北朝鮮の狙い;拉致を取引材料にする国家

 韓国の朴大統領が習近平にやたらにじり寄る光景をニュースで見せつけられると、ああ、韓国は昔の中国との事大主義的な関係を望んでいる様にも見える。彼女は何故か反日的なポーズで国内の人気を取ろうとするが、最近の愛人問題や親族のスキャンダルで自壊しつつある。しかし、韓国はどうしても、中国の勢力を無視出来ない歴史的地政的関係にある。ところが、北朝鮮は昔から、歴史的には高句麗とか、渤海の時代から中国とはむしろ対抗する位置にあった。北は中国の圧力に対して核をもっていることでバランスを取りたいのではないか。アメリカに届くミサイルを持つという威信も必要で、これは中国からの圧力に対しても有効なのだ。
 池上彰と佐藤優の対談集「新戦争論」を読むと、忘れていた日本と韓国、さらに北朝鮮が見えて来て、なるほど、と思う。韓国は朝鮮戦争で中国軍の侵攻を受けて、38度線に押し戻され、国土を戦場とされたにもかかわらずである。朝鮮半島では全く戦争をしていない日本には戦勝国の連合国の威を借りて、自らも戦勝国と主張したいのだろう。サンフランシスコ講和条約では戦勝国の一員に入ろうとして拒否されたのであった。北朝鮮への我が国の姿勢を鑑みると、1965年の日韓基本条約時あたりに遡って考えなければならない。韓国はその賠償金を使って、国づくりは大きく速度を増した。ところが北朝鮮は戦前日本が残したインフラが相当に多かったにもかかわらず、次の発展に結びつける事が出来なかった。彼らは急成長の韓国に対して、監視を強め、韓国へのスパイ活動を拡大するため、日本人を拉致し、日本人を装った北朝鮮のスパイを育成する必要があった。日本人拉致事件が始まった。これを企画指導したのが金正日であった。
 今年になって国は拉致被害者の帰国活動に進展があるかのように見えたが今だに報告が無い。しかし、北朝鮮側は更なる日本への攻撃を考えている。そもそも日本と北朝鮮との関連は昭和39年にはじまった在日朝鮮人の北朝鮮帰国から始めねばならない。そのことを、マスコミ等もすっかり忘れているのではないかと思ってしまう。今、北では2万人といわれる帰還者の高齢化が重荷となっており、彼らを日本に帰したい。彼らの中には亡くなった方々も多い。日本人の遺骨調査と言うのは実はこれらも含めての事だ。拉致された方々等は調査する必要は無く、厳格に管理されている。北は交渉カードが欲しい。日本にとっては彼らが戻る事はたまらない負担だ。とにかく、北は今の金詰まり状態から抜け出したい。甘言に乗って、送金規制を緩めた安倍外交は失敗なのである。何も得ていない。
 最近の大きな動きは金正恩による張成沢の残虐な粛正である。彼は核開発には反対であり、さらにナンバー2として金正恩の地位を脅かす存在であった。また、デノミ政策の失敗においても、担当者を処刑している。将軍様は失敗してはならないのである。張の処刑も金正恩が次の体制作りの重要なステップであり、拉致事件もこれまでの体制の誤りとして解決に向かうためにも、金正日の事業だったことを誤魔化す手段だったのかもしれない。そうして、軍の派閥を調整し、軍の過激なグループを基盤に内政改革を進めたいのであろう。親中だった張の抹殺は中国との対立を生んでいる。これはもともと、中国にも警戒感の強い金正恩の政治行動なのである。金とそのバックにいる軍閥は張が中国をバックに金に圧力を加えること、さらには転覆を謀ることを恐れた。その後に一体どんなプログラムを企んでいるのだろうか。拉致事件への甘言はその一環であろう。
 マスコミはもっと北朝鮮のことを知っていなければならない。北は独裁国家だから、5カ年計画とか、長期的な戦略を立てるのが得意である。その結果、時間のかかるミサイルも開発できた。韓国のオリンピックを妨害するために、ラングーン爆破事件、そして大韓航空爆破事件など4~5年毎におきている。何も、ソ連の支援がなくとも、科学技術も真似できる程度はある。また、NHKは還流ドラマのでたらめな歴史で韓国をすばらしい文明国のように描くのはやめてもらいたい。むしろ、平城を中心とした北朝鮮の王朝のほうが朝鮮半島では主流で、食事なども美味しい。宮廷料理なども北には残っており、グルメなのだ。もちろん、辺境の地には飢えた庶民が多いのである。一家は金正日も含め、みなデブでいかにも美食家ではないか。美食家で栄養が良いのがあの国では美なのである。
 黒めがねの日本人料理人が金正恩と仲良しだったことが報道されていた。10年以上にわたり、金一家の料理人として仕えた藤本氏である。 金一家が日本のモノが大好きで、特に、寿司、天ぷら、すき焼きなど大好物だったことを伝えてくれた。金正日は焼きトウモロコシが大好きで、それに朝鮮製の醤油を使ったら、焼きトウモロコシにはキッコーマンがいいと言ったとか。藤本氏には金正恩は彼が子供の頃から遊び相手をしてくれた事を感謝しているのだそうである。北朝鮮はそのような顔もあるが、拉致事件や砲撃など恐ろしい一面も持っている。そのしたたかさを日本は軽く見てはいけない。これだけ、一部の国民が飢え、軍事費が民政を圧迫しても維持できている。思い返せば戦前の日本もそうだったのではないだろうか。韓国では考えらない忍耐力ではないか。
 
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日本を離れる金王朝の調理人、藤本氏


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by katoujun2549 | 2014-12-13 23:53 | 国際政治 | Comments(0)