日銀の責任

 今こそ、政治と財務官僚、日銀が一体になり、世界的デフレに対する我が国らしい金融政策、さらには貿易政策、産業政策、国防、教育・研究といった全ての国策を動員すべき時代になった。これまで、東西冷戦の中で自主的な判断は不要だった。かつての岸や池田の自信や使命感溢れる政治はアメリカのバックアップあってのこと。アメリカは日本を競争相手と全く思っていなかった時代の話。読み始めた「通貨で読み解く世界経済(中公新書)小林正宏、中林伸一」
は公平な感じがする。デフレの要因についても我々の感覚に近い。この問題は国債金融とマクロ経済の基礎がないと議論にはならない。これから、少しづつ勉強するということになるが、勉強するだけでなく、今ある知識でも自分なりの見解を持っていなければならない話だと思う。
 デフレは確かに複雑だが、それだけに手順が大切だ。日本として、世界に誇れるポリシーを見せてもらいたい。ITも手段の一つだが、何もかも同時には出来ない。二律背反、トリレンマ的な課題もある。金融の独立性と資本移動、為替の変動性維持といったことは一度に実現しない。福祉の充実と財政再建もそうだ。だからこそ、ロードマップとかシステムという概念が必要だが、これを議論したり仕組みをつくるのは日本人は極めて苦手。話が抽象的、総花的になってしまう。問題解決のためにはターゲットを明確にしなければならないのに、逆に問題を拡散してしまう。一つの手段を選択したら、その後の影響や次の手をきちんと役割分担しなければかえって病状は悪化する。何事も副作用があるし、次の手が必要。それらを政府と官僚、日銀がそれぞれ分担しているが、反目しているようじゃ上手く行かない。
まさに政治のリーダーシップの問題だが、昨日の国会みていても到底無理という感じ。公明党の下らない質問にもあきれかえった。アメリカは日本と違って、確かに移民労働力が成長の原動力になるが、一方ではアフガニスタン戦費や国防費の肥大が国家資産をどんどん蝕んでいるから、これも、金融政策だけで乗り切れるものではない。大きな枠組みを無視してミクロな話にするのは短期的な政局や現実的な対応として為政者はやむを得ないこともあるだろう。が、我々のような国民レベルでは、全体の中で冷静な判断をしている人が結構多いということだ。これは自然現象ではなく,誰かの責任のもとに行なわれている。ここを人の良い日本人はすぐに忘れる。鳩山が炭酸ガス25%削減と言って、もうドロンだ。

 8月15日が近づいて来た。大戦末期の日本軍は特攻という戦術をとった。この犠牲者が今の日本を築いたというは詭弁だ。当初は米軍も特攻に手を焼き、相当の被害が出た。これをアメリカは隠そうとしたがる。アメリカ軍には恐怖だったが,逆に迎え撃つ米兵は、こうした行為を卑怯な行為と見て、日本人を蔑視したのだ。決して尊敬した訳ではない。特攻というのは単に瀬島龍三の言う自発性から生まれたものではない。彼の建前の話で言い抜こうとする責任回避もそうとうなものだ。あのような参謀が日本を滅ぼしたのだなあと思う。特攻の犠牲者は学徒兵に集中している。さらに元山航空隊長は「俺も後に続く」と言って特攻兵に訓示をしておきながら、終戦の直前にさっさと逃亡したような奴。この手の話は満州や南方でも数多だ。特攻は軍部が自らの責任回避も含めた開戦前から検討されていた犯罪行為だという認識。これも、帝国憲法の欠陥にまで遡る根の深い話だということがわかって来た。日本の政府や官僚というものが、大戦前の思考方法からあまり出ていないという意味において、大いに参考になる。

日銀の責任と役割

財政政策、経済運営の制度的責任は、一義的には諸官庁・機関を使いこなした上で、内閣(行政の最高司令官=首相とその司令部=内閣府)にあると考えるべきだろう、と思う。
「日銀」にも勿論重大な責任、しかも法的に護られた「独立性」ゆえの重要な責任がある。しかし、「日銀」が矢面に立つべき問題というのは本来別だと思う。その意味で、「日本銀行」はやはり「海軍に似ている」。 自分達を「エンジニア」ないし「テクノクラート」と「(敢えて内心冷笑的に)矮小化(?)」して、あたかも部外者然としようとするところも一緒www(だから、半可通に「無責任!」とか余計な批判を言われる。)

1.「日本銀行法」には
(目的)
第一条  日本銀行は、我が国の中央銀行として、銀行券を発行すととも に、通貨及び金融の調節を行うことを目的とする。
2   日本銀行は、前項に規定するもののほか、銀行その他の金融 機関の間で行われる資金決済の円滑の確保を図り、もって信 用秩序の維持に資することを目的とする。
(通貨及び金融の調節の理念)
第二条  日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする。
とある。
2.一方、「財務省設置法」には
(任務)
第三条  財務省は、健全な財政の確保、適正かつ公平な課税の実現、税関業務の適正な運営、国庫の適正な管理、通貨に対する信頼の維持及び外国為替の安定の確保を図ることを任務とする。 さらに、
3.「内閣府設置法」を読むと
(所掌事務)
第四条  内閣府は、前条第一項の任務を達成するため、行政各部の施策の統一を図るために必要となる次に掲げる事項の企画及び立案並びに総合調整に関する事務(内閣官房が行う内閣法 (昭和二十二年法律第五号)第十二条第二項第二号 に掲げる事務を除く。)をつかさどる。
   一  短期及び中長期の経済の運営に関する事項
   二  財政運営の基本及び予算編成の基本方針の企画及び立案の
      ために必要となる事項
   三  経済に関する重要な政策(経済全般の見地から行う財政に関す
      る重要な政策を含む。)に関する事項
[PR]
by katoujun2549 | 2010-08-06 10:38 | 国際政治 | Comments(0)