「なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか」若宮健著

「なぜ韓国はパチンコを全廃できたのか」若宮健著祥伝社新書
ーパチンコに汚染された国 日本ー

 三年程前、女優の伊東美咲が交際中の大手パチンコメーカー京楽産業の代表取締役社長、榎本善紀氏と結婚、その前はタレント神田うのが、年商2000億円を誇るパチンコ業界最大手企業「日拓グループ」会長の三男・西村拓郎氏と結婚した。伊東美咲は 神田から榎本氏を紹介されたという。西村拓郎氏は、「日拓リアルエステート」の社長を務め、パチンコ店「エスパス」を出店している。 神田うのは、過去に美容のヤマノグループ御曹司の山野幹夫と交際していたが、質素な生活に失望、「意外と自由に使える金がない」との名ゼリフを残し破局している。お金が全てではないのだろうが、西村氏は ヒルズ族、総資産2000億円のパチンコ産業グループの御曹司で、「青年実業家」。6億円もする豪華結婚式はおめでたい事だが、何とも金まみれの印象はぬぐえない。大した神経だ。パチンコが庶民の生き血を吸い、多くの依存症に堕ちた人々が苦しんでいる。彼女達は無知なのではなく、計算高い。その現実をあざ笑うかのごとくである。もっとも、小生は彼女のファッションビジネスの才能と今回の大震災で1000万円を寄付したことは高く評価している。

 パチンコというものが、かつては庶民の楽しみであった。それが少しずつ変化して来た。椅子があれば長時間できる。そんなところからなし崩しに立派な賭博産業になった。パチンコ屋も昔のようにオヤジがやっているようなものではなく、機器の販売企業が悪代官なら、パチンコ屋は小作人だ。系列化とネットワークによって結ばれている。自分も40年昔、玉入れが自動になりチューリップ全開で大喜びしたものだ。さらに、その昔は玉を繰り込む技術も必要だったし、椅子が無かった。ともかく、今や健全な娯楽とは言い難いシステムに変化していることが問題なのだ。むしろ、反社会的な性格をもつ産業である。その仕組みの非人間性に関する知識とか、抵抗感の無い人達がそれにはまり、依存症になっていく。パチンコ業者がそのようなタレントと結婚するのは理由がある。最近の顧客として女性を狙っているからだ。女性は特に賭けごとなどの経験が無いから病み付きになり易い。

 パチンコ屋は鋭敏な経営感覚が必要で、適宜パチンコ台を入れ替えたり、設備投資と集客をバランスよくマネージしなければ倒産する。かつては30兆円産業といわれたが、今は20兆円に縮小し、競争も激しい。それだけに、パチンコの顧客獲得への努力と、客を破産に追い込んででも骨までしゃぶろうと新機種の投入を図っている。パチンコ台のような賭博機器は世界では厳しい規制がなされ、政府が不正とか,行き過ぎが無いよう監視している。ところが、日本は抜け穴だらけで、警察OBなどが関連企業に天下りし、製品開発や経営に助言している。パチンコが射幸心を煽らない限りで認められた当初に比べ、問題にならない位進化してしまった。パチンコ業界で生き残った京楽産業や、日拓は我が世の春である。そのド派手な生活振りを象徴するのが低級なタレントとの結婚である。
 
 一方韓国ではパチンコ(メダルチギ)が禁止され、産業としてのパチンコは違法となった。在日パチンコ企業が韓国にパチスロを持ちこみ、最盛期には年間日本円で3兆円の売り上げがあったという。日本文化を嫌う伝統の韓国政府は日本の玉を使った機器を承認しなかった。そこでメダルチギというメダルゲームに改造したものであったが、原理は一緒であった。三洋物産発売の海を舞台としたパチンコ・ パチスロ機シリーズの総称である「海物語」は韓国でパダイヤギといってパチスロという点では一緒である。

しかし、韓国は「パチンコ店を放置すれば韓国国民が堕落する」と政治家やマスメディアがパチンコ業を痛烈に批判、3兆円産業をあっという間に全廃した。ところが、日本政府に対しては在日韓国系経営者を代弁、規制の撤廃を大統領自ら要求してくる。

「なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか」の著者は「韓国では政治家・官僚・マスメディアとパチンコ業との癒着利権構造が無かったからだ」としている。それに対して日本は民主党も、自民党も政権党を中心に、パチンコ業者から政治献金を受け、その代弁者のようになってしまう。このことを新聞、テレビといったマスコミも広告料欲しさに批判する事は無い。かつても、コマーシャルを大量に流す事でマスコミを味方につけ、批判を一切封じる戦略を取っている企業、おためしセットで罠にはめるドモホルンリンクル、かつてはインチキな英会話で業界を支配したNOVAなど、大量のテレビ広告費を隠れ蓑に視聴者の信用を得ようとする。これと同じことがパチンコでも行なわれている。パチンコ店ならともかく、なぜ、普通の視聴者とは関係のないパチンコ台メーカーが新機種の宣伝をするのか。新機種につられて顧客も来る。しかし、本当の狙いは連中にとってターゲットは視聴者ではなく、TV局である。


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by katoujun2549 | 2011-03-19 19:58 | 書評 | Comments(1)
Commented by 備えあれば憂いナシ!! at 2011-03-20 18:17 x

こんな時だからこそ、生きてる内に思いっきり楽しんでおきたい…
不謹慎なんて言うなよな!いっちまったら何もできないんだから…(´・ω・`)