セイコーアストロンを買った! 時計はGPSソーラーで勝負
GPSとソーラーで勝負!
セイコーは今、グランドセイコーのスプリングドライブとアストロンで再生を図っているように見える。フォーマルな場を意識した装飾性の高いものはクレドールである。しかし、今やクレドールは勝負が付いてしまったのではないだろうか。クレドールは外国製品のようなデザインの統一性が無く、素材と波のマークだけで差別化しようとしている。
セイコーはこれまで、クレドールなどの高級路線でスイスと対抗し、中上級の顧客開拓を目指したが、失敗の連続であった。しかし、セイコーエプソンのプリンター事業などの好調によって何とか支えられてきた。スイスの時計が再興できたことと逆なのだ。わが国の貴重な精密工業技術をセイコーは守ってもらいたい。かつて、1969年12月25日、世界初のクオーツ式腕時計「セイコーアストロン」が東京で発売された。価格は当時の小型自動車並みの45万円もした。クオーツ式誕生は世界の時計産業の勢力図を塗り替える出来事だった。しかし、今や実態は情けないことになっている。セイコーの時計売り上げは半減した。一方スイスは復活した。クォーツは時計の価格をどんどん下方に下げていった。そこをスオッチが逆襲してきた。70年代と80年代、電子腕時計と日本の時計産業との競合がスイスの時計産業を危機に陥れた。しかし、再編成の時期を経て、スイスの時計産業ば再び立ち直った。1986年に43億フランだった輸出高は、2012年には、214億フランに増大した。セイコーはクオーツの技術をオープンにして基本素材で儲けようとしたのがあだになった。90 年代前半までの高収益を支えていたのは,ムーブメントの外販と欧米高級ファッションブランドに対する時計のOEM(相手先ブランドによる生産)供給だった。それが、中国メーカーが参入して大幅に価格が下落した。それに加えて,高級ファッションブランドが自社生産へと切り替えた。中国や台湾が廉価なクオーツを大量に売り出し、価格が崩壊したのだ。それに対して、スイスはデザインで勝負してきた。スウオッチの登場である。
シチズンのものは性能はわからないが、少なくともデザインと価格においてはお買い得な感じで、20万円を超えるものはアテッサでも少ない。カシオはオセアナスでセイコーと対抗しているが、所詮はヨドバシカメラといった家電量販店で買う商品である。
自分の買ったホワイトモデル。ステンレスである。白いタイプは唯一これだけである。
繰り返すが、セイコーがクォーツを開発し、世界の時計は日本が席巻することになったのは40年も前のこと。当時、日本はジャパンアズナンバーワンの途上にあり、世界の脅威となった時代だった。あれから、バブルの崩壊、停滞の20年、リ-マンショックを経て、アベノミクスと、ようやくデフレからの脱却が見えてきた。クォーツの登場によって、世界の時計市場は日本のひとりがちになったかのように見えた。ところがどっこいそうではなかった。スイスの時計メーカーは正確さとか、多機能といった要素を求めず、時計を手工芸品としてのクラフトマンシップや、デザイン、装飾性に方向転換した、200年とか300年続いたスイス、ジュネーブの時計メーカーは倒産から再生へと舵を切ることに成功した。
パティックフィリップ、フレデリックコンスタンタン、オーディマピゲといった老舗も復活した。最古の時計メーカー、ブランパンも再編され、マニュファクチュールが主流である。これは超高級ブランドの話である。しかし、低価格帯はスウォッチでつなぎながら、工業的な製造と手工業の両方を生かしてオメガやローレックスも健在である。これら手工業製品は1000万円とか、家一軒買える価格なのだ。日本でも、陶磁器の壷が2000万円とか、数千万円するのと似ているのかもしれない。シチズンのGPSソーラ
同じくスォッチの71000円のモデル。デザインも良い。
これはスォッチ81000円のクロノグラフモデル。デザイン性はなかなか
アストロンとどっこいどっこいでしょ
ちょと欧州素晴らしいフィルターかかりすぎだと思うよ