北アフリカ政変がもたらすもの。イスラエルとパレスチナ 2

 一昨年のイスラエルによるガザ地区攻撃以来、パレスチナは平穏に見えるが、静かな時程危機は潜んでいる。特に、今回の北アフリカの民主化、さらには近い将来行なわれるであろうアメリカのアフガニスタン撤退に予想される情勢変化にイスラエルは着々と布石を打っている。エジプト、リビア、バーレーン、チュニジアは権力者が変わって良くなるかどうかは別にして、国民国家の形に近づく。これはイスラエルにはマイナスだ。というのは中東唯一の国民国家であるイスラエルは独裁国家のお陰で安全を保って来たからだ。人気のない国王の為に命がけでイスラエルと戦争する人間はいない。だから、彼らは傭兵を雇っている。彼らの軍隊は国内治安用なのである。資源を独り占めにして国民を信用していない国家元首に忠誠心を持つ軍隊は無い。だから、いざ戦争となると、自分達の国家という意識の強いイスラエルには叶わない。今や、彼らの築いたパレスチナ人居住区を囲んだ壁はすっかり出来上がった。自爆テロを封じ込めるのだ。イスラエルが核保有国であることは国際的にもIAEAに入っていないが、常識である。イスラエルはイランがいずれは核武装することをふまえて準備をしている。本当は爆撃したいところを米国が抑えている。今戦争になればアメリカはイランとの戦いを囲い込み、地勢的にはイラン側とアフガニスタンの2正面戦線を抱えるこにとなる。これは軍事上の常識に反する事で絶対にやらない。

 世界のマネーゲームはユダヤ人が支配している。マネーゲームの客はアラブ人の金持ちである。このソブリンマネーがイスラエルとの戦争に使われないよう、投機に回せば安全対策として成功だ。アラブ世界がインフレでヘトヘトになってくれればなおさら結構ということである。アラブの金持ちをバクチに酔わせておけばユダヤ人は安心して眠れるというものだ。この構造が壊れるとき、イスラエルは産油国との対決に踏み切るだろう。こんなことは少し世界史を勉強すれば簡単に分かることなのに日本のマスコミは遠い世界の不思議な出来事のように眺めている。いやんになっちゃうね、沢尻エリカとか、海老蔵暴行事件の方が大事なんだからね。

 何故、マスコミは伝えようとしないのか。どうしてイスラエルのエルサレム東地区とヨルダン川西岸のパレスチナ人居住区に何万人もが入植し、住宅を造り、移住することが出来るのか。不思議ではないか。2006年でガザにはユダヤ人は0に対し、パレスチナ人は1,428千人ヨルダン川西岸はユダヤ人255千人が住宅を建設、一方パレスチナ人は2,460千人もいるのに住宅は建てられず、ユダヤ人はパレスチナ人と同じ量の水を供給されている。彼らの居住区を建設しているのは地元のパレスチナ人労働者である。パレスチナ人はこれを国際的に非難する。しかし、アッバス議長とそのグループは賄賂ずけで機能しない。ろころが、このお陰で、工事業者はパレスチナ人を使っており、彼らはそのお陰で仕事があり、飢えないでいられる。アメリカも実は知って知らぬ振りをして、ただやりすぎるなよと言っているだけだ。日本の報道ではイスラエル人の無法振りだけが報道される。ヨルダン川西岸地区に移住している24万人のイスラエル人は何故安全に暮らせるのだろうか。インティファーダはアラファトが引き起こした闘争方法である。しかし、結果的には破綻した。また、アラファトも莫大な国連援助金を横領し、彼らを裏切った。自爆テロは巨大な壁を築かれた。今彼らが、最終的に選択しているのはパレスチナ人居住区にユダヤ人を引き込み、自らの安全と仕事を確保することなのだ。壁の向こうには行けないが、ユダヤ人が来てくれれば仕事や金になる。さらに大きなことは、仮に戦争にでもなれば、ユダヤ人が彼らの外側に分離されていれば、ガザ地区のように完全なターゲットになり、爆撃され、多くの死者が出る。その教訓が1昨年のガザである。イスラエルはその前にガザ地区のユダヤ人を全員撤収させている。シャロンの巧妙な作戦であり、ユダヤの歴史をふまえた知恵であろう。これを国際社会ではイスラエルの無防備な人々への無差別攻撃だと非難しているが、実際は国連部隊も無力だし、国連安全保障理事会もアメリカの拒否権で何も出来ない。さらに、重要なことは、パレスチナ人居住区でユダヤ人が多数いるところにはイスラエル軍は無差別攻撃できないし、そうした地域が増えれば、アラブの大義といえども、イランやシリアも核攻撃は出来ない。勿論、彼らの聖地エルサレムには核は使えない。また、中東戦争のときの主力だったイラクはそんな余裕は無い。今のところイスラエルは我が世の春だ。余裕のあるうちにしっかり核戦争に備えているのである。
Wikipedia よりヨルダン川西岸の壁と地図

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 平和ボケなのは日本の政府民主党とマスコミだけだ。イスラエルの核戦力は既に配備され、さらに、核兵器は拡散し、イランとエジプトから挟撃される危険性に備えている。彼らは、4次中東戦争で全く危機一髪で国家存亡の危機を免れた。彼らの危機意識は半端ではない。では、戦争は起こらないかと言うと、その逆で、戦争が起きる事がおおいにあり得る。新しい国民国家になった彼らが準備の整わないうちに一発かまして、彼らの意欲を削ぎ、永久的なイスラエル国家への道を確保したいはずだ。産油国にもし、イスラエルの核が落されれば、サウジアラビアや湾岸諸国の王族も一巻の終わり。全てを失い、その後の焼け跡には貧乏人だらけの国民国家が出来るだけだ。イスラエルと世界のユダヤ人はこれくらいのことは考えている。

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by katoujun2549 | 2011-02-27 16:35 | 国際政治 | Comments(0)