<   2017年 02月 ( 7 )   > この月の画像一覧

 寅さんで有名な柴又帝釈天。金町から京成線で一駅だが、金町の駅前も50年前に行った当時の記憶もなかったので、全く交通感覚がなく、駅前のバス停から小岩行のバスに乗って帝釈天前で降りた。昔、市川から金町の三菱製紙の工場勤務だった叔父の家に何度か遊びに行った。京成高砂から金町線に乗り換え、ハスの田んぼの中を単線路で2両連結の小さな電車で行ったものだった。車窓からは江戸川の土手と蓮田の緑が美しく、夏になるとハスの花も咲き、白鷺が舞う、夢の世界のようだった。江戸時代の旅人もそんな感慨を持ちながら、帝釈天参りをしたのだろうと思う。今はすっかり埋め立てられ、住宅地の中を走っている。帰りは京成線で金町に行き、当日予定していた亀有のモルドバ料理店に行った。帝釈天はアベックやカメラを持った参拝客で盛況であった。
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(水元公園の写真だが、こんな風景も電車から見られた)

 当山は経栄山題経寺(日蓮宗)と言い、寛永年間(1629)に開基され、開山上人を下総中山法華経寺第十九世禅那院日忠(ぜんないんにっちゅう)上人とし、その弟子の第二代題経院日栄(だいきょういんにちえい)上人が実際の開基である。


板本尊の出現
 この寺にはには昔より日蓮聖人御親刻と言われる帝釈天のご本尊が安置されていた。江戸中期の一時所在不明となっていた。安永年間に至り当山の第九代亨貞院日敬(こうていいんにちきょう)上人は此の寺のお堂が荒廃したのを歎き、その復興を計ったところ、安永八年(1779)の春、本堂改修中の梁上にこのご本尊を見出し、ついにご本尊の再来の法悦にあったのである。その吉日が庚申(かのえさる)に当たったことが、当山と庚申の結縁の始まりになったという。
 
寅さんの映画にある寺と同じだが、参道の商店街は映画の雰囲気と違い、より古色蒼然としたところがある。寺の前には仏具とかだるまのお店とか、駄菓子屋さんがならび、駅に近いところには名物草だんごの店、煎餅や飴、うなぎ屋などが軒を連ねている。こちらの方が寅さんの世界、店員は白い上っ張りを着ていて、映画に出ている店員そのままである。倍賞千恵子さんも白い上っ張りや白いスカーフを頭に着ていたと思う。境内も映画よりは広く感じ、本堂の伽藍にある木彫が素晴らしく、江戸文化を感じさせてくれる。中にある木彫は観覧の対象で有料である。
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金正男がクアラルンプール空港で暗殺された。まるで古代帝国の権力闘争で親族内部の殺しあいの様相、その異常さにマスコミで驚きの解説がなされる。核実験やミサイル発射で世界から制裁を受け、さぞやへたっているだろうとおもいきや、北朝鮮は思いの外お元気なのである。その理由は北朝鮮は日本より凄い資源大国であるからなのだ。世界と仲良くして稀少な資源を売り、不足した食料を輸入すれば国民は豊かになるのだが。自分の一族支配が全てのような構造が国民の不幸をまねいている。しかし、戦前の日本もそれに近い姿だったと自分には思えてくる。天然資源の乏しい日本の資源は人である。

Wikipediaによると

朝鮮半島では「北の鉱工業、南の農業」という言葉がかつてあったほど、などをはじめ北部で様々な鉱物が採掘されてきた。大韓商工会議所が2007年に出した報告書によれば、マグネサイトタングステンモリブデン黒鉛蛍石など7種類の鉱物の埋蔵量が世界トップ10に入る。同年までに把握されている北朝鮮の鉱山は約760か所であり、そのうち30%が炭鉱である。同国の地下資源は200種類以上に達し、経済的価値を有する鉱物だけでも140種類を超えると見られる。

北朝鮮の資源で特筆すべきは無煙炭であり、その質は極めてたかく、製鉄やコークス、練炭、豆炭には欠かせない。中国は輸入を止めるわけにはいかない。

韓国貿易協会の統計によると、北朝鮮の中国への無煙炭の輸出額は昨年11億3218万ドル(約1330億円)となり、前年比で17.6%減少した。北朝鮮の対中無煙炭輸出額が前年比で減少したのは2006年以来。

 輸出量は1543万トンで、前年に比べ6.4%減少した。輸出量が落ちるのは2008年以来。無煙炭は北朝鮮最大の対中輸出品で、昨年の対中輸出に占める割合は39.8%に達している。経済制裁が徹底できない理由だ。この事をなぜマスコミは報じないのか。実は経済制裁が始まる前、10年前までは日本の製鉄会社も輸入していたのである。

 無煙炭の輸出が落ち込んだのは、2013年末の張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長の処刑が影響したとの見方が出ている。処刑当時、北朝鮮当局は張氏に対し、「石炭をはじめとする貴重な地下資源を(外国に)売り払った」と非難していたことから、北朝鮮が中朝貿易で無煙炭など鉱物の輸出を減らす可能性が指摘されていた。

 2番目の対中輸出品である鉄鉱石も昨年の対中輸出額が2億1858万ドルとなり、前年比で25.7%減少した。2010年以来の低水準となる。


もう一つの資源は人である。北朝鮮は寒さが厳しく、そもそも農業には適していない。気候次第では深刻な食料不足になる。忍耐強い北朝鮮の労働者は過酷な自然の国や3Kの仕事に従事し、賃金を送金している。

 無煙炭と鉄鉱石の対中輸出が減ったのは、北朝鮮の対中輸出額全体が2009年以来のマイナスになったことに決定的な影響を与えたとみられる。国連のマルズキ・ダルスマン北朝鮮人権状況特別報告者は北朝鮮当局が海外派遣国数は17カ国前後に上り、本国に送金された額は年間あたり12億~23億ドル(約1440億~2760億円)とみられると指摘した。

 同報告書によれば、出稼ぎ労働者の総数は少なくとも5万人。派遣国はロシアやポーランドに加え、中国、モンゴル、ミャンマーなどアジア地域、アルジェリアやクウェート、リビア、ナイジェリアなど中東・アフリカ地域。

 労働者は鉱山地帯や森林伐採場、裁縫工場、建設現場などで長時間労働を強いられ、月額給与は120~150ドルに抑えられ、その大半を北朝鮮当局に送金しているという。

北朝鮮の人々は勤勉で、また体格も良い。優れた身体能力で、貧弱な環境から突然、オリンピックの柔道やサッカーで好成績が出る。美人も多いそうだ。彼らが金政権を支える理由は一体何か。

(参考)

北朝鮮における鉱床は、生成時期別に以下のようなものがある



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 産経ニュースによると、ビルの駐輪場で立ち小便をしたとして、軽犯罪法違反罪に問われた男性(36)の控訴審判決公判が7日、大阪高裁で開かれた。裁判長は、現場が公共スペースに当たらないとして無罪とした1審大阪簡裁判決を破棄、現場は「街路に当たる」として科料9900円の逆転有罪を言い渡した。現場の駐輪場が、同罪で規定する「街路または公園その他の公衆の集合する場所」に当たるかどうかが争点だった。また、女優の早見優と松本伊代が京都で線路に侵入したことが妨害罪で書類送検された。これがテレビのニュースで何度も取りあげられた。これらのニュースで共通しているのが、一体誰が警察に通報し、また、ブログに反応したのかが不明である点だ。立小便は古典的軽犯罪で時と場合によっては逮捕されても仕方がないが、高裁まで争うというのは異常だ。線路侵入も京都府警は書類送検までなぜ行ったのか、厳重注意とか、場合によっては、その場で誰かが注意すれば済む話である。立小便判決の場合、多分、被告側が偏執的で納得しないのだろう。素直に謝れば済む話だったのではないか。また、線路立ち入りの場合は、ブログの炎上とか、有名人に対するバッシング、場合によっては苛めである。ご両人は列車の運行を妨害したり、止めようという意図があったとは到底思えないし、鉄道側には何の損失も無い鉄道営業法違反などということが犯罪であることを認識している人の方が少ない。もちろん良いことではないし、観光客が多いところだから、今後真似をする人が出ると困るというなら、その時の話ではないか。写真で明確な証拠がある以上対応しなければならないのもわかるが、マスコミはむしろ、ネット上のいじめ的な炎上を問題にすべきである。こんなことに敢えてコメントを書いたのは、日本の警察やマスコミに対する不信感が湧いたからだ。この程度のことで、毎朝30分もワイドショーで取り上げるのはマスコミの自主的な、個人に対する社会的制裁が過剰にならないような配慮が欠けた行為に見えるからだ。線路立ち入り事件に関しては、ご両人が書類送検を不服として裁判所に提訴したらニュースになることではないか。両人も気の毒なくらい謝っている。こんなことでは、今国会で問題になっている、共謀罪などが、とんでもない方向に解釈され、警察が市民を脅かすことも考えられる。むしろそうしたことをマスコミは取り上げて警告すべきなのに、かえって煽っていることが異常なのだ。こんな報道機関は、学校のいじめ問題に偉そうな口を叩く資格はない。
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モルドバ共和国はルーマニアとウクライナに挟まれた小国。モルドバの国旗
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豚肉を味付けした料理で実にうまい。
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亀有にあるモルドバ料理店NOROCに行った。モルドバはルーマニアの隣国で、人口340万人ほどの小さな国。ロシアの影響下、文化的にはルーマニアに近いが、モルダビア、ルーマニアのトランシルバニアなど中世から独自の歴史と文化がある。ロシア料理とは違う料理もあり、ワインは古い歴史がある。失業率は高く50%ほどで、観光資源も乏しい。何のとりえもないというところが取り柄。実は現代においてはそこが大事で、その結果、自然派ワインの宝庫である。土地はミネラルが豊富で無農薬でワインが作られている。また、料理もおいしい。退屈な国だから若者は海外に出たがっている。女性は勤勉で美人なので結婚相手には良い。

亀有駅北口を出て5分ほど歩くが、道路から階段で2階に上がった所にある。以前豚カツ店だったところで居抜きで借りて開店したそうだ。モルドバ出身の2人の女性とご主人を中心に昼間はカレーライスなどの軽食も出す。しかし、モルドバワインなどの品揃えは本格的で、料理メニューも豊富である。
中野のプチ小西時代の常連仲間4人で3時間ほどモルドバワインを赤白で堪能した。
先は二種類のサラダは皿をひっくり返して混ぜる。これが結構うまい。付きだしはニンジンの千切りをニンニク風味で和えたものと、しいたけの肉詰め。ワインは値ははるが一番の9800円のボトルをとった。先はペレメニという水餃子のようなものだがサワークリームをつけていただきます。一つ一つの料理がとても手間隙をかけて調理されている。店主は倉田さんと奥さんのダイアアナさん、ミュージシャンのモルドバ人女性が手伝っている。郷土料理ということだが、気取らない亀有という土地柄に合っている。
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ひっくり返して混ぜるサラダ
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3,000円/本の赤だが、ヤマブドウのワインのような風味で、素朴な味が嬉しい。


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すっかり気に入ったモルドバ料理だが、実は銀座6丁目にモルドバ料理店は全国でもここだけかと思いきや、銀座にマルツィショールというお店が最近オープンしたらしい。この国のワインは5000年の歴史があり、どうもワインは黒海周辺からトルコ、ギリシャ、イタリアやシリア方面に製法が伝播したらしい。ヨーロッパでも6番目のワイン生産国ということだ。

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1.国際情勢

12月の安部総理・プーチン大統領会談は北方領土問題を経済協力にすり替えられ、主権の問題も双方が譲らず、島内における両国の活動原則となる新しい法制度とは一体なにか、訳のわからないまま終わった。外交だから先方が折れればこちらも折れなければ何も進まない。そもそも、ロシアの領土問題はクリミアとウクライナ紛争が最優先事項である。クリミア半島の編入をしているロシアがそれに比べれば世界から忘れられた北方領土を返還することなどはあり得ない。明らかなドイツの東プロイセン、ケーニヒスベルグ等は占領後戦利品としてヤルタ会談で戦後処理上併合してしまった。軍事的支配と領土とが一体の社会がロシアだ。人もいない尖閣や岩礁のような竹島の領土主張も心もとない我が国が交渉で可能かだが、彼らが軍事基地やミサイルも置く実行支配下の領土を手離すわけがない。右翼連中は日露戦争でもしたいのだろう。ただ、プーチン大統領は東シベリアの開発にはとても熱心だということが分かる。このままでは北方領土問題と経済が不可分とされ、ロシアへの日本の重要な経済問題が領土と絡み暗礁に乗ってしまう。今後10年は動かない。

2.経済価値は政治の下か

千島はロシアにとって将来の北極航路の基地となりうる重要な領土である。その点は日本も同じだ。東シベリアのガス田は日本のエネルギー源として大切である。シベリアは製造業にはロシアの消費地に遠すぎ、輸送コストの点で不利。しかし、石油や天然ガスは日本と韓国という顧客が期待できる資源であり、資源大国の未来を左右する。日本にとって、裏日本はロシアと北朝鮮の国交次第で発展を左右される。国後択捉ならまだしも、歯舞色丹ではあまりにも経済価値がない。東北北陸の活性化には、日ロ平和条約の締結が期待される。

3.歴史的な大転換

ロシアとの国交は幕末以来の大転換点てある。明治維新後の関係は日露戦争で急速に悪化し、ロシア革命から日本はシベリア出兵という関係を経て、ソビエト連邦という体制では我が国とは良好な関係を築くことが難しかった。ロシアも、東西冷戦を経て20世紀の大きな転換点から今は安定した国家体制になり、広大な国土を1億4千万人の人口で支えねばならない。返還要求は続けるべきだと思うが、日本は国後択捉のような些末な領土を主張して経済活動の機会を失うことは大局的ではない。領土問題を経済に優先させる外務省の面子や一部の右翼の資金稼ぎのためにロシアとの経済協力が犠牲になっているような気がしてならない。

4.ロードマップを

政治解決だけで領土問題が解決できるとは到底思えない。経済活動や文化交流、さらには平和条約を締結して初めて話し合いができるのではないか。プーチン自身も経済を領土問題の取引材料にはしないといっている。今のままではお互いの主張を言い張るだけで終わってしまう。経済を先に持ち出すと、政治解決を所管している外務省は面白くないのだろう。会談の成果は無いような報道情報を流しているに違いない。そもそも、国後択捉で経済活動って何か?道路舗装、土木工事とか鮭やカニの缶詰め工場ろうか。観光くらいだろうが、沖縄のようにはいかない。北海道の経済すら沈滞しているのに島で一体何ができるのだろうか。裏日本の諸都市、新潟や秋田とウラジオストックの航空路線やガス田開発を進めてもらいたいものだ。今回の安倍首相のプーチンに対する主張やアプローチはそもそも成果を求めることが難しいので悪くないと思っている。日露関係のロードマップを描く契機である。

<参考1:北海道の経済成長率>
道内の経済は、平成 21 年度の経済成長率(名目)が 9 年連続でマイナスとなるなど、長引く景気低迷
から脱することができない状態にある中、東日本大震災により、水産業被害や観光客の減少、道産食品等に対する海外での輸入規制の強化などの影響を受け、厳しい経済状況が続いている。

<参考2:北海道の生産額>
北海道の総生産額は平成17年度から4年連続で減少しており、平成15年度の 19 兆 8,000 億円
から平成 20 年度には 18 兆 4,000 億円にまで落ち込んでいる。北海道の総生産額にみる経済状況は
厳しいと言える。一方で、産業別の産出額を見ると、全国に占める北海道のシェアは一次産業の農業、林業及び漁業でいずれも10%を超え、他都道府県との比較でも農業と水産業は1位、林業も2位となっている。
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宗教と地政学から読むロシア下斗米伸夫著:日本経済新聞出版社
プーチン大統領の政策の背景 (書評)

  やたら、馴染みのない人名が出てくるので往生したが、それだけ日本人はロシアのことを知らない。社会主義ソ連はスターリンの恐怖政治のことや、マルクス、レーニン主義の難解な理屈しかしらない。満州進攻とシベリア抑留、日露戦争もあったがロシア人については理解不能だ。トルストイやドストエフスキー、オリンピックのバレー、体操競技では親しみがある。北方領土問題では理不尽な態度を和らげない国。
下斗米氏はウクライナ危機の深層を現代ロシアと宗教との関係、国際秩序の変容を文明論、歴史的視点から解き明かしている。特にプーチン大統領の政策の根本は何か、ロシアについて予備知識の乏しい我々には目から鱗である。30年戦争からフランス革命にかけ、ヨーロッパは宗教と政治を分離した。現代の国際関係の基礎となっているウェストファリア体制では宗教的要素を棚上げにして、世界秩序を「主権国家」が織りなすパワー・ゲームとして構想した。共産主義と自由主義の対立を軸にした冷戦もまた、ウェストファリア体制の継続であった。しかし、冷戦の終焉を契機に、イデオロギーに変わる新たな政治の基軸として宗教の役割が見直された。ロシアのクリミヤ編入は西欧とロシアの分離さらにウクライナ自体の東西分裂という構造的問題が次第に明らかになるとともに、世界政治の焦点は、中東危機、IS(イスラム国)問題や難民問題の背景にある宗教に移ってきた。千年にわたる歴史的・宗教的経緯を抜きに、つまり文明論的・宗教的アプローチ抜きに、今のロシアのアイデンティティ、あるいはロシアとウクライナとの特殊な関係は理解できない。
このことを下斗米氏は詳細に説明してくれる。そして、理解するカギとなるのが「モスクワは第三のローマ」という世界観。もともと、17世紀半ば、正教とカトリックとの和解という当時の国際的な潮流に乗ってカトリック的要素を取り入れ儀式改革を進めようとした「ニーコン改革」に反発し、モスクワを聖なる都=「第三のローマ」と信じた「古儀式派」といわれる伝統重視の保守派が唱えたもの。「古儀式派」とこの改革をめぐる分裂は、これまでのロシア論では無視されてきたが、21世紀に入りウクライナ危機により注目されるようになった。なぜなら、この宗教改革をめぐる対立問題が、単に宗教上の争いにとどまらず、ロシアとウクライナ、つまりモスクワとキエフとの関係、そしてウクライナ危機やロシアのアイデンティティというきわめて現代的な問題の源流となるものでもある。さらに、2017年に100年目を迎えるロシア革命の解明にも、ソ連崩壊の理解にもつながる重要な要素であった。ソビエトというのは古儀式派のコミュニテーがモデルであった。この宗派の宗教生活やコミュニティがいかなるものかの説明はほとんどなかったので、自分で調べてみた。これはまさに、西欧のプロテスタントに相当する人々であった。最近バレンタインデーで日本では2月14日にチョコレートを買うが、その元祖、モロゾフもこの古儀式派の流れをくんだ亡命ロシア人であった。ベリコルーシー、マロルーシ、分離派である古儀式派、カトリックに近いユニエイトグループなどがウクライナには入り組み、ウクライナ人も東西に分かれている。ただでさえ複雑な政治にさらに宗教が入り混乱する。プーチンのロシアはどこへ行くのか。文明論的・宗教的アプローチで、政治と宗教とが「交響」する、ウクライナ危機、現代ロシア政治の深層を解き明かす。ロシアにとって中東との関わりは深く、アメリカの比ではない。オスマントルコとの戦い、イスラエルの建国にも関わってきた。オバマのアメリカが中途半端に取り組んだシリア、さらにはイスラエルとの関係、以前のイラク政策の失敗を彼はじっと見続けてきた。昨年のプーチン大統領訪日時に記者会見でロシアの記者がクリミア問題をあえて質問したのは北方領土にこだわる日本に、ロシアにとって重要な関心事はこちらにあり、北方問題の解決はほど遠いことを知らせるサインだったといえる。この本でもウクライナ問題の複雑さは宗教と歴史が入り組み、政治にも影響していることは分かるが、パワーポリテックスの世界はそれでは語りきれないことも分かる。これからの世界で当面プーチン大統領の存在は嫌がおうにも増すことだろう。東シベリアの開発、北極航路の開拓こそロシアの発展を方向付ける。ここに日本の国益がある。しかし、下斗米氏はロシア正教の古儀式派を今のロシアを規定するには今一つ決め手に欠ける。多くのロシアのリーダーが関係していたが、その信仰的なな内実は不明なのである。

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 「トランプ米大統領による中東・アフリカ7カ国からの一時入国禁止や難民受け入れ停止をした大統領令の是非に関し、ロイター通信が全米50州で実施した世論調査で49%の人が賛成し、反対の41%を上回っていることが分かった。」ニュースは反トランプのデモや利害の反する人々、日本ではグローバルな情報産業の経営者などが困惑の発言を報道している。今彼が取り組んでいるのは、新しい彼に協力するスタッフ構築で、選挙の公約は速やかに実行する中で、政府内の敵味方を選り分けている。難色を示した輩は「FIRED]なのだ。 トランプの大統領令についてマスコミはトランプの独善と無知をあげつらうが、感情的な反発が多い。事情を知らないか思惑のある各国首脳の意見など何の意味も持たない。今日、木村太郎が言っていたが、その背景を見なければトランプは単なる馬鹿者である。逆にとんでもない策士だということだ。アメリカの民主主義において、公約の実現は厳しく投票者から評価される。むしろ、投票者からは良くやっているという行動だろうと言っていた。彼は利口な人物で、公約したことは、ただちに実行し、後からでてくる問題に備え、公約実行の結果から来る反発も含め乗り越えていく決断をしてると思う。しかし、選挙のとき、過半数は反トランプだから、今後は議会運営や、弾劾に向けての運動を抑える景気対策ができるかだ。結果は分からないが、アメリカにとっては、クリントンでは出来ないことをやっている。彼を正面から説得したり、近寄らない方が良いかもしれない。安倍さんは慎重に真意を聞き出してもらいたい。国防については、明らかに新たに任命された国防長官はトランプと違うことを言っている。トランプの大統領令に反発するのは<①「所謂リベラル派マスコミ」、②「既成の『ワシントンDC的』政治家」、③「旧発想から抜けられない失敗しつつある旧世界の国家指導者」たち、④おもに①に洗脳され、お仲間のSNSに触発された「多様な(!)世界市民」の皆さん。であることを念頭に今後の動向を見つめたほうがよいであろう。

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