東北関東大震災に思う。東京と東北

 都市の集中というのは日本の大きな課題である。放置されてきた一極集中である。確かに、東京は首都移転の立法はなされたが、実際には地域戦略が実行に移されたのは一部、関東から一歩も出なかった。大宮副都心、新宿新都心など、東京の周辺での分散であり、国全体の視野に乏しい。先進国で都市が分散して発展している国は多い。ドイツやアメリカなどもそうである。韓国はソウルに人口の30%以上が集中し、国防上も北朝鮮に一歩的な攻撃を受けた場合、何も出来ない状態である。日本と同様都市がお粗末。東京の機能をすくなくとも、名古屋、大阪、京都、裏日本(新潟)などに分散する時期にきている。

 今回の東北関東大震災は、阪神大震災とは違う大きな影響を経済に与えている。東京と北関東から東北の役割が明らかになる。昔から仙台には美人が少ないという話がある。しかし,これは違う。美人は皆2時間で行ける東京の方が金になるのだ。だから、皆行ってしまう。伊達政宗のいたころは仙台は美人が多い国だったのだ。名古屋ブスといわれるのもそうだ。東京の俳優には竹下景子など、名古屋出身が多い。名古屋では美人俳優は食えないから皆東京に行ってしまう。

 東京電力の福島原発事故もその象徴だが、東京の後背地としての東北の存在をもう一度見直さなければならない。東京はこの100年間東北と北関東地方に支えられて発展してきた。
 かつては、東北は集団就職などに象徴される若年労働力を京浜工業地帯に供給した。さらに、東北の真面目で優秀なな若者が東京の大学に集まり、秋田や岩手県、山形県などの若い頭脳も流出していった。東北6県で大学は国立も含め、42校しか無く、しかも仙台に集中している。私立学校は29で国公立に対して私立が少ない。東京には111の大学があり、そのうち私立が90%である。東北には地元の若い頭脳を育てる土壌がない。
 産業においては、若い人が出払った感のある東北、今は高度な省力化された工場で自動車の部品や産業の米ともいわれるICチップが作られている。京浜工業地帯を支える部材の供給源である。そのような意味で、商業集積とそれに携わる人々の住宅地であった阪神大震災とはダメージの質が違う。阪神大震災よりも京浜地帯の受けた損失は予想以上に大きい。今回津波での死者をみると、60歳以上と就学前の子供の数が多い。阪神大震災でも高齢者の死者が多かったが、今回はその傾向がさらに著しいように見える。
 また、農業生産においての出荷先は東京が大きな市場である。ということから、原発事故の衝撃は日常生活にも大きな圧力となった。今回の原発事故では福島や茨城北部が危機に曝されている。関西の農産物は淡路島のタマネギくらいで、農産物は関西圏で消費される。その点、関東北部の農産物、さらには今回大きな被害を受けた釜石、大船渡、塩釜はマグロをはじめ漁業の集荷先は築地である。東北自動車道が不通になると途端に東京のスーパーは品不足になる。
 福島原発の事故はたちどころに東京の電力供給の不足をきたした。東京電力では、下記の通り17基の原発を持っているが、4月15日までにすべての原発が止まる予定になっているという。東電の発電能力における原発の割合は約30%。しかし販売電力としての割合は、既に42%を占める原発の全面停止だけに前代未聞の大事態と言える。阪神大震災では電力の供給という問題は無かった。関西の60ヘルツという異なる周波数は50ヘルツの東京では使えないから、関西から融通してもらうこともできない。今回の自然災害という観点からも、また、国防上も、東京集中は好ましくない。産業だけの事を考えれば、集中が有利であるに決まっているのだ。それを理由に分散を怠って来た事の弊害を見直すべきである。
 かつて、東京一極集中をさけるために副都心とか首都移転構想があった。これは福島とか関東で分散させるプランであった。しかし、今や大阪や名古屋を都に昇格させ、さらには裏日本で新潟を再生させることの重要性が着目されよう。今後、関東に大震災が来る確率も極めて高く、首都が大打撃を受けるおそれが高まっている中、大阪、名古屋、裏日本の活用が脚光を浴びるだろう。皇室も、天皇陛下に業務が集中している。天皇陛下の節電への協力は胸を打つ。しかし、あの、皇太子はどうだろうか。都心の一等地に居を構えたマイホームパパ皇太子とご病気の妃殿下は京都に居を移してして伝統文化の再生を図ることも勇気を持って実行してもらいたい。新しい日本の力を再生し、国防上、また、政治の知恵ではないかと思う。

 
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by katoujun2549 | 2011-03-29 20:34 | 国際政治 | Comments(0)