民主党攻撃

 070.gifAPECも大した成果が無かった管政権。尖閣列島での漁船船長釈放とビデオ映像の流出という大失態にマスコミの批判は厳しい。警察庁のテロ情報漏洩の方が重大な失策なのに、こちらはどこかに消えてしまった。民主党が裏でマスコミと示し合わせているかのような感じもするくらいだ。時の政権は常に批判される側だから、その批判が本質的でなければ政権は安心して馬耳東風だ。今回,情報公開に関する民主党の動きは政党基本方針と逆行するものである。民主党というのは八岐大蛇のように頭が多過ぎて情報を内部でもコントロールできない。ただ前に進むのもやっとこすっとこ。官僚が勝手に情報を出すのを嫌がる体質、だから、逆にリークされる。とにかく、官僚に横槍を入れるだけだからギクシャクする。このことは今後も問題だろう。

071.gif一連の問題に関する小生の見解だ。

1.尖閣列島における海上保安庁はきちんと使命を果たした。だから、国防論にまで議論を拡げる必要は無い。

2.菅直人は適当な時期に判断のつかない海上保安庁の現地に対して適切な政治判断を行なった。
海上保保安庁は政治的な判断を求めたから、逮捕してから起訴に至るタイミングを逸した。悪いのは前原の強気と菅総理の現実判断が一貫していなかったこと。

3.衝突映像だけを撮影した海上保安庁の映像情報は片手落ちであり、拿捕したシーンが無いままでは映像情報収集として不備である。また、国会で公開しなかっただけで、流出の恐れはあった。映像情報を機密扱いにした形跡が無いことが問題ではないか。

4.政府は情報を出さなかった「政治的」理由をきちんと説明してほしい。司法における訴訟法の範囲での解釈しかしていない。石原伸晃とか小泉程度のチンピラの追究に耐えられないようなら、もう民主党は終わっている。
  
5.情報漏洩者は海上保安庁の組織ルールに従い処罰すべきだ。

情報公開、しかも世界中に流れるYou-Tubeに故意に流した行為は国会で映像が公開され、議論が行なわれている中で行なわれた。そのような時に故意に映像を公開することは組織の利益を損なう。もし、情報漏洩に処罰がなされなければこの事が残す禍根は大きい。懲戒免職など内部処罰すべきことで大阪地検の情報書き換えとは質的に違う。守秘義務違反で刑事罰の問題になるのだろうか、罰金程度、厳しくてもセクハラとか、痴漢事件ほどのことだ。

6.マスコミが漏洩当事者を批判する事も報道することも勝手だが、これに便乗して過渡に批判したり擁護することを責任ある立場の人間は慎むべきで、偏狭なナショナリズムを刺激するのはやめてもらいたい。

040.gif 石原都知事は自分の都庁でこのようなことが起きたらどうするのだろうか。また、鳩山のように、この程度の情報が漏れたことをクーデターだとか軽率に定義する段階ではない。野郎だまってろ!
 

071.gif この一連の事件に関して、自民党も、マスコミも短絡的な意見が多すぎる。専制君主的な判断を期待するのか。民主国家の我が国にヒットラーの登場を待ち望むような論調は控えてもらいたい。野党は領海侵犯を国防問題と結びつけ、一方、公務員の情報漏洩を組織のガバナンス不良ではなく,刑事罰にあたるかどうかが論点になってしまっている。野党はマスコミに便乗した攻撃ではなく、自らの政治外交的な主張にもとづき見解を述べるべきだ。小さな事件が大事件に、さらに戦争には発展することは歴史にはあるにせよ、これを止めることが政治であり、歴史の知恵である。かつて、金正男が不法入獄で逮捕されたときに当時の政権が何をしたかをふまえて野党は批判すべきです。

 海上保安庁の情報漏洩は、仙谷長官の刑事罰方向の議論ではなく、むしろ、警察庁の情報漏洩、さらには国民の情報、年金や住基ネットの情報リスク管理の方に関係があるのではないか。これは巧妙な問題のすり替えだ。民主党は自党に不利な情報のを抑えることに汲々としている。これまでも民主党は官公庁の情報が国民の利益というより、自党の利益に結びつけ、情報を公開しようとしない傾向が著しい。今回はその反発なのだ。

 日本は世界の経済大国であり、軍備も独立国として相応しい自立した内容であるべきだという主張ももっともだ。しかし、こうした原則論は政治家としてあまりにも舌足らずです。政治家はこれを実現する為の道筋を示すのが仕事の筈でしょう。自民党の議員などには、日本は核武装して軍事もアメリカとの依存から脱する空論を売りにしようとする輩もいる。核武装というのは原発技術があるからと言って簡単にできることではない。技術的だけではない運用できるよう意思決定の仕組み。また、技術的には運搬手段も小型化も必要。これを誰がどのようにするかだ。このような人は日本の戦争の敗北とアジアを戦火に巻き込んだ歴史をどのように考えているのだろうか。勿論憲法改正とか、そこに至るには長い道のりがある。一体どんなプロセスを前提にしているのか、このことを抜きに、強弁な主張はありえない。

 しかし、今回の事件は、一介の、軽薄な漁船の船長が行なった無謀な行為だとすれば、話が大げさすぎないか。漁船の体当りが、結局、核武装に結びつけるのは無理がある。日本と中国の経済交流もストップするに値するとは思えない。まさか、くだらない船長の跳ね上がりに中国は軍艦を出すとは思わない。ここで、海上自衛隊が出動することを期待しているのだろうか。それに対して今後、日本の出方によっては中国は海軍の船を日本よりは簡単に出す事が出来る。その時に対抗策はアメリカの協力を取りつけるしかない。沖縄の地勢的重要性を沖縄の知事は認識していない。1万人が基地で働く地域をアメリカ抜きに守ることも出来ないはず。
 かつて、北方領土で我が国の漁船がソ連の警備艇に拿捕されたり、銃撃されたりしても、マスコミは三面記事扱いだったではないか。当時の政権は見て見ぬ振りだった。その時、国民はどれだけ悔しい思いをしたか思い出してもらいたい。日本より大きな海軍を持つ中国、そして、多くの民間企業や日本人が経済的に奥深く関わっている国にかつてのソ連がしたような事が出来るわけがない。今でも拿捕される漁船の為に日本人はデモをソ連大使館にしたことがあるのか。抗議して来たのは漁民の家族だけではなかったか。真摯に取り組んだのは鈴木宗男です。
 
 というより、今回、公務執行妨害と領海侵犯で逮捕し、拘留したことで充分ではないか。体当りされて逮捕もせず、逃がした訳でもない。拿捕したときの映像はないのだから、海上保安庁の活躍を主張するにしても片手落ちであることをこの情報漏洩当時者保安官は考えなかった。

 我が国は地勢的には北にロシア、西に中国と言う大国を控えている。島国であるという利点があるからこそ、安心して暮らして行けるのが日本だ。北朝鮮がまさにロシアと中国に国境を接し、大国の厳しい圧力に曝されているが故に核を持ちたがるのだ。韓国は北朝鮮と未だに休戦状態だが、アメリカの核に期待し、核兵器は持たない。38度線があるから日本人は枕を高くして寝られる。また、万一、それを使用することなど、自国の破滅を招く。万一、アメリカが北朝鮮に核で攻撃したら、風下にあたる日本は放射線汚染で被害を受けることは間違いない。

 日本に取って中国や北朝鮮の核はどこまで脅威なのだろうか。この分析もせずに強硬論は危険な議論だ。弱体政権どうしだが、オバマと菅直人がとりあえず、普天間問題、いや、鳩山政権以来ぎくしゃくしていた日米関係を修復しようとしたことは成果として認めるべきだ。自民党はこれまでの領土問題に関する不作為や怠慢への反省がない。人には求めて自分は反省しないのが野党か、国防に関するビジョンが無いまま批判だけを繰り返せばかつての野党としての民主党の誤りを繰り返すだけであろう。

 

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by katoujun2549 | 2010-11-15 11:33 | 国際政治 | Comments(0)