対中対ソ戦略

 鳩山由紀夫のトラストミーと沖縄迷走、小澤一郎の親中路線の失敗が中国の日本に対する高圧的な対応を生んだ。この民主党の失政の責任は大きく、政党としての欠陥に気がつかなかった国民やマスコミは結局代償を支払わねばならなくなった。思い返せば、我が国の外交の迷走は、既に自民党時代から始まっていた。鈴木宗男事件、さらには中川財務大臣の酩酊記者会見など、思い返すべきだ。今般の安倍政権がどこまで関係を修復するかが見ものだが、鍵は日本とロシアだろう。今ロシアと交渉するチャンスなのだ。日中国交回復も、中国のうない経済不振と中ソの国境紛争が推進した。日本だけが頑張っている状況では何も動かない。領土問題はべき論では進まないのである。

今ロシアは資源問題においては石油価格の下落、天然ガスの需要減の危機感を高めている。シェールオイルガスが、エネルギー革命を引き起こす事への懸念がふくらんでいる。ロシアの経済が産油国としての恩恵に依存していたために、新しい産業振興策には成功していない。経済は行き詰まりつつある。ロシア発の技術革新やテクノロジーがあったら教えてもらいたいくらいである。結局連中は資源しか売り物が無い。人も含めてである。ロシアは北朝鮮の核開発を快くおもっていない。そもそもロシアと中国は融和する要素は少ない。長大な国境線と満州、19世紀の侵略者に対する警戒感は強い。軍事力の無い我が日本は早急に経済対中包囲網を構築することこそ国防にも直結した外交政策である。ロシアが同盟に値するかどうかは疑問であるが、先方のシベリア開発への意欲は大きく、日本はその突破口となる。ロシアは中国との関係が改善される事を望んではいるが、あの膨大な人口を持つ中国が、例によって遠慮会釈無く膨張してくることに民族的な恐怖感を抱いているに違いない。モンゴルの恐怖である。我が国は地政学的な外交戦略をもう一度構築し、日本海を活性化することで、北朝鮮と韓国に対する牽制も行うべきである。北方領土は第二次大戦での当時のスターリンが領土拡大を狙って侵略を狙った理不尽な占領であることは歴史的事実である。四島返還は当然の主張である。しかし、実効支配が70年近く続いている今、これを返還にこぎ着けることは容易ではない。戦争で勝つ事ぐらいしか手は無い。森元総理が3島返還を主張したのは落着点としてはありうるが、交渉の目的ではない。しかし、現実論として、四島を経済的な面から再度見直し、ロシアとの共同統治が可能かどうかを研究し、経済特区として、今後のシベリア開発の試金石とするならば意味があるだろう。日本にとっても北方4島は歴史的にはニシンとカニ、昆布(国後択捉は他にも可能性はある)しかなかったところ。

 シベリア開発においても、ロシアは無理難題を押し付けてくる恐れは充分にあるし、我が国の投資が回収できなくなるリスクが中国に対するより高いかもしれない。中国以上に多民族国家であるロシアは常に分裂の危険を孕んでいる。対外的には強硬な姿勢を取りがちであることは中国より極端ではないだろうか。ロシア人にとって日本は遠い国なのである。しかし、もし、そんな国が歩み寄って来るならば、機会は逃してはならない。ロシアにしてみれば、絶対に弱みを見せてはいけない。そんな時には軍事力とか、メドヴェージェフのパフォーマンスで脅しにかかって来る。先日もスホーイの領空侵犯があった。何ともえげつない国だが、それがまさに国際交渉というものの厳しさであろう。日本に軍備があれば、こちらも武力で対抗という事になっただろうが、なんせ、到底そんなレベルではない。平和憲法のおかげで、日本は軍事力とは別の頭を使う事ができるのである。

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by katoujun2549 | 2013-02-21 18:08 | 国際政治 | Comments(0)