性が抜けない。でも全部食べてしまった。
 担当の女医、H先生はマスクをしていると目鼻立ちが美しい方で、超美人に見える。マスクを取ると、まあ、親しみのある雰囲気だが、本人マスク姿が気に入っていると見え、いつもこれを外さない。素直に入院の薦めに従ったせいか、あるいは、皮膚科で入院する人は珍しいのか、とても親切で、腕の発疹に丁寧に薬を塗って包帯を巻いてくれた。

 入院日の夜、また腕の痛みに加えて、耳の後から側頭部がズキッと痛い。家にいた時よりも酷くなってきた。ロキソニンを飲んでも柔いだ感じがしない。ロキソニンは以前手術後によく飲んだ薬で、その効果は知っていたが、この種の痛みには効きが悪いのか。睡眠導入剤レンドルミンを飲んで眠っても、3時間程で目が覚めてしまう。肩の痛みは薬のお陰で和らいだが、頭は少しも良くならないので、看護師を呼んでアイスノンで頭を冷やすと気持ちがよかった。どうもこのウィルスには冷やすより温めた方がいいらしい。でも、気持ちがいいのでやはり冷やした。1日3回、抗ウィルス薬の点滴を受けるが、痛みは止まらないまま4日目になった。気を紛らすためにテレビを見る事にした。それまで痛くてテレビを見たり本を読む気にもならなかった。発疹はさらに肘の上にも出来て、さらに進行しているのかと思ったが、肩の方は乾燥してきた。5日目、巡回のH先生は良くなって来たというが、痛みは止まらない。やっと5日目になって頭痛は治まってきた。今度は腕が神経痛のようにうずく。6時の食後にロキソニンを飲むと6時間後に効果が消えるので11時過ぎに飲む事にした。結局1週間点滴を続け、8日目に退院することができた。退院しても1週間は痛みが続き眠れない日が続いた。とにかく、痛い2週間であった。今はかなり和らいだが、それでも時々肩の神経痛が続いている。毎日メチコパールの錠剤をのんでいるが、これはビタミン剤で、神経の回復を促進するビタミン剤だそうだ。この感染症はどうも、効く薬が無い感じだ。確か、雅子妃もヘルペスになったことがあると記憶している。きっと自分のようにじっとベッドに横になって、「うんうん」していたのかしら。入院中、時間がたっぷりあったお陰で村上春樹の1Q84ーNo3を読む事が出来た。

by katoujun2549 | 2010-05-11 22:09 | 医療介護福祉 | Comments(0)