ねこの秘密 山根明弘著 文春新書

 山根氏は、福岡県の玄界灘の相の島という島の野良猫を研究した方である、相の島には、凡そ200匹の野良猫が住んでいる。その生態を調べ、野良猫の習性を本に記したもの。何とも暇なと思うが、本職は北九州自然史・歴史博物館の学芸委員で、九州大学の理学博士で生態学と集団遺伝学が専門である。
我が家の愛猫、キャーチャン。本名はマルクスアウレリウス・アウグスチヌス・キャーコ
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 飼い猫と、野良猫では基本的に生き方が違うが、猫として、共通の生態もある。誤解していた部分も幾つかこの本では明らかになった。猫の目は昼間は人間の視力の6分の1くらいしか無く、近い相手は見えないが、夜は暗い所でも見える。色の識別は苦手で赤は見えない。猫の発達しているのは聴覚と嗅覚というのは分かる。猫は肉食であって、昔の猫マンマというカツオだしの味噌汁ご飯は仕方なく食べていたわけだ。しかし、昔は、猫は簡単に外出できるから、庭のトカゲなどの小動物でタンパク質を補給した。空腹で仕方なく味噌汁ご飯を食べていたのである。穀類を猫は食べないし、炭水化物を吸収するのが苦手なのだそうだ。
猫舌とか、熱いものは苦手で味にうるさい様な気がしたが、実際は酸っぱい味と苦さには敏感でこれは腐敗した食物を仕分ける為で、甘さには鈍感である。ただ、人間と同じ味覚領域はあるという事だ。猫は死ぬ所を見せないというのも伝説に過ぎず、猫は危機においては狭い所や見えない所に隠れてしまい、結局人間に見えない所で死んでいるだけなのだそうだ。だから、家猫でも、家族にみとられる猫は沢山いる。この本では猫という小動物の種の歴史からはじまり、その魅力から、誕生、恋愛、老後、日々の暮らし方など相の島の猫集団の観察結果を纏めている。猫のボスとは、猫の恋愛行動、猫の集会などこれだけ観察しても謎の部分は多いのだと著者は言う。
デレーっと昼寝しているが、警戒は怠っていない。
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 自分もキャーチャンという猫を飼っている。茶とらのオスだが、野良猫で、親離れした4ヶ月のころ、雨の日、二階の窓辺でニャーニャーいっていたのを気の毒だから入れた。そのまま10年になる。自分は猫を飼った事が無かった。長女が熱心に研究し、餌の種類だの、これは駄目とかご指導頂いた。猫は確かに瞬発力が凄い。100m走に換算して7秒台、秒速13mのスピード、時速45kmで走れる。捕まえようとすると大変で、寝ている所を洗濯物の網をかぶせて絡まった所を捕まえるしかない。だから、その方法を見つける迄は、なかなか予防注射に行けなかった。子猫の時、オシッコが出ないことに気づいて、急いで病院に連れて行ったお陰で尿毒症にならずに今日まで生きながらえた。確かに猫は不思議な行動をする。家内が亡くなった時、家から逃げ出し、2ヶ月も帰って来なかった。救急車が来ていつも一緒に寝ていた家内を搬送したことに怯えたからだろう。雪の日も外で過ごしたらしく、心配だったが、温かくなったころ、ひょっこり帰ってきた。申し訳ないとか、犬のように懐かしそうに尻尾を振るとかも無く平然と日向ぼっこしていた。その後も時々外に出て,1カ月帰ってこない時があったが、最近は腹が減るとすぐに帰るようになった。多分、近所の公園に猫おばさんがいたため、その餌が気にいっていたらしく、その餌撒きがなくなったので家出しなくなったと思われる。まあ、猫というのはマイペースで、あまり飼い主に反応した行動を取らないが、実は耳や鼻を使ってジッと観察しているそうだ。犬とは随分反応が違う。自分は餌の世話、トイレの掃除などマメにやっていたが、あまりなつかなかった。というより、猫の方からは餌の運搬係りとか、トイレ掃除のオジサンくらいに見られていたようだ。今は前橋に越した長男と仲良く暮らしている。猫にも相性というものがあるのだろう。自分と違い、長男とは友達のように思っていて、寝床に潜り込んで一緒に寝るのが大好きである。当方には全く寄ってこない。恐らく、子猫のとき、首根っこを押さえたり、家具を引っ掻いた時におこった事が記憶にあるのだろう。春になると、夏迄凄い量の毛が抜けるので、毎日のようにブラシをかけてやった。これもブラシのオジさんくらいに見て、階段の所で待ち構えて、「オイ、ブラシしろ」と宣っている。悔しいが毛だらけになるのでブラッシングしている。結構毛だらけ、猫灰だらけというのか。感謝の念なんぞ全くない。猫の面白いのは、その野生的な習性と、人間に対する独特の態度だろう。意外と犬より 神秘的な深みがあって、しかも、自分のリスクに関してはとても賢く記憶力も良い。飼い主の思惑とずれて、放浪の旅に出て、ひょっこり帰ってくるのは、まさに寅さんだ。/font>

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by katoujun2549 | 2015-02-02 18:01 | | Comments(0)