原発メルトダウン

 ニュースによると、東京電力は15日、地震から約5時間後の3月11日午後7時半には燃料の損傷が始まり、16時間後の翌12日午前6時50分ごろには大部分の燃料が原子炉圧力容器の底に溶け落ちていたとの暫定評価を発表した。1号機をめぐっては、燃料破損の恐れがあるとの発表があったのは12日午前中で、地震で発生した津波後早期にメルトダウンという危機を迎えていながら、東電が状況を把握できていなかったことが明らかになった。

 原発でメルトダウン程恐ろしく、最悪の事態は無いのだが、これが把握できる仕組みになっていなかったとは驚き。分っていたが黙っていた、とは言えないのだろう。当時、メルトダウンが完全に発生していたのに,テレビなどでは、日本の原発は二重三重にガードされ、そこまで心配は無いという報道が多かった。しかも、大学の原子力の先生がオブザーバーにいたのろくな解説が無かったのである。情報が無い中で学者にものを言わせる事には無理がある。枝野官房長官も、記者会見で水素爆発を建屋の崩壊などという奇妙な表現で説明。何いってんだ、一目瞭然、CNNでは爆発っていってたぞ。あのキノコ雲をそんな表現では済まされない。あの時に、セシウムどころか、ストロンチウム90まで撒き散らされたんじゃないか。皆がびくびくしてテレビを見ていた時には既に放射能はまきちらされていた。馬鹿やろう。

 当時、小生はある中野坂上のトルコ料理店にいた。トルコ人のマスターが、タドタドしい日本語で、「ワタシ、シッテルよ、今、ゲンパツヒドイコトニナッテル、コワイヨー」という。何だあ、トルコ人は分っていないんだなあ、日本の技術はお前の国とは違うんだよ、と思って黙って聞いていた。あんまりしつこく言うから、どうしてなんだ?と聞いたら、自分はチェルノブイリのことを覚えている。トルコの北の方が故郷で、あそこはチェルノブイリに近い。その時、地元は政府にさんざん騙されていた。連中は原発では本当の事言わないよ。放射能怖いといっていた。なるほど、トルコのケバブ肉屋だと思って馬鹿にしていた自分が間違っているかもしれないと思って、気をつけていたが、その後のニュースを聞くたびにニュースより彼の方が正しい事に気がついた。

 政府も、東京電力も海水注入でもめていたが、一向に真実を言わない。さらに、小生が知っている、アジア学院の関係者が、2週間後、那須の農園に行ったら、驚くべき量の放射性セシウムが検出され、今後農園を維持できるか心配だと言っていた。ええ―ツ、那須なんて全く報道されていないじゃないか。当時はまだ、同心円内の10km圏、30km圏の危険、避難区域が同心円で囲まれている地図しかニュ―スには出ていなかった。政府の発表のデタラメさに憤ったが、どうする事もできなかった。もし、横田の米軍が避難したりし始めたら、小生も家族と大分の母の実家に逃げようかと思ったくらいだ。先週、足柄のお茶から放射性セシウムが検出された。やっぱり、国の官僚は、国民の安全より、自分達の権威とか、立場を維持する事に熱心、さらに菅内閣はもっといい加減だということだ。既に、最初の爆発で、大量の放射線が飛び散ったのだ。

そういえば、昔、電力会社の副社長と飲んだことがあった。その時、丁度、福井で高速増殖炉「もんじゅ」のナトリウム事故があった。これは今から見るとやはり、メルトダウンに一歩手前の恐ろしい事故だった。高速増殖炉はプルトニウムを使い、その冷却はナトリウムという爆発物を液化した冷却装置で冷さないと温度が下がらない、恐ろしい仕組みだ。こんな危険なものは、あの原発先進国フランスでも中止したのだ。日本は当時、思い上がっていた。ところが、その役員、大したことない、大丈夫と連発していた。要するに分っていないだけの事、大丈夫というのは自分の会社のことで、情報を隠蔽しておけば会社が大丈夫ということにすぎなかったのである。住民の事とか,周囲の地域がどうなろうとそんな事は全く頭になかったということ。酷い話。そもそも、原発はトータルコストを見れば民間企業で採算は取れないのではないか。リスクを計算しないから利益が出ているだけだ。それなら、原発に関しては全て政府の直轄にし、投資は国、建設や管理は電力会社が受託し、PFIにするとか、あとは送電事業にすべきではないか。

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by katoujun2549 | 2011-05-16 10:39 | 国際政治 | Comments(0)