容易ではない、景気回復

 菅直人首相が財務大臣をしていたころ、明確にデフレ宣言をしたにもかかわらず、その対策は上手くいっていない。
 一つは日本銀行の不思議な考え方。二つ目は政治の混迷。三つ目が企業経営者のやる気の無さだ。日銀は相変わらずデフレにもかかわらず、貨幣供給を怠っている。日本銀行は物価の安定に責任を持つが、実際には物価は下落し、デフレである。これに対して自分のところが最も影響があるにも拘らず、国際的な経済の傾向を理由に自らの金融政策が無力であることを理由に動こうとしない。中国の低価格商品や労働力、アメリカの住宅不況、ヨーロッパのギリシャやスペインの国家レベルの財政悪化などだ。しかし、国内ですべきことは、貨幣供給を増やし、金利をゼロに戻す等あるのに、彼らのこれまでの責任を逃れるために自らの非を認めようとしない。彼らの統計数字も、白川総裁の発言もかつての大本営報告に似て、信用に値しない。そうした、海外の問題にも関わらず、日本と比較すると、先進諸国の状態は悪くない。日本が悪いということを無視している。金不足では株価も上がらない、住宅価格も同様だ。公共投資は景気回復に寄与しないというのは既に分っている。変動相場施の中では公共投資による税金の投入は円高を導き、輸出産業に打撃となるからだ。
 民主党の政策が一貫性を欠いていることは、国民の政治への信頼感を損ない、経済に対する信頼性を損なうから消費は進まない。普天間や政治と金が問題で信頼感を失ったのに小澤一派は菅直人の消費税発言のせいにしている。鳩山、小澤はどこに行った。出てこい。菅直人も官僚のいいなりだ。消費マインドが冷めてしまっている。こんな体たらくでデフレの流れを変えられる訳がない。官僚はデフレによる影響は少ない。官僚は増税賛成だし、あまり株のような投機はしないから、デフレでも構わないのだ。彼らは景気回復による税収増を考えない。不思議なことだ。徴税ばかりを考えるという不思議な習性である。これから先、物の価格が下がることがわかっているのに耐久消費財を買う馬鹿はいない。IPadやiphoneが売れている。innvativeな商品は売れるのだ。3Dテレビがどの程度の市場性があるかどうかは未知数だ。そのあたりの見極めこそ企業経営者の感度だろう。
 企業においては経営者に市場を見る感度のよい人物が少ない。ユニクロとかソフトバンクほどの活力のある企業は少ない。任天堂も赤字。日立や東芝、シャープも韓国に追い上げられ、これに対抗できるアイデアも世界市場に訴えるコンセプトも持ち合わせない人が経営者だし、業績悪化を経済のせいにして責任を取る気がない。過去の仕組みと成功体験しか見えない彼らのリーダーシップ
には若者はうんざりしている。賃金も上がらない、高いローンで買った住宅価格は下がる一方、教育費はかさむということでは、これからの高齢社会を支える世代がどんどん力を失っている中、福祉どころではなくなる。福祉の財源は人だということに政治家も気がつかない。財源財源と国庫ばかりを充てにしている。そんな状態で景気、デフレズパイラルが回復する訳がない。
 今、優秀な人材が海外の有名校に留学しない。日本は韓国、中国、インドの後塵を拝している。何が優秀なのか。要するに偏差値アップに汲々としてきた若者が優秀と言うからそうなるのだ。彼らは理想は無いし、対人コミュニケーション能力も低い。そんな若者は海外での外国人と上手くつきあえないだろう。伸びきったゴムのような連中に海外留学を薦めても人は集まらない。また、企業も彼らが必死で勉強して来た知識を活用する度量のある経営者がいない。かれらは帰国すると、保守的な先輩の下で権限もなく、彼らの留学そのものがネックになる。彼らをどう使うか、受け入れる方法もなく留学させるのは、丸でかつての満州移民じゃないか。どうしたら今の若者二やる気を起こさせるか、団塊の世代経営者や今の政治家の課題だ。
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by katoujun2549 | 2010-07-30 09:53 | 国際政治 | Comments(0)