キプロスで何が起きているのか、トルコとギリシャ

 7月11日、海軍基地で野ざらしのコンテナに保管されていた武器などが大爆発し12人が死亡した。隣接した同国最大の発電所も損壊し、国内各所で断続的に送電が止まっている。MSN産経ニュースによると、キプロス南部の海軍基地で11日に起きた爆発をめぐり、基地に保管されていた武器のずさんな管理に反発する市民ら約1万人が12日、同国の首都ニコシアでデモ行進、うち数百人が大統領府の敷地に侵入し、警官隊と衝突したとAP通信が伝えた。
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 (共同)http://kyodoga.blogo.jp/archives/3392699.html

 トルコのエルドアン首相は19日、地中海のキプロス島の北側を占める北キプロス・トルコ共和国(トルコ系、同国のみ承認)を訪問し、南側のキプロス共和国(ギリシャ系)が2012年後半に半年任期の欧州連合(EU)議長国に就いた場合、「EUとの関係をその半年間凍結する」と警告した。トルコのアナトリア通信が伝えた。

 財政危機に貧しているギリシャというのは昔からろくな政治家が出ない国で、いいかげんな政治のわりには野望は大きく、イギリスやアメリカ、ソ連などの超大国を利用して何とか統治されている。今回も、財政の不始末をEUにかぶせて、逃れようとしている無節操さ。第二次大戦後、オスマントルコ帝国に支配された地域の奪還を狙ってキプロスをギリシャに統合しようとした。ところが、長い間トルコ人も多数住んでおり、ギリシャ人がトルコ人を虐殺した。そこで、トルコ軍が北キプロスに侵攻、首都ニコシアを境に分断され、いまだに緊張が耐えない。

 キプロスはEUにも加盟しているが、北キプロスはトルコが支配している世界から未承認の分断国家である。
かつて、イギリスがエジプト統治の抑えのため、キプロス全体を支配していた。イギリスの支配の仕方はアフリカやインドでもそうだが、民族対立を利用して、独立を抑え支配体制を維持する悪辣な方法であった。イギリスが手を引いた後の国は民族対立が耐えない。このキプロス問題に難癖を付け、フランスのサルコジとイギリスがトルコのEU加盟を阻んでいる。ギリシャはヨーロッパ文明発祥の地というだけのプライド、多くの遺跡による観光、それだけが頼りの国である。まあ、EUにとってはグウタラな長男で働き者の弟達に小遣いせびる、どうにも困った国と言っていい。

 では今回の爆発はトルコの陰謀か、爆発したものは基地内には、2009年に押収されたイランからシリア向けの武器。では、これはイスラエルのコマンドが破壊したかと思いきや、意外と単なる事故らしい。ギリシャは武器横流しの常習犯のような国、トルコがキプロスに侵攻した時に、ギリシャ軍がトルコを攻撃しようとしたが、軍の武器庫が内部の横流しで空になっていたため、突如中止となったほどである。全く軍も腐敗したどうしようもなさ。おめでたい程アバウトさ。キプロス共和国も似たようなものだろう。

 とにかく、ギリシャというのはリーマンショッック後の財政危機にしても、何ともだらしのない国なのだ。国民も政府を舐めていて、納税せず、脱税天国。それで起きた国家財政破綻。キプロスはかつて、クーデターで死に損なったギリシャ正教の大司教マカリオスが大統領を務めていたが、無節操にソビエトに接近した為、アメリカがトルコに肩入れし、今の分断状態が固定化してしまった。トルコの支配している北キプロスはいまだに世界の未承認国家で、経済発展していない。

 そういえば、昔、「日曜日はだめよ」というおおらかな映画があって、メルナメルクーリという女優が主演していた。彼女は後に国会議員,文化大臣になった。ギリシャの公的年金はユーロ諸国でも飛び抜けて支給率が高く、受給開始も早い。例えば92年より以前に公務員になった人は、58歳で退職して最終給与の80%を受け取ることができる。財政破綻国家なのに。ギリシャはポルトガル、スペインと並ぶナマケモノで有名だ。観光立国ギリシャに旅行した人は大抵、店が昼間から閉まっていたり、閉める時間が早くて困った経験がある。休み時間が3時間とか、職場から家に帰って昼飯を食べ、お昼寝もする。Hの回数は世界一多いんだそうだ。支援国ドイツの年金支給開始は67歳になっているから、メルケル首相がぼやくのもうなずける。しかし、称賛に値する、うらやましい勝手な国なのだ。

監督 ジュ-ルス・ダッシン日曜はダメよのメルナメルクーリ
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 一方南のキプロス共和国はギリシャからも独立、EUにも加盟し、いまや、議長国となろうとしている。これにトルコが反発、EUに対してトルコは怒り、エルドアンは6ヶ月国交断絶の構えで抵抗している。そうした中で起きた事故ではあるが、原因は武器の管理の甘さに便乗した、横流し一味が証拠を隠滅しようと爆破した可能性がある。とばっちりを被ったのが、電力を隣接発電所に頼っていたキプロス共和国の住民で、政府の杜撰な管理に怒った住民のデモに発展したというのが真相だろう。キプロスを利用しているイギリスと、これを支えるギリシャそれぞれ、けしからん国である。トルコが怒るのも無理は無い。
 
 ギリシャはどうしようもないヘンテコな国なのである。今の日本もヒトの事を言えたものではない。ギリシャを反面教師にしてエリを正さなければ、ガタガタな国になりかねない。
                  2011年7月12日投稿

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by katoujun2549 | 2011-07-22 09:18 | 国際政治 | Comments(0)