社民党の価値 しっかりしてもらいたい

 社民党の掲げる平和主義、憲法第九条尊重の政策は政治目標として高い価値のあるものである。これを非現実的と切り捨てる勢力の貧弱な政策と歴史に学ばない愚かさを感じる。とはいえ、崇高な理想とは対象的な厳しい国際情勢が我国を取り巻いている。理想が画餅とならないためには、国防に関する十分な知識見識がなければ、現実主義者にも、偏狭な民族主義にも対抗出来ない。社民党できちんとした議論が出来るのは阿部知子くらいだ。

 世界で起きているテロ、北朝鮮の核、中国の軍備増強、ロシアのナショナリズムの台頭などにどう対処するかであり、普天間と沖縄の問題を現時点で解決に向かわせるかである。其々が今世紀の政治課題として世界を変える内容であり、国内政治だけでは何ともならない。現実の風圧に耐える平和主議でなければならない。ロシアの高圧的外交姿勢や中華思想とも対峙して、平和の利を訴えるということである。困難な道であるがこれは平和主義者も避けて通れない。政治政党としてまともな主張のできる民主党の存在は貴重である。残念ながらじり貧である。北朝鮮が崩壊寸前であり、軍事的暴発が懸念されている事態をどう考えるのだろうか。
 
 民主党の国防論の稚拙さが非難の的となり、社民が消えたら、平和主義が抹殺され、日本にはご都合主義の民主党や家業的政治政党の二世議員だらけの自民党、ヤクザ、暴力団のような小沢グループしか残らない。政治を力や数の論理ではなく、国の目指すべき目標を主張している政党は社民党だけではないか。実際は今の社民党に行政能力は無い。しかし、政治理念が曖昧な現政権や自民党に比べ、この理念だけでも存在価値がある。今の日本に国際情勢を見通した主張のできる政治家が何処にいるのだろうか。明解な解決策 など無いのに、責任当事者の足を掬うような政治家が多い。マスコミも然りだ。理想主義をこき下ろす連中は力と力の世界が現実的とばかりに発するスローガンもナショナリズムを煽る論調も決して事態をよくする様には見えない。特に国防論においては地政論とか、軍事面だけでは答えは出ない。個別の事件、問題に関しては状況対応として、尖閣列島事件のような、逮捕か釈放といった択一的な選択肢になってしまう。ところが、決断を導くガイドラインは無い。毅然とした対応とは硬直した判断となりかねない。しかも、それは中国の軍事対応も招くことで、そうなるかどうかについて想像力も無い。

 自民党もマスコミも関係諸国の数や経済関係、国際世論への認識もないまま、やじっている様なもの。連中、強い与党のおこぼれにあずかろうと集まった烏合の衆ではないか。我国の国防は連立方程式であり、二次式にもなっていて答えが何通りもある。日本に核武装させたがっている輩や軍備増強論者は日本の敗戦に至った過ちをどう考えているのか。これを踏まえた平和主義や護憲行動はよほど現実的である。社民党はこの際独自の国防論を展開すべきだ。社民党は自信を持って自らの政策を世に問うてもらいたい。

 都知事や、日本の戦後の成果である平和憲法を排撃する右翼ども。反省の無い連中が声高に叫んでいる。大日本帝国陸海軍は何故あのような泥沼に日露戦争後はまったのか。大まかに言えば、明治維新の中で日本は北のロシアと西の中国の脅威に晒され、軍事的対応に迫られ、経済はその川下にあった。軍事優先の政治が招いた結果が満州進出であり、軍国主義国家への進化であった。そうした中で朝鮮半島は二大国家の進出に対する防波堤として、日本は支配下に置きたかった。朝鮮国王は近代化に取り組まず、階級社会の束縛は朝鮮の人々に取ってくびきとなっていた。民主化は歴史の流れで、そのためには周辺諸国の影響や介入を受けざるを得なかった。日本が支配しなければロシアが出ただろう。

 日本は日露戦争のきわどい勝利により遼東半島、南満州鉄道、南樺太を手に入れた。その後は国内事情から独善的な状況対応に迫られた。第一次世界大戦で漁夫の利を得た財閥資本は世界恐慌の活路を産軍共同体に、さらに、農業危機を満州振り向けたのである。農業経済は限界に達し、アメリカ移民は黄禍論により排斥され、行き詰まった。後に大きな悲劇となった満州開拓が始まる。状況対応の積み重ねが、満州事変から日中戦争へと繋がり、これを打開する為に仏領インドシナ進攻、南進論を産んだ。歴史の教科書によれば、リットン調査団から国際連盟脱退に至る過程。日本のこうした脅威にABCD包囲陣が成立、真珠湾攻撃にはじまる太平洋戦争となった。西欧諸国は植民地争奪戦を続けていた。これが日本の介入で彼らも困難に直面した。植民地の独立は西欧諸国の生命線を脅かした。この戦争で景気が良かったのは半年程、ミッドウエー敗北以降は百戦百敗である。なぜこの現実を東京裁判史観などといえるのだろう。状況対応の戦術が全てを失った原因である。戦略が無い。平和国家、平和憲法以上の立派な戦略は無い。


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by katoujun2549 | 2010-12-21 21:48 | 国際政治 | Comments(0)