嘘だらけの日韓近現代史 倉山 満著 扶桑社新書

嘘だらけの日韓近現代史 倉山 満著 扶桑社新書

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は16日に韓国ギャラップが発表した世論調査で、支持率が35%と就任後もっとも低い数字となった。彼女はとにかく韓国で評判が悪い。その矛先を日本の歴史認識に向け、従軍慰安婦で国内の目をそらそうという行動が目に余る。本当は歴史認識がずれているのは韓国自身であり、特に現代史においては捏造と空想の産物である。この点では異議は無い。韓国の李氏王朝は日本との関係においてどのような経過であったかをまともに語れば国家の歴史として、特に教科書においては困ってしまう。朝鮮は中国に対する事大主義的な関係が本質であり、これを国家として誇れないことから、解釈を捻じ曲げざるを得ない。19世紀後半から近代化の歴史、さらには日韓の関係から反日という色眼鏡で自分たちの歴史を見ざるを得ない情けない事情につながる。腐った超激辛キムチを食べろといわれても無理なのである。
 日本と朝鮮は古代の新羅と大和朝廷、元寇、秀吉の出兵、李氏との通信使交流、そして征韓論、日清戦争から日韓併合迄の関係を軸に歴史的な関係を経て今日に至っている。明治政府と清国、李氏王家の大院君、高宗、閔妃の政治的な動きから、壬申事件や甲申事件、日韓併合から李承晩時代、朴〜金大中へと韓国現代史が概観される。このあたりの事情は日本の歴史教科書でもそれほど詳しいわけではない。自分も認識を新たにした。
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閔妃の写真。韓国の閔妃を描いた歴史ドラマでの衣装とはまるで違う。時代考証はでたらめである。近代になって宮廷は白ばかりではなかったが。ヘンテコな髪型に注目。下が韓流ドラマの衣装
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 しかし、日本政府につながる刺客が、一国の皇后を暗殺したことは、下手人が仮に日本人ではなくとも、どう考えてもその国の国民にとっては許し難いことであろう。著者は日本人説を否定しているが、実際に切った人物も特定されている。他の宮女と一緒に切ったので分からなかっただけである。当時の列強のアジア政策や、閔妃が開明派を虐殺したり、中国とロシアの間に立って日本にけしからん動きをして自己保身していった朝鮮王朝の国民を考えない政治に朝鮮の民も辟易としていたにしても、やはり、これは現代の政治感覚からは異常なことで、これも反日の材料になってしまう。これを認めざるを得ないだろう。この著者は秀吉の出兵も大したこと無いようなことを言うが、攻め込まれた国に取っては、大きな厄災であったことを考えないのだろうか。

 確かに韓国側の歴史表現のイカサマが語られるのだが、著者の言う正しい日本の歴史というものが怪しい。韓国側が間違っているから自らの言う日本側の歴史認識が正しいという保証は無いのではないか。また。竹島など韓国に実効支配されている領土については相手を歴史認識から説くことは出来ない。とにかく相手は南も北も、なりふり構わない、自己中心の国であり、そこと国境を接していないことだけでも有難い話なのではないかとも思うほどだ。しかし、出来っこない日本との歴史認識の対話などあきらめて、パワーバランスで押し捲るというのしかないというのが、著者の考えかもしれない。そのあたり、本書にもあるが安部首相と意見が一致しているのだろう。本書の最後は安部首相礼賛で終わっている、世にも珍しい意見の持ち主である。

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by katoujun2549 | 2015-01-18 17:36 | 国際政治 | Comments(0)