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日本製の時計は素晴しいのに中古は二足三文


日本はSONYの停滞もそうだし、携帯電話市場もPC市場もスマホの登場で一変したが、日本の産業はガラパゴス化していたのである。より精緻で、多様な機能がついた商品を開発するのは日本がお得意である、そして、そうしたことに向かって事業と企業組織は発展していく。反面、製品価格は高価になっていく。ところが、それが一体何のために、誰に向けて、市場の要求がどこにあるかを無視して進んでいく。島国日本だけで通用するモデルが出来上がっていくが、国際的な競争の波にさらされると、あっという間に崩壊する砂上楼閣なのである。かつて、日本独自の製品であった軽自動車が、今や国内で大変な人気である。さらに、軽自動車の排気量拡大版が輸出または現地生産されているように、ガラパゴス化した環境で鍛えた技術を後ろ盾に海外進出をはかる例もある。セイコーアストロンがそうした日本の時計メーカ世界に対してここにありという流れが出来るかどうかである。セイコー、シチズン、カシオのGPS戦争がガラパゴス化を加速するのだろうか。海外ではこうしたビジネスバトルを冷静に観察しているに違いない。今回は、頑張れ日本、大いに応援したくなって、今回のアストロン購入となった。日本人は日本の時計を買うのが一番。

グランドセイコーのスプリングドライブは技術的に世界の最高峰といえる。価格はローレックス並み。どこまで世界の高級時計としてブランドが守られ、価格が維持出来るかだ。とにかく、これまでクレドールなども、デザイン勝負のものでは日本製はなかなかスイスに敵わない。ローレックス・エクスプローラー
(621,000円→492,000円(8% tax included)ネットショップ価格だが、素晴らしい。すごく高い。世の中には高い時計が沢山ある。パティクフィリップという腕時計は1000万円以上のものがいくつもある。あるスイスの時計会社が、全面広告で腕時計を売り込んでいたが、広告料が1000万円かかっても、3個も売れれば元が取れるのであろう。百万円もする時計をローンで買う人の顔を見てみたい。でも人の趣味をけなすのはよくない。もちろん自分は金が無いから言っているだけなのだ。高いのが気にならなければ、ローレックスがほしい。似たようなビジネスタイプの製品を比較してみた。総じて、セイコーのものは信頼度は高いが、デザインが無難である。面白くない。やはり、外国製はファッショナブル。時計は何も昔のように精度を競う時代ではない。日本の時計メーカー危し。
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日本の腕時計産業は世界でも優れた性能で有名だが、実際、今日、安い時計が溢れており、時計メーカーは四苦八苦である。テレビやPCにも、スマホにも時計が組み込まれ、時間を知る方法は昔に比べると飛躍的に多くなった。では腕時計は無意味かというと、やはりビジネスではチラリと見たり、何処でも必要なときに時間を知るニーズは決して無くならない。また、メンズファッションなどでも、あまり高級なものを身に着けても価格は見せないために、腕時計はおしゃれのセンスの一つとして大切なアイテムである。
下の腕時計はセイコーのもので、MECHANICAL メカニカル SARB033 メンズ、価格は48600円
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この時計と、グランドセイコーとのデザインの違いはそれほど無いのではないだろうか。
多分、このレベルの価格帯の商品では、世界でセイコーやシチズンに敵うメーカは無いと思う。ところが、ローレックスとかオメガあたりとは又、別の次元の戦い、高級ブランド競争という意味においては必ずしも勝ってはいない。とにかく、高級品はローレックスの一人勝ちの様な感じすらする。ローレックスのようなゴツいデザインが一体何で受けるのか、自分の様な貧乏性には理解しにくい。でも、世界には数百万円もする時計が溢れている。セイコーはだめなのだろうか。いや、そんなことはない。グランドセイコーは凄い。世界の時計ファンが欲しがっている、通ーの商品とも聞く。でも自分は結局だめだろうと思う。その理由は次の通りである。

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GUCCI パンテオン 73,889円
これも決して高くは無い。しかし、問題はメンテナンスである。ローレックスは10年でも平気だ。
とはいえ、素晴らしいデザインである。デザインで言えばこのくらいのものは他の外国メーカーはいくらでも供給して来る。グッチがどの程度保つかは知らない。銀座の和光に行くと、セイコーの新作は全てそろっているが、いずれもどれが高級なのか、みな高級そうな顔している。今のポイントはスプリングドライブと人工衛星による時間修正の宇宙時計-アストロンだ。これは技術的にはすごいが、世の流れはデザインとブランドにある。

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オメガ シーマスター アクアテラ クロノメーター コーアクシャル グレー メンズ
540,000円
これも素晴らしい時計である。デザインといいこの手のビジネスウオッチの原点である。それを殆ど真似したのがセイコー製品である。ところが、形を真似て魂入れず。グランドセイコーは時計の性能、信頼度としては世界最高水準である。しかし、上にあった48,600円の時計と、27万円のグランドセイコーがデザイン的にどう違うのか、はっきりしない。だから、結局、中古になるとセイコー製品の安い価格帯に引っ張られ、値段が出ないのである。典型がクレドールである。父親の形見で持っていたが先般、ネットで見たら34500円ででていた。20年前25万円はしていたはずなのである。今の所グランドセイコーの高額ライン(50万円以上)は中古も高いが、10年後はどうだろうか。それに対して、オメガやローレックスは差別化がきちんとしていて、同じデザインでも、金地がねを使ったり、ダイヤがちりばめられたり、値段が出るようになっており、時計の性能とは全く別の次元で勝負しているのである、日本は強い技術にこだわり、そうしたデザインのブランド戦略に失敗している。だから、グランドセイコーは素晴らしいのを知っているが、いざとなるとオメガなどに目が行ってしまうのである。5年もすると中古のもので、質の良いのを買えばよいから、新品は売れない。それにしても、セイコーの時計の原点はオメガであることがよくわかる。オメガは時代遅れだとか言う人もいるが、やはり流石である。このことは自動車等にも言える。ベンツやBMW,
アウディのデザインコンセプトをトヨタと比較してみるとよくわかる。ヨーロッパ人のこの当りのセンスには敵わない。このように書くと、時計はデザインではないとか批判されるし、外国製のデザインに日本は負けないとか言われる。外国製だから高くても売れるのだと言う人もいる。しかし、そんなことを言っているのではない。デザインポリシーが無さ過ぎると言う嘆きなのである。このことが、結果的に日本の時計の個々に優れたデザインも時間が経つと生きてこないばかりか、安く叩かれてしまうのが悔しいと思うのだ。

(税込
グランド セイコー SBGX085 270000 円
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オメガ・コンステレーションのバリエーション 178,000円 ~265,000円(基本形)~553,000円(ダイヤ入り)~378,000円(金が入っている)
と基本デザインは一緒である。
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by katoujun2549 | 2014-04-30 11:48 | 国内政治 | Comments(3)
Commented by 田中 at 2015-08-14 20:32 x
自分はロレックス、オメガのデザインてそこまで良いとは思えないです
画像のオメガはインデックスも針もガキ臭くて今一ですね
そんな魂がどうこういえるようなデザインにはみえないですわ
実物は質感も値段以下にしか見えなかったしね

セイコー5とgsて実物見れば全然違いますよ
もし同じにしか見えないとした見る目がなさすぎです
そんな目でデザインだの高級感だのを語るのは
どうかと
画像のgsも普通に格好いいし高級感も同価格帯のロレックス、オメガよりありますよ
Commented by 田中 at 2015-08-14 20:50 x
国産のリセールが安いのはデザインがどうこうではなくて欧州舶来ブランド品じゃないからでしょう
スイスブランドでも不人気マイナーブランドは例えデザインがよくてもダサいロレオメより安いし

まぁ欧州のブランド力作りの能力・・まぁ要するにプロパガンダ力ていうのか人を騙くらかしたり洗脳する能力てのは日本には真似できないものですけどね
Commented by katoujun2549 at 2015-09-26 19:22
> 田中さん
デザインは主観もあり、どちらとも言い難いが、スイスメーカのブランド戦略と、市場を高級層と低価格層との差別化に成功している。日本はクオーツをオープンテクノロジーにした後の商品顧客に甘さがあった。結果的に時計部門ではも儲かっていない。収益源はプリンター。スイスは一時多くの伝統メーカーが倒産したが、生き残りをかけて商品開発を行なった。このことを言いたかった。セイコ−ガンッバレ。