カテゴリ:国際政治( 210 )

今、中東では特攻自爆がさかんに行われている。これは元祖が日本の特攻である。鹿児島旅行で知覧に行って学ぶことは大事だと思うが、どのような展示が行われているのか心配だ。
特に最近、百田尚樹の永遠のゼロが特攻と愛を表現して喝采を受けている。小説も映画もよい出来だった。しかし、これと歴史認識は別だ。そこでどんな真実が語られるのだろうか。あんなスーパーパイロットは存在しなかったし、戦争後期は全くアメリカには歯が立たなかった。
知覧に行き特攻の悲劇を学ぶというのは大切なことである。しかし、自分が研究した範囲では、とにかく嘘が多く、ドラマ仕立ての話が多い。特に知覧は宣伝がうまいですね。その理由は、海軍が特攻では最も効果を上げ、犠牲も出している。しかし、海軍の鹿屋はあまり話題にならない。その理由は何かである。

陸軍は洋上航法の訓練が出来ていないために、半分は戻ってこざるを得なかった。片道燃料は嘘です。目的地にたどり着くことが出来ない無謀な作戦だったということで、それだけ陸軍は悲惨だった。戻った隊員は、福岡の振武寮という宿舎(福岡女学院)に隠蔽され、つらい生活を強いられ、そこから再度出撃した隊員も多かった。自分の父は三井で赤とんぼという複葉練習機を戦中作っていたが、それが特攻機に使われたことを絶句していた。あんなヨタヨタの飛行機では沖縄には到達できないし、発見されれば即撃墜で死にに行くようなものであった。特攻が志願であったというのは、当時の幹部の責任逃れで、実際は拒否できなかったし、指名もあった。学徒兵は優秀な順に指名されていた。当時の日本人の心情から拒否はできなかった。
海軍はゼロ戦で初期は成功率が高かった。海軍の基地は米軍の爆撃を避け、朝鮮の元山に基地をおき出撃の数日前に鹿屋に着いた。もちろん立ち寄り基地は一箇所ではない。だから鹿屋にはドラマがない。知覧はその意味で脚光を浴びている。航空戦では海軍は合理的だった。陸軍は海軍に負けじと、そんなことも張り合い、失敗ばかり。特攻はとにかく悲劇です。尊い若い命が喪われ、損失ははかりしれない。しかし、実際に礼賛する人もいて、右翼に利用されている。現実は、特攻隊員、特にベテランは怒りをもって出撃した。搭乗時に泣いたり、食事を捨てる人もいたそうである。殆どの隊員が学徒兵で、44年の学徒動員は最初から特攻要員をかき集めることが計画されていた。しかも、立案責任者は戦後、議員になったり、裁かれた形跡が無い。回天も含め、4000人を超える犠牲が出ている無謀な作戦だった。

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クルド人女性兵士とISIL


 

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トルコとの国境にある都市コバニがISILによって包囲され、90%が支配されようとした。この地域はクルド人が多く、シーア派の彼らはスンニーのISILから敵視されてきた。昨年の10月以降形成は逆転。今年の1月にクルド人の軍事勢力YPGによって奪還された。この戦いの状況を分析すると次のISIL壊滅に向けての手がかりが得られるかも知れない。イスラエルには昔から女性兵士が徴兵されていたが、これは必ずしも人員不足が理由ではなく、アラブ人は女性兵士との戦闘を嫌うことからきている。
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ISILの戦闘員は死を恐れぬ勇敢な攻撃でこれまでイラクやシリア政府軍と戦ってきたが、信念だけで強いわけではない、イラク軍やアメリカの捕獲兵器はじめ、戦力の予測が付かない中、戦闘員も麻薬を使ったり、逃亡兵を処刑、恐怖で支配した結果でもある。イラク軍はとにかく、マリキ政権には全く忠誠心が無かった。ISILに攻撃されれば司令官が真っ先に逃げ、自分達の兵器を破壊もせずに放棄してしまう。兵士は司令官が逃げるのに何で戦う必要があるのかと戦意喪失。アメリカが供与したM1エイブラム戦車まで取られてしまった。ティクリート攻防戦では流石に変わったようだが、とにかく、形勢不利となると情けない状態に陥るようだ。
 これに対して、コバニのクルド人達は約10万人が街を脱出し、トルコに難民として受け入れられた。クルド人達は民兵としてコバニ奪還のために戦い、アメリカも空爆で支援をし、一日に6回を越える空爆を行った。特に、女性兵士達の貢献が大きかった。主力はペシュメルガ(クルド自治区の治安部隊20万人)であるが、彼らはイラクからの独立を目指しており、自治区の人口も800万人を超える。

 クルド人はイランからトルコ、イラク、シリアにわたり、4000万人がいるが、国を持たない。彼らは、不思議なことに石油の取れる所に多い。おそらく、緑の多い、オアシスには住めず、石油やガスの噴出する荒地に追いやられた結果だろう。それが、逆転した。イラクのキルキークなどにも多い。クルドYPG兵士は14,000人ほどだが、その40%が18〜20才の女性兵士であり、彼女達の勇敢な戦いは戦闘の結果に大きく貢献した。その理由は、イスラム原理主義では女性の地位は低く、常に保護されるべきもので、黒い衣を着ている姿が見られる。彼女達が戦闘に参加することは考えられない。それどころか、彼らに撃たれて死ぬことは地獄に堕ちることも意味する。そこでISILの兵士は彼女達と対峙することを嫌うのだそうだ。そこをアメリカなどは利用し、武器を供与して軍事訓練をして前線に立たせている。山岳地帯に住むクルド人達の女性の地位は決して低くない。かれらにとって、女性は命の源なのだそうだ。

 ISILからのイラク諸都市の解放は将来、これまで国を持たなかったクルド人達の独立も後押しすることになるかもしれない。彼女達の貢献がISILからのイラク、シリアの解放をもたらしたという功績を認めざるを得ない状況になれば、クルド人国家の成立がこの数年のうちにあるかもしれない。アメリカにしてみれば、ISILに油田を支配されるよりは、もともと、彼らの地である場所の石油は彼らに支配させ、イラクをクルド地区と政治が機能しないイラクと分離した方がましなのかもしれない。クルド人は世界史上、多くの役割を演じてきた。一説によるとモーゼもクルド人ではないかといわれている。あるいは、十字軍と戦い勝利した、名将サラディーンもクルド人であった。

  
 

イラン、イラク、アフガニスタン、イスラエル、コーカサスと冷戦構造終焉後、大きな変化を余儀なくされた。アメリカの石油戦略と覇権、ロシアの後退と民族対立と、21世紀の動乱の目玉となる情勢である。昨年末のイスラエルガザ攻撃、グルジアの北オセチア紛争、米軍のイラク撤退からアフガニスタン増派、パキスタンの北部での戦闘など、この地域は不安定度と混乱を増している。6月にはイランの大統領選挙後の混乱とアフガニスタンでのテロ下での選挙等波乱は続いている。このことは日本とどんな関係があるのだろうか。昨年の石油騒動も忘れかけた今日、1974年の第4次中東戦争でのオイルショック混乱から、全てつながっているこれらの地域情勢を学びたい。アメリカのオバマ大統領から遡って、ブッシュ、クリントン、ブッシュ、レーガンと何を残して来たのだろうか。


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ならず者にはかなわない

 ISILの蛮行に先進諸国は呆然とするのみ。やっとイラク軍がスンナイ派の中心ティクリートを制圧したとの報道があるが、結局はモグラたたきのようになってしまうかもしれない。捕虜の首を刎ねたり、焼き殺したり、さらし者にして処刑するなど、こんな蛮行が現代に許されるのか、国際的な憤りをわざとネタにして宣伝する連中に、欧米、日本などの先進国は唖然とするばかり。そうこうしているうちに、ウクライナではヒトラー並の手口でプーチンがクリミア半島を奪い、ウクライナを窮地に陥れ、ロシアは全く反省の色が無い。これは、ナチスの台頭以来の世界史の転換(後退?)かもしれない。文明は常に発展し、よい方に向かうという楽観主義の限界が見える。ボコハラム、エボラ出血熱、中国のチベットやウイグル迫害、ロシアの横暴、ギリシャの無茶苦茶な政治経済など、20世紀に生まれた、民族自決、民主主義、科学技術の進歩、さらに国民国家の成立といった多くの人類の財産が破壊されて行く時代に来たのかもしれない。ロシアとアメリカ、中国の3極が新帝国主義を形成し、力の支配を頼りに世界中に混乱と悲惨をまき散らす時代が来るのだろうか。
 自分は必ずしもそうは思わない。逆に世界は今、内向化している。パックスアメリカーナの終焉、ユニバーサリズム、グローバリズムも先が無い。その結果がわが国で言えば、象徴的に円安、海外留学生の減少、海外からの観光客増であり、軍事体制の強化である。TPPが難航するのもその反映であろう。ロシアもルーブル安、日本も円安、ドルは対外戦争を避ける限り、基軸通貨としての安定性を維持出来る。アメリカも、ロシア、中国も、いざ自国の課題解決、特に、中国は汚職と富の格差解消に向けて注力する。中国は海洋は制覇できない。尖閣問題は日本の海上武装強化、潜水艦とヘリ空母増強で対応できる。1000億円の上乗せで戦意を喪失させ、戦火にならなけば安いもの。隙を見せてはいけないし、それ以上もいけない。ロシアも、ウクライナで制裁を受けて、自国内に閉じこもり、国内産業を育成する方向に向かう。ユーロもギリシャの破滅的経済からユーロの価値が不安定になり、経済に関しては崩壊寸前で国内の問題に追われる。そんな状態から次の段階ー外向に移った時の行動が怖い。かつて、ナチス不況を克服したかのように見せかけ、戦争にまっしぐらに突き進んだ歴史がある。
 こうした悪の帝国が出来上がった場合、周辺の紳士的な文明国は手がつけられない。ならず者には弱いのである。しかし、悪人に逆らって、彼らと同じ手に乗ってしまうのは良く無い。悪はいつか内部崩壊する。それを待つしか無い。聖書の中にも、悪人に逆らうなということばがある。必ず、いつかは神の審判が下ると言う楽観論である。

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1.アメリカ合衆国は、この70年間に変質してきた
 
 アメリカンドリームは正に悪夢になろうとしている。第二次大戦後のアメリカは民主主義の勝利と世界をリードする産業の力を誇示していた。70年たち、形骸化しつつある民主主義、キリスト教的モラル、大統領のリーダーシップなどどのように変化したのだろうか。変質の原因は戦争であり、軍事力の突出した肥大化である。
 アメリカ合衆国はイギリスから戦争によって独立した時から、暴力的な面を持っていた。独立戦争後、莫大なイギリスの資産を没収、手に入れることとが出来た。自由と平等という影には、南部の奴隷制度が人種差別による抑圧が暴力を伴って機能していた。フランスからルイジアナ、カリフォルニア、テキサスなどの領土を武力でメキシコから奪い、今の国境を確定させた。南部と北部の均衡は破れ、南北戦争という80万人という犠牲を払って、国家の統一を成し遂げた。その時に発達した強力な武器を使って、西部のインデアンを駆逐し、滅亡させた。こうした事を行なわずとも、カナダなどのように緩やかな人種政策も可能であったはずである。西部開拓はさらに暴力性を増しつつ太平洋に向かった。日本の開国はそのあおりである。ハワイ、フィリピンに対する帝国主義的支配に向かい中国の利権を巡り、日本と衝突した。これが第二次大戦である。日本も帝国主義であったから、似た様なものだが、結局失敗した。成功者アメリカは朝鮮戦争からベトナム、また、中米の共産主義勢力との戦いを通じ、長い戦争体験が、次第にアメリカをローマ帝国の様などん欲な支配欲を持った国家に変質させて来た。アイゼンハワーは大統領辞任演説で参軍複合体の危険を訴えた。もっとも、この国の体質は独立戦争以来変わっていなかったのであるが。1920年代は下層90%が全体の16%の富を所有し、上層0.1%は全体の25%を所持していたのですが、1929年の大恐慌(株価大暴落)により、富裕層がいったん崩壊して逆転した。ところが、今や0.1%の富裕層が90%の資産を占有する国になった。平等という理念はこの国には無い。
 ドイツ帝国とナチスドイツからのヨーロッパの解放、東西冷戦という大きな犠牲も払い、アメリカは何を世界にもたらしたか。インターネットは核攻撃に対するPCネットワークの保護から生まれた。物凄い情報の量が処理できるのだが、これが人々に幸せをもたらしているのだろうか。アメリカンライフスタイルは今はあまり人気がない。経営学、ハリウッド映画、マクドナルドもどうも最近は元気が無い。文化的には旧大陸の方がすぐれたものが多い。ミュージカルの殆どはイギリス製だし、テレビ中継はナチスがベルリンオリンピックを中継、ロケット、映画、文学、医療制度なども原理はヨーロッパから来ている。アメリカオリジナルのものは兵器が突出している。
 戦争を常に続けた背景には、この国の暴力的な側面が他国より強く、産軍複合体という大きな化け物、魔物に支配された巨大な帝国になった。民主主義やヒューマニズム、キリスト教的なモラルがその陰に隠れるほどになってしまっている。もちろん、民主主義もヒューマニズムも、宗教も健在であるが、あまりにもその暴力装置の規模が大きくなってしまった。その象徴がケネディ後のベトナム戦争、中東での横暴、ニカラグアなどでの共産勢力との戦いによって帝国化し、民衆と共に歩く大統領から、まるでローマ帝国の皇帝のような専制的な大統領の存在に変質した。その分岐点がレーガン、ブッシュである。この二人の共和党大統領はアメリカを凶暴な軍事国家に変質させた。湾岸戦争とイラク戦争、アフガン戦争という泥沼の始まりである。アメリカは9.11ショックの後、何も戦争をせずに、オサマビンラーディンを暗殺すれば良かっただけなのである。アフガニスタンではなく、パキスタンの安定に力を注げばよかった。オサマもパキスタンにいたのだから。そこでつぎ込まれた膨大な軍事費の代わりに産業や仕事、教育にお金を使えば随分違った世界になったはずである。この戦争によって多くの若者の命と中間層が疲弊し、チェイニーなど戦争屋がぼろ儲けをし、ロッキードなどの軍需産業は息をつくことができた。今後、軍需産業はますます血に飢えて世界に悲惨をもたらすであろう。

2.アメリカの無責任が今日を生んだ

 イラクの混乱の原因を敢えて言えば、イラク戦争の後のアメリカの執政ミスといえる。解任されたが、政治家として凡庸なマリキ首相が多数派シーア派を中心にしてスンニーを弾圧した結果だ。アメリカはフセインの築いた国家機構を解体、それを民主国家として再構築しようとした。その拙速な手法が今日の混乱を生んだ。日本やドイツが崩壊しなかったのは、東西冷戦の対抗策として、旧政権の官僚機構を温存したからだ。権力にあるグループは少数派を立てなければならない。その反対をやって、ことを複雑にした。武装集団のなかにはアメリカによって訓練された軍人が多数いるはずである。あのファルージャ掃討戦のアメリカのやり方、また、イラクの傀儡政権の作り方が悪かったのであろう。そこからすべてが出発し、反省なしには何も出来ない。かつて、フセインは近代国家に見せかけて、実は部族支配国家を作ったのであり、族長のように統治した。民主主義を錦の御旗にアメリカはすべてを破壊してしまった。多くの官僚達が軍人も含め失業した。彼らがISILに流れている。さらにはこれはアルカイダとオサマビンラディンが何故生まれたかと同じではないか。ISILに関しては既に出来たものは一定期間泳がせて、組織的に成長した段階でまとめて葬るということでは遅いことが分かるだろう。アメリカは早く軍事介入すべきだが、イラク戦争や、アフガニスタンの過ちを繰り返してはならない。あくまでも、現政権の支援に徹して、地上軍は派遣すべきでは無い。これはがん細胞のようなもので、壊滅させても、飛び散った分子がまた、どこかに転移する。従って、再発しないような環境づくり、また、新たな集団がコンセプトを変えて生まれたら、早期に叩き潰すしかない。早期発見早期切除である。かつて、アメリカもフォードなどが応援していたナチス。この時ももそうだったが、時機を逸した。出来るだけ、世界が、カルト的グループの共通定義をして、それに類するものをマークし、禁止、殲滅することである。この組織の特徴は、がん細胞やウイルスのように近代国民国家の構築したものに実は依存し、そこから栄養を吸収している。ISILの資金源は健全と思われる国から流れている。サウジ、アメリカも含む一部の偏屈な富の所有者や石油利権、武器産業などが背景にあると見てよいだろう。オサマビンラーディンという怪物が生まれたのと同じ構造である。この連中は、国民国家や民主主義などを無視して闇の帝国を築いてきた。ヘッジファンドなども同類かもしれない。ISILの存在は現代社会のある側面、裏の顔である。

3.アメリカの二枚舌

 スンニー・ワッハブ派のサウジアラビアの中にもISILを支援するグループがいる。ISILの蛮行でやたらに首狩りがニュースになるが、サウジではインドネシアなどから出稼ぎに来るベビーシッターの女性が殺人のかどで死刑になっている。冤罪も多いのだが、一方的な裁判で皆斬首刑である。アメリカはこの超偏屈ムスリム国家のサウジとは大の仲良しなのであるから、アメリカ式民主主義もいい加減である。自分に利する者なら味方、イスラエルに敵するものも含め、敵対するものはテロリストである。かつて、イランコントラ事件というのがあった。アメリカはイランのホメイニ革命に手を焼いたが、その後イランイラク戦争が始まりイランは窮地に陥った。その時期にイランに兵器を売り、また、イラクにも武器を売っていた。実は当初イスラエルが売っていた。父ブッシュ大統領がこれを考えたと言われている。米国政府関係者は、イランに武器を売却した収益を、左傾化が進むニカラグアで反政府戦争(コントラ戦争)を行う反共ゲリラ「コントラ」に与えていた。東西冷戦の時代だった。この事がばれて大騒動になったが、今もCIAは遊んではいない。その謀略が中東で大賑わいのはずなのである。
 これはたまたま、中東や北アフリカの紛争地で発生したが、ドイツに出来ればナチスだし、ロシアなら共産党であっただけなのではないだろうか。アラビア半島から中東、イスラエルの地の風土的な解決の伝統が旧約聖書において語られている。3000年人間は変っていない部分があるのだろう。

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1.複雑怪奇なISILを取り巻く情勢
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 今、イスラム国、ISILの拡大が問題になっている。実はこうした対テロ有志連合のISIL爆撃が有効に働いているかのごとき報道とは裏腹に、逆にアメリカなどが一方では支援しているという情報もある。これは奇怪な話である。実はアメリカはシリアを攻撃したいがロシアがこれを認めない。そこで、シリアのアサド政権打倒の為にISILを使っている。そして、最もISILに勇敢に戦っているクルド族に対しては支援もするが、ISILとの戦いで共倒れとなる事も狙っているのではないか。トルコなどはクルドの独立運動に頭を痛めており、ISILに加わる若者はトルコ経由で流入し、それを見て見ぬ振りをしているのではないかという疑惑もある。イラクのキルキークには最大の油田があるが、ここはクルドの部族自治エリアであり、クルド人が独立でもすると、この利権構造がとんでもない形になってしまう。エクソンなど大手石油資本はここから石油を買っておりアメリカも都合が悪い。イラクは当然、絶対に認めない。また、イスラエルが実は重要な役割を果たしている。アメリカの影でユダヤ人は政治経済に影響力を持っているが、彼らの支援するイスラエルの安全はシリアの弱体化で確保される。シリアは中東戦争における不倶戴天の敵。シリアはゴラン高原からはエルサレムまで一気に攻め上れる距離にあるからだ。中東戦争の重要な拠点であり、シリアの混乱はイスラエルの安全を意味するのである。また、ガザ地区のハマスを支援するイランも大敵で、このイランはスンニーのISILを嫌って、シーア派のイランは空爆に参加している。イスラエルに取って対イランにおいてもISILは重要な戦力なのである。だから、アメリカがシリアのISILを空爆するが、イラクのISILに支援物資を送っているという疑惑も生じている。とにかくこの地は連衡合従で、まるで春秋戦国の入り組んだ勢力関係になっていて、池上彰さんの解説のように分かりやすく説明し難い。この辺りを最も冷徹に情報を集めて分析できるのはイスラエルのみであろう。

2.若者がISILに流れて行くのは止められるのだろうか

 ISILにヨーロッパから若者が流れて行く原因が、失業問題とか、宗教対立やフセインイラクの崩壊などで説明されるが、実は原因はきわめて複雑で、どれも当てはまるが、それらはすべてではない。先進諸国も悩んでいる、実は国民国家という統治機構の限界に生じた諸問題の縮図であり、国内問題ならまだしも、外交、国際問題となると手が打てない。この悩みに、解決策は無い。むしろ、アジア諸国のほうが国家統治においてはうまくいっているのではないだろうか。アメリカ式を世界に押し付けた結果だという反省がアメリカに必要である。この混乱の原因は東西対立終焉後のアメリカの政策でもある。ウクライナやグルジアも同種の外交政策の結果ではないだろうか。
 今後、非人道的な支配が誰の手によって制御されるのか、先が見えない。アメリカも、ヨーロッパも対テロという点では一致するが、中国やロシアの民族問題が同時的に起きている状況では、先進諸国の足並みが軍事的にはそろわない。若者がイスラム国に走る原因は失業とか、貧困に原因があるというが、失業や貧困がなくなるわけは無いので、答えになっていない。宗教対立も、物質文明に対する疎外感など、解決できるわけが無いことで説明されても納得できないし何の役にも立たない。海外から流入する若者は、むしろ、9.11の時のように、中流層、富裕層も含めた若者であり、知識層も入っている。そうした分類では説明が出来ない。オウム事件のときもそうだったことを思い出すべきである。ということは、解決策はISILのような組織は生き残れないし、これに共鳴する人物も同様であることを世界の常識として示すことしかない。要は絶滅政策しか道は無いということだ。その手は軍事だけではなく兵糧を断つ事もあるだろう。
他国からISILに加わる若者は騙されているとはいえ、身の危険を承知である事は確かだし、これに加わる事はこれまでの社会にあっては自殺と同じである。自殺を無くす事が出来ない以上そうした場にこの武装集団が機能しない事が唯一の方策である。今日、NHKの土曜週刊ニュース番組、深読みでも取り上げられていたが、あの番組は深読みになっていない。明るい無辜な小野文惠アナウンサーがおとぼけぶりを発揮し、NHK好みの、お馬鹿な老人ホーム向け大衆迎合ムードを作っている。いつも出演キャスターに迎合したり、大衆的な純情意見を述べて反論されて喜ぶ。素人のど自慢じゃーないぞ。真面目にやれってんだ。ファンの方には申しわけ無いが、突然脱線してすみません。

3.中東の風土と日本の差

 申命記2:32~35
シホンは、われわれを迎え撃つため全軍を率いて出撃し、ヤハツで戦った。しかし、われわれの神ヤハウエが、かれをわれわれの前に渡したので、われわれはその子ら、その全軍を打ち破った。われわれはそのとき、その全ての町々を攻め取り、どの町も、男も、女も子供らもすべて聖絶し尽くし、誰も残さなかった。家畜だけをわれわれの分捕り品とし、われわれが攻め取った町々を戦利品とした。

 モーセが出エジプト後にカナンの諸都市を攻略した様子が描かれている旧約聖書申命記の一部である。このような記述が多くあり、当時の都市の攻略は文字通り理解すると絶滅戦だったようである。必ずしも、全員殺害したかどうかは聖絶という文字からは必ずしもそうではないという説もある。しかし、基本的には旧約聖書における他民族への戦いは奴隷に取る場合もあっただろうが絶滅戦であった。これは島国で他民族に支配された経験の少ない日本人には理解しにくいことである。確かに、70年前戦争に負け、アメリカに支配されたままではあるが、東西冷戦のお陰で、何とか日本の独立は守られ、国土も分断されなかった。窮屈ではあるが、この島国日本は有難い国だ。日本は戦後、アメリカが天皇制を形を変えて残すというマッカーサーの名統治のお陰で今日あるのです。カオスにならずに済んだ。平和ボケ万歳。font>
 

More山尾氏のブログ引用
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嘘だらけの日韓近現代史 倉山 満著 扶桑社新書

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は16日に韓国ギャラップが発表した世論調査で、支持率が35%と就任後もっとも低い数字となった。彼女はとにかく韓国で評判が悪い。その矛先を日本の歴史認識に向け、従軍慰安婦で国内の目をそらそうという行動が目に余る。本当は歴史認識がずれているのは韓国自身であり、特に現代史においては捏造と空想の産物である。この点では異議は無い。韓国の李氏王朝は日本との関係においてどのような経過であったかをまともに語れば国家の歴史として、特に教科書においては困ってしまう。朝鮮は中国に対する事大主義的な関係が本質であり、これを国家として誇れないことから、解釈を捻じ曲げざるを得ない。19世紀後半から近代化の歴史、さらには日韓の関係から反日という色眼鏡で自分たちの歴史を見ざるを得ない情けない事情につながる。腐った超激辛キムチを食べろといわれても無理なのである。
 日本と朝鮮は古代の新羅と大和朝廷、元寇、秀吉の出兵、李氏との通信使交流、そして征韓論、日清戦争から日韓併合迄の関係を軸に歴史的な関係を経て今日に至っている。明治政府と清国、李氏王家の大院君、高宗、閔妃の政治的な動きから、壬申事件や甲申事件、日韓併合から李承晩時代、朴〜金大中へと韓国現代史が概観される。このあたりの事情は日本の歴史教科書でもそれほど詳しいわけではない。自分も認識を新たにした。
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閔妃の写真。韓国の閔妃を描いた歴史ドラマでの衣装とはまるで違う。時代考証はでたらめである。近代になって宮廷は白ばかりではなかったが。ヘンテコな髪型に注目。下が韓流ドラマの衣装
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 しかし、日本政府につながる刺客が、一国の皇后を暗殺したことは、下手人が仮に日本人ではなくとも、どう考えてもその国の国民にとっては許し難いことであろう。著者は日本人説を否定しているが、実際に切った人物も特定されている。他の宮女と一緒に切ったので分からなかっただけである。当時の列強のアジア政策や、閔妃が開明派を虐殺したり、中国とロシアの間に立って日本にけしからん動きをして自己保身していった朝鮮王朝の国民を考えない政治に朝鮮の民も辟易としていたにしても、やはり、これは現代の政治感覚からは異常なことで、これも反日の材料になってしまう。これを認めざるを得ないだろう。この著者は秀吉の出兵も大したこと無いようなことを言うが、攻め込まれた国に取っては、大きな厄災であったことを考えないのだろうか。

 確かに韓国側の歴史表現のイカサマが語られるのだが、著者の言う正しい日本の歴史というものが怪しい。韓国側が間違っているから自らの言う日本側の歴史認識が正しいという保証は無いのではないか。また。竹島など韓国に実効支配されている領土については相手を歴史認識から説くことは出来ない。とにかく相手は南も北も、なりふり構わない、自己中心の国であり、そこと国境を接していないことだけでも有難い話なのではないかとも思うほどだ。しかし、出来っこない日本との歴史認識の対話などあきらめて、パワーバランスで押し捲るというのしかないというのが、著者の考えかもしれない。そのあたり、本書にもあるが安部首相と意見が一致しているのだろう。本書の最後は安部首相礼賛で終わっている、世にも珍しい意見の持ち主である。

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1.2015年は幸せな世だろうか
 安倍政権が年末選挙で圧勝、長期政権への道が開けた。これまで、安倍第一次内閣以降、毎年の様に政権交代が6年も続き、国際的な政治評価はガタ落ち、同盟国アメリカからもまともに相手にされず、韓国と中国からは馬鹿にされ、デフレからも脱出出来なかった。黒田緩和によってようやく、デフレから抜け出しつつあるが、今度は、スタググフレーション(不況下のインフレ)の懸念が増しつつある。弱いものはさらに弱る。皆が一緒に栄え、成長する時代はもう来ないかもしれない。分断の時代が始まる。世代間、地域間、企業間に格差が広がるからだ。

2.政権交代と軍備
 民主党のテイタラクは安倍政権独走への道を開いてしまった。民主主義の発展においては好ましい事ではないが、これまでの遅れを取り戻すには良い機会である。特定秘密保護法、集団的自衛権、武器輸出三原則の緩和など、日本の軍事力への道筋が出来て来た。日本は軍事国家にはならない。とはいえ、危うい部分もある。日本は地理的には大陸の入り口に当たり、また、海上交通依存度が高いので、限りなく海軍力を必要としている。この1世紀の間、空母を含む連合艦隊で戦ったのはアメリカと日本だけである。日本は戦後、海軍の生き残りで海上自衛隊を再興し、日本海軍の伝統を継承し、極めて優秀である。戦争に巻き込まれるリスクは高い。
 我が国は平和国家として世界の優等生であったが、70年間、世界では戦乱は絶えなかった。日本が憲法第9条によって得た利益と信用は計り知れない。それを改正したがっている安倍総理の魂胆は見え透いている。東西冷戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、イランイラク戦争、さらにアフリカの内戦と今日もアフガニスタン、シリア内戦、イラクとイスラム国内戦と続いている。その間、核兵器も含め、人類を何度も絶滅させることの出来る軍備が世界に蓄積されてきた。しかし、ハイテク兵器やロボット兵器など軍事技術は独自に進歩を続けている。21世紀に入ってからの戦争は、かつての国民国家の対立の構図より、民族対立や宗教紛争を原因とした代理戦争、むしろCivilWarの様相である。対テロ戦争も含め、その根本には貧困とか言論の自由、失業といった社会経済事情が渦巻いている。そこに資源とか大国の利害がからみ、状況把握が極めて困難な時代になった。こうした中で、情勢を分析するその国のインテリジェンスが不可欠になる。しかし、我が国ではそんな能力は無い。資源も、情報も他国頼みなのである。我が国は戦争でも経済、政治でも、アメリカの情報に頼らざるを得ない、情けない国家である。どうせそうなら、アメリカがやって欲しいという事だけやればいいのだ。日本が国防に無力な原因は世界の実態から平和を盾に距離を置いて来た、ある種の無菌状態が、危機対応能力を限りなく0に近づけて来た。国防という側面から臨戦態勢にあるのはイスラエルである。この国は周りが丸焼けとなろうとも、自国の安全が確保出来れば良いといエゴイズムを持っている。イスラエルにとっては平和は作られているもので、少しでも手を抜くと消えてしまう。日本は国防上の課題はイスラエルに学ぶといいだろう。畳の上の水泳と真剣勝負の差はあるが。

3.借金大王
 日本政府の借金は1177兆円、GDPの243%にも上り、財政再建が急務であると朝日新聞は叫ぶ。確かに節約や構造改革は必要である。しかし、その構造的な課題がどうなっているかは明らかにしていない。というのは、日本政府の負債は、大量の国際を政府が日銀に引き取らせており、この分は割り引かねばならないし、政府関係外郭団体にも分散しており、純粋の負債はGDPの80%程度であるという計算もある。確かに社会保障費はうなぎ上りで、対応は必要だが、負債を多めに喧伝して、増税の根拠にしようとする財務官僚の思惑も入っている。日本の国債の引き受け手が国内金融機関であり、対外債務ではないから幾らでも公共投資をやっても平気だという理屈は、日本の経済が国際的信用を生んでいる現実を無視している。国際的な信用なども含め、わが国が今も経済が順調で、危機からは遠いという評価が前提であって、これが一度危うくなれば、国債評価が下がり、金利上昇によって巨大な負債を抱える政府は途端に苦境に陥るのである。戦争にでも手を出せば一巻の終わりである。あくまでも金融の世界は、日本の産業が健全で順調に成長する力があることが前提なのである。戦争というのは一見経済にはプラスである。莫大な公共投資である。しかし、若者の血という途方も無い負債を残す。

4.第三の矢はどうなるか
 では、アベノミクスの第三の矢が地方創生、国土強靭化による公共投資で推進出来るのかは、あくまでも、その実行内容による。特に、2014年補正で地方創生の1,000億円の追加補助が行なわれれるというが、その内容で、景気の循環に貢献するかどうかである。これが、土木や福祉のばらまきになっては砂漠に水を撒いたようになってしまうだろう。アベノミクスの効果は、円安と金融緩和で日本の産業に新たな循環が生まれ、若い人の消費が拡大する事で真の経済再生が始まるかであって、一部の大企業や、資産家がもうけるだけでは改善されない。輸出企業、大企業は蓄積した資産を国内経済の循環には使わず、さらなる対外投資、企業買収等に使ってしまう。株で儲けた人は、時計とか、宝石、ペルシャ絨毯に使うほかは、更なる株の購入や、土地建物に向かって、インフレを加速させ、所得が目減りした庶民の消費は拡大しない。自分は一番効果が上がるのは人づくり、街づくり、教育ー特に大学への投資だと思う。日本の高等教育予算は先進国の中では極端に低い。大学は4年くらいで学生は育ち、就職すれば初年度から消費に向かい、さらに、数年で生産性向上に寄与する。iPS細胞も大きな発見だが、産業化に結びつくには長い時間がかかる。3年で効果が出る施策であるべきだ<。TPPは構造改革に結びつくが、失うものも大きい。

5.TPP
 来年はTPP交渉がまとまるだろう。そもそも、日本が聖域としている米や牛などは守りきれない。というより、TPPが無くとも、後継者がいなくなり衰退してしまうだろう。TPPという厳しい現実は日本が工業国としての存在を守る為のもので国内産業である農業や規制に守られた医療等を犠牲にする。犠牲こそ、日本人の知恵を働かせる。この知恵によって克服出来る。かつて、アメリカが自動車の市場として期待していた日本市場を全く理解出来ず、逆にアメリカが攻め込まれてしまったことを思い起こして欲しい。日本の底力を示すべきであろう。何事も、メリット、デメリットがあるが、最初から儲かる話なんぞ無い。交渉というのは互いがイーブンになった時点で成立する。だから、決まった時が出発点でこの時点から経済の問題は出発する。わが国は、必ず克服するだろう。
 今、新潟県を始め、「特区」による保護事業が始まろうとしている。しかし、こうした規制緩和措置中心の方法では何も成功しないだろう。人間は競争や批判を乗り越えてこそ新しい世界が切り開ける、おそらく、特区の中だけでしか市場も開拓出来ないで終わるのではないだろうか。TPPという農業に厳しい国債競争から抜け出して来た事業こそが全日本に、あるいは世界に受け入れられるのではないか。今行なわれている、8,000億円以上の上る農業戸別所得保証制度は選挙の票の為に出来た制度で、欧米の様な農業の産業化を促進していない。農業において自分で消費するしかない米作りにも補助が行なわれている。事業として農業に創意工夫をしている専業農家は、多くが年収2,000万円以上を達成しているという。彼らの作る農産物は市場の情報をとらえ、気候や土地の風土に対応した創意工夫溢れるものである。これらが、日本の国内市場も分からないアメリカや海外のものに負ける訳がない。先は輸入攻勢をしてきた、農産物の中で、市場のニーズから外れたものから淘汰されて駆逐、その後、これらを送り込んだ産地目指して逆に殴り込みをかけるのである。農産物の消費者と直結した日本人のきめ細かい嗜好、サービス、アフターケアを織り込んだ商品展開をすれば負ける訳が無い。6次化の成功が不可欠である。日本人の底力は海外で発揮される。特区の中で甘やかされた事業は世界では通用しない。日本酒、日本食、寿司、蕎麦、B級グルメなどは世界で通用する。例えば、本当に美味しい日本酒はやはりアメリカやシンガポールでは作れない。特に、発酵食品は風土の制約がある。先は多くの外国人を日本に旅行に来てもらい、日本の本当の良さを知ってもらう。日本の農産物活用しグルメを見つけるべきだ。松茸などは全く理解されない味覚だろう。それより、B旧グルメが良い。タコ焼き、お好み焼き、焼きそばなどは大いに可能性がある。そのうち、韓国人などがインチキの日本文化で儲けている事業を駆逐して、本物を現地で展開する。こうした戦略的な手順が必要である。気候風土の違いから変質してしまう。スペインのイベリコ豚などは生ハムで売れるようになったし、フォアグラ何ぞは肝硬変になったガチョウのレバーではないか。フランス料理の普及と合わせて世界の市場で取引されている。日本はどうでしょうか、トンカツ用の豚にはトンカツの世界制覇が必要だが世界で有名なウィンナシュニッツル遥かにうまい。カツサンドなんて日本だけしか無いだろう。おにぎり、お茶漬けには魚沼の米でいけるだろう。日本のイチゴは実にうまい。マレーシアでニュージーランド産の形の美しいいちごがあったので食べたら味がしなかった。輸送と保存方法の開発がひるようになるが、これが成功すれば世界で売れる。

6. 恐怖のばい菌
 この100年間の医療の進歩は著しいように見える。ところが、癌は未だに治療が難しい。胃ガンは減っているが、これは実は電気冷蔵庫の普及が寄与している。塩分を使った保存食の摂取量が減ったからである。今でも塩辛いものが好きな人に食道がんや胃ガンが多い。秋田県や奈良県は胃ガンの多発県だ。エボラ出血熱、デング熱、新型インフルエンザにはじまり、従来克服したかのように見えた病気が復活する。ストマイの効かない結核、耐性菌、マラリアなどである。21世紀はかつて、ペストや天然痘に人類が怯えた時代があったが、病気との戦いが再び始まる。iPS細胞の発見やゲノム解析等医学の進歩は病気の克服をどこまで達成したのだろうか。実は、殆ど人間は病の原因に勝利していない。せいぜい、天然痘とか、ポリオなどは克服した。数多ある病のうち、完全制覇したのはほんの僅かなのである。確かに、人間の寿命は延びた。特に幼児死亡率は大きく改善された。伝染病等も衛生環境の改善、ワクチンや手当ての進歩は大きい。しかし、病原菌には数件しか勝利していないのである。2015年はこうした人類が取りこぼした病に関して、事件も発生するであろう。

7.領土問題
 尖閣諸島や竹島問題が今年は沈静化するだろう。先は尖閣諸島問題はCIAが、アメリカの防衛産業と結託して起した事から始まった。竹島とは意味が違う。このことを見抜けなかった、当時の脆弱な民主党政権の迷走を狙ったのが中国の攻撃であった。日本はこのお陰でオスプレイや欠陥戦闘機F35を買うはめになった。アメリカはニンマリだ。さらに普天間の辺野古移転はフィックスされてしまった。中国の対応は野田政権の尖閣諸島国有化という勇み足によって態度を硬化させた。アメリカはしてやったり、中国に関する日本の不幸はアメリカの幸せ。中国や韓国は慰安婦問題や日本の歴史修正主義を批判するという安倍政権を攻撃するメニューを提供している。今年は中国も韓国も自国内の経済問題に追われそれどころではなくなって来る。それより、国内問題の行き詰まりを領土拡張でそらそうとするために、悪のりしてくるであろうロシアが危ない。北方領土は解決の方向どころか、ロシアの脅威が増すのではないだろうか。

8.中東情勢とイスラム国
 急速に発展を続けるテロ国家イスラム国とシリア内戦は国際情勢を左右する。シリアのアサド政権もイスラム国も当面は安泰だろう。世界はこの地域を統治する方法を見いだせない。将来はこれらの国がイスラエルとどう対応するかによって決まる。マキャベリズムの権化の様なイスラエルは自国に安全が確保されている限りは動かない。この国が動くのはヒズポラとISISが結託した時だろう。むしろ、イランとトルコが先に動く。イランはアメリカとの関係改善のためにイスラム国への対抗勢力として/アピールする。イスラム国はイラクのキルキークなどの油田地帯を狙っており、このクルド族と対立関係にある。イランやトルコには多くのクルド人がおり、その独立運動に神経を尖らせている。親米国であるトルコと、アメリカとの関係が微妙なイランはイスラム国を叩く事で自らのシリアとイラクに対する支配力を高めようとする。既にイランは爆撃に参加した。これはササン朝ペルシャとオスマン帝国の栄光を夢見る国家の地政学的宿命である。中東に第二の北朝鮮が生まれ、どうすることも出来ない。世界の注目がイスラム国に集まって、さらに脅威とならない限りアメリカもイスラエルもじっとして動かない。このイスラム国への世界の対応がテロ問題への処方箋となる。

9.アメリカと日本
日本の宗主国はアメリカであることを忘れては全てが上手くいかない。彼らを舐めてはいけない。マスコミは口先だけは常に権力を叩く。しかし、裏では結託している。マスコミの報道は常に、アメリカの病理や失敗例をあげつらう。その実例が黒人問題だ。この問題は建国以来の問題で、何も今にはじまったことではないし、解決もできない。国家というのは矛盾を抱えている。全ての国民が一致したら怖い事の方が多い。戦争が良い例だ。失うものが大きすぎる。アメリカは戦争が無ければ、無限に成長できる可能性を秘めている。オバマはレームダックで良い。アメリカ人は不満だろうが、大統領は戦争指導者であることが一番支持を得られる。それが出来ない好戦国アメリカは後2年は戦争でができない。尊敬されないオバマの為に死ぬ兵隊はいないだろう。アメリカは暫く平和であることが世界の幸せ。誰もアメリカに世界の警官になる事を頼んでいない。アメリカの経済は何も国民全体を幸せにする為にある訳ではない。しかし、イノベーションは常に生まれ、これまでの軍事技術からの応用や産業が生まれ、21世紀をリードするだろう。経済の活性化を冷やすため、FRBは利下げをするから、日本の円安は続く。

10.中国は動くか
世界に迷惑を撒き散らして知らん顔の国だ。この国の不動産不況が経済に影響する事はわずかだろう。日本の常識ではこの国は理解出来ない。中国には土地はそもそも限られた資産ではない。中国の資産は膨大な数の人民である。人が腐敗したため国が滅びた歴史を繰りかえしてきた。
 今の中国にはイノベーションは無いが、コピーは多い。何でも最初はコピーだ。中国は未だ可能性を秘めている。人権抑圧何のその。昔から、この国にそんなものはない。弱肉強食、膨大な欲望がある。彼らの欲望はサイや象を絶滅に追い込む。赤サンゴも良い例。しかし、共産党政府はこれら人民の欲望を抑制する力がある。中国という国民国家は完成しなくとも、どこからも侵略されない国、迫害されない中国人であれば彼らは幸せを掴める。バイタリティーある国民だから、21世紀後半迄、世界の市場になり続ける。ホビットの冒険で巨大なドラゴンが出て来るが、中国という国はまさにあれだ。莫大な富を守る龍が共産党である。刺激してはいけない。眠らせておけば良い。寝相は悪いから、時々寝床を整える必要はある。
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 ジャーナリストの池上彰さんと元外交官・作家の佐藤優さん。『新・戦争論』を読んだが、お二人の国際政治知識の幅の広さに驚いた。戦争論と言うより、今日の国際問題を分かりやすく解説してくれる。佐藤さんは大変な読書家で、ムショにいた時を使って猛勉強をされたから、単なる情報通だけではなく、東西の古典にも詳しい。池上さんは一般情報、新聞雑誌等を丹念に整理し、分析する事で相当の知識が得られるという。佐藤さんは、同志社大学の神学部で学ばれただけあって、今の評論家には無い、宗教の視点をきちんと押さえている。これがなければ、イランやイスラム国の問題は分からない。一方、池上さんの手法は、かつて、スターリンが世界の情報は新聞から得られると、各国の大使館員の仕事は新聞の切り抜きとそこでの情報をくまなく拾う事で、むしろ、特殊なスパイ情報よりも有益であると言っていた事にも通じる。
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尖閣諸島、北朝鮮、イスラム国、オバマ大統領のレームダック化、イングランドとスコットランド、ベルギーの問題など民族問題も含め、今日の世界の課題が第一級のジャーナリストによって分かりやすく語られているのは有り難い事である。新聞情報、政府発表には無い独自の視点である。というより、新聞も、政府ももう少し歴史に学んだり、独自の分析とか、国民に分かりやすい説明があっても良いし、一国の総理大臣や政治家が見識を示してもらいたい。
 ロシアのウクライナに対する強硬な態度をなぜ取るのか。ウクライナの複雑な民族事情等、流石、佐藤優氏のロシア通の見識が光っていた。
 中国が海軍力を増強して空母を軸に外洋艦隊を編制している事の脅威を国は声だかに言うが、実態として、あの空母は張り子の虎である。ロシアはカタパルト技術が無く、空母は先端が上に上がっていることで揚力をつけて戦闘機は出撃するのだが、ここに無理があって、何度も事故を起こしているのだそうだ。さらに、たった一隻の空母では
単なる大きな標的に過ぎない。数隻の空母が連携し、敵の航空攻撃を牽制しながら周辺には空母を守る艦隊が無ければ全く機能しない。
 さらに、中国が開発したステルス戦闘機は価格が高く、また、メンテナンスのシステムも無いから世界でこれを買う国は無い。結局莫大な無駄遣いなのである。航空機と艦隊の運用で戦闘した経験があるのは世界の歴史では日本とアメリカだけである。日本の自衛隊とアメリカ海軍が連携したら敵うものは無いのである。特に、日本の対潜水艦技術は世界一である。こんなエピソードも交えながら、北朝鮮の拉致問題にも触れている。彼らの視点は、日韓基本条約に遡って、在日朝鮮人の北朝鮮帰還や帰還者の高齢化によって、日本に対して、彼らの帰国を交渉カードに使う可能性等、東西ドイツの歴史を引き合いにして説明、北朝鮮はそうした過去の事例に基づき、巧みに外交交渉を行なってくる。まさに世界は地理的にも歴史的にも繋がっているのである。

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 韓国の朴大統領が習近平にやたらにじり寄る光景をニュースで見せつけられると、ああ、韓国は昔の中国との事大主義的な関係を望んでいる様にも見える。彼女は何故か反日的なポーズで国内の人気を取ろうとするが、最近の愛人問題や親族のスキャンダルで自壊しつつある。しかし、韓国はどうしても、中国の勢力を無視出来ない歴史的地政的関係にある。ところが、北朝鮮は昔から、歴史的には高句麗とか、渤海の時代から中国とはむしろ対抗する位置にあった。北は中国の圧力に対して核をもっていることでバランスを取りたいのではないか。アメリカに届くミサイルを持つという威信も必要で、これは中国からの圧力に対しても有効なのだ。
 池上彰と佐藤優の対談集「新戦争論」を読むと、忘れていた日本と韓国、さらに北朝鮮が見えて来て、なるほど、と思う。韓国は朝鮮戦争で中国軍の侵攻を受けて、38度線に押し戻され、国土を戦場とされたにもかかわらずである。朝鮮半島では全く戦争をしていない日本には戦勝国の連合国の威を借りて、自らも戦勝国と主張したいのだろう。サンフランシスコ講和条約では戦勝国の一員に入ろうとして拒否されたのであった。北朝鮮への我が国の姿勢を鑑みると、1965年の日韓基本条約時あたりに遡って考えなければならない。韓国はその賠償金を使って、国づくりは大きく速度を増した。ところが北朝鮮は戦前日本が残したインフラが相当に多かったにもかかわらず、次の発展に結びつける事が出来なかった。彼らは急成長の韓国に対して、監視を強め、韓国へのスパイ活動を拡大するため、日本人を拉致し、日本人を装った北朝鮮のスパイを育成する必要があった。日本人拉致事件が始まった。これを企画指導したのが金正日であった。
 今年になって国は拉致被害者の帰国活動に進展があるかのように見えたが今だに報告が無い。しかし、北朝鮮側は更なる日本への攻撃を考えている。そもそも日本と北朝鮮との関連は昭和39年にはじまった在日朝鮮人の北朝鮮帰国から始めねばならない。そのことを、マスコミ等もすっかり忘れているのではないかと思ってしまう。今、北では2万人といわれる帰還者の高齢化が重荷となっており、彼らを日本に帰したい。彼らの中には亡くなった方々も多い。日本人の遺骨調査と言うのは実はこれらも含めての事だ。拉致された方々等は調査する必要は無く、厳格に管理されている。北は交渉カードが欲しい。日本にとっては彼らが戻る事はたまらない負担だ。とにかく、北は今の金詰まり状態から抜け出したい。甘言に乗って、送金規制を緩めた安倍外交は失敗なのである。何も得ていない。
 最近の大きな動きは金正恩による張成沢の残虐な粛正である。彼は核開発には反対であり、さらにナンバー2として金正恩の地位を脅かす存在であった。また、デノミ政策の失敗においても、担当者を処刑している。将軍様は失敗してはならないのである。張の処刑も金正恩が次の体制作りの重要なステップであり、拉致事件もこれまでの体制の誤りとして解決に向かうためにも、金正日の事業だったことを誤魔化す手段だったのかもしれない。そうして、軍の派閥を調整し、軍の過激なグループを基盤に内政改革を進めたいのであろう。親中だった張の抹殺は中国との対立を生んでいる。これはもともと、中国にも警戒感の強い金正恩の政治行動なのである。金とそのバックにいる軍閥は張が中国をバックに金に圧力を加えること、さらには転覆を謀ることを恐れた。その後に一体どんなプログラムを企んでいるのだろうか。拉致事件への甘言はその一環であろう。
 マスコミはもっと北朝鮮のことを知っていなければならない。北は独裁国家だから、5カ年計画とか、長期的な戦略を立てるのが得意である。その結果、時間のかかるミサイルも開発できた。韓国のオリンピックを妨害するために、ラングーン爆破事件、そして大韓航空爆破事件など4~5年毎におきている。何も、ソ連の支援がなくとも、科学技術も真似できる程度はある。また、NHKは還流ドラマのでたらめな歴史で韓国をすばらしい文明国のように描くのはやめてもらいたい。むしろ、平城を中心とした北朝鮮の王朝のほうが朝鮮半島では主流で、食事なども美味しい。宮廷料理なども北には残っており、グルメなのだ。もちろん、辺境の地には飢えた庶民が多いのである。一家は金正日も含め、みなデブでいかにも美食家ではないか。美食家で栄養が良いのがあの国では美なのである。
 黒めがねの日本人料理人が金正恩と仲良しだったことが報道されていた。10年以上にわたり、金一家の料理人として仕えた藤本氏である。 金一家が日本のモノが大好きで、特に、寿司、天ぷら、すき焼きなど大好物だったことを伝えてくれた。金正日は焼きトウモロコシが大好きで、それに朝鮮製の醤油を使ったら、焼きトウモロコシにはキッコーマンがいいと言ったとか。藤本氏には金正恩は彼が子供の頃から遊び相手をしてくれた事を感謝しているのだそうである。北朝鮮はそのような顔もあるが、拉致事件や砲撃など恐ろしい一面も持っている。そのしたたかさを日本は軽く見てはいけない。これだけ、一部の国民が飢え、軍事費が民政を圧迫しても維持できている。思い返せば戦前の日本もそうだったのではないだろうか。韓国では考えらない忍耐力ではないか。
 
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日本を離れる金王朝の調理人、藤本氏


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李方子さんと横田早紀江さんが似ている
親子ではないか。そこで、李朝との関係を
作りたい金正日はめぐみさんを拉致したという都市伝説がある。
あるいは北は妄想にかられてめぐみさんは誘拐された
というのである。そんな事よりも早くめぐみさんを返して欲しいのである。


マスコミはどういう訳か、北朝鮮をダシに、ニュースのねたにしたがるようだ。時には金正日を裸の王様扱いしたり、北部の農村の飢えとか、公開処刑のような奇異な出来事を報道し、いかにもこれがあの国の本質であるかのように言いたい。これは彼らにとっては楽に視聴率を稼げる事なである。絶対君主のような金正恩の指示によって官僚が動くが、よく伝わらないこともある。断片的な命令もあろう。だから、何とも、ちぐはぐな結果が生まれるので我々は混乱する。この国の仕組みや歴史、人々の生活、そして軍事力、核兵器やロケットを生産する工業力などの実情は全く伝わってこない。北朝鮮はイスラム国のように西欧社会が発展させてきた民主主義などの政治形態とは全く異質で、歴史を反対の方向に回すような歴史的発展を続けてきた。金王朝という李氏朝鮮の再来を目指すようにも見える。この国は日本が統治していた当時の政治体制、大日本帝国、江戸時代と社会主義といった要素が重層的に重なり合っている。そこに科学技術とか、軍備、独裁政治などの現代には考えられないような統治機構があり、常識が通用しない。自分も北朝鮮の専門家ではない。一体誰がこの国のメカニズムが分かるのだろうか。あるいは私たちが知っておかなければならないのはどんなことか。これをマスコミは提示してもらいたい。
 自分の父は昔、戦前だが平壌にいた。多くの北朝鮮の人を見ていた。さらに、石炭の輸入を仕事としていた関係で、戦後北朝鮮の方々とお付き合いしていた。父の話では、北朝鮮の人は体格が良く、昔の日本の古武士のような人が多かった。優秀で、約束を裏切るのはどちらかというと韓国人で、北の人は信義に厚いという良い印象だったという。父が驚いたのは、当時帝国ホテルで使節団を御接待したら、とても喜んで、歌うやら、踊るやら、多いに盛り上がって、立食パーティーで出した宴会料理が綺麗にお皿だけになっていた。全て舐めるように平らげてしまったことに驚嘆した。ハングリーな精神、目標が与えられるとがむしゃらに達成しようとする情熱、研究熱心なこと、さらに質素という点から、これはまさに戦前の日本人だと思ったと語っていた。一人一人のパワーでみたら、北と南が戦端を開いたら多分、南からは脱落や裏切りが出て、南はいくら優秀な兵器を持っても叶わないのではないかと言っていた。テレビの報道を見ていてもその時の父の感想を越えた説明を聞いたことがない。要はこの国は一筋縄では行かない、したたかな国で、容易くは屈しない。拉致被害者救出交渉はよほど腰を据えてかからないと良い結果が出ないし、北朝鮮のチェチェ(主体)思想や、軍事情報、官僚機構の情報などを学ばないと見えてこない。いいかげんな報道では良い結果は出ない。マスコミももっと勉強しなければ真実が見えないということだ。都市伝説ではあるが、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの母である早紀江さんは、李朝最後の王妃、李方子さんそっくりで、実は方子さんの長女だったのではないかという。そしてめぐみさんは李王朝の血を引くと言う事で、金正日にさらわれて、今は王族扱いとして、大事に金王朝の中で暮らしているということである。


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