ナパ-NAPAのワイン
この手法には、カリフォルニアワインのしたたかな戦略がある。
かつて、カリフォルニアワインは、安くて美味しいワインだった。しかし、ビジネスで言えば、これは儲けに限界がある。そこで、ロバートモンダヴィなどの努力で高級化が進んだ。そこで、格下のブランドとして、チリなどの新しいワインが必要になったのではないか。フランスワインに対抗するには、いつまでも新興ワインであり続けるわけにはいかない。そこで、ワイン格付けをこれまで仕切って来たフランスに対抗して新たな手法が求められた。
今や、ナパのワインは高級化が進んでおり、アメリカの富裕層の投資対象として憧れている分野である。豊かな投資環境。そしてサンフランシスコ湾の霧と強い日差し、さらに多種類の土壌がワインの多様性を高めている。カリフォルニア大学デービス校の技術支援を得て発展しない方が不思議なくらいだ。モンダヴィはロートシルトと提携、高級化路線を驀進し、オーパスワンを開発した。
しかし、こうしたビジネス先導型のワイン開発に対して、伝統的なフランスワインが持つ、微妙な風味がどこまで可能になるか。フランスの小さな農家がやっている有機農法ワインの何ともいえない風味
との勝負である。
サンフランシスコの金門橋あるいはベイブリッジを渡り1時間でナパに到着。ワイナリー「エチュード」で一休み。テイスティングを楽しむ。そしてナパからワイントレインに乗った。このワインとレインは何て事は無い、片道1時間を往復する間にランチを楽しむことができる。ここの料理はあまり評価の高くないアメリカの料理としてはかなりレベルが高い。