ペルシャ絨毯

今、日本家屋は和室がどんどん無くなっている。これまでは安手のニードルパンチカーペットがよく使われてきたが、これも少なくなり、今は木床かループカーペットの敷き込みが多い。そこで、インテリアとしては床の保温やデザイン上、置き敷きの絨緞を敷く事になるが、日本でのこの絨緞が一般に普及するまでに長い時間がかかっている。外国映画やニュースでリビングとか応接室の絨緞はステータスに応じて殆どがペルシャ絨緞である。しかし、、我が国においては一部の贅沢品としてみられ、必需品にはなっていない。しかし、ペルシャ絨緞はピンからキリまであるので、その見極めはなかなか大変だ。
 基本的にはペルシャ絨緞の産地は中心がイランであり、その周辺のトルコ、さらにアフガニスタンである。イラクやエジプト、モロッコなどでも作られているが、その品質においては、イラン製が信頼出来るブランドである。トルコのヘレケは織り方が少し違うが、その美しさはイランのものとは違うデザインも多く、定評がある。先はイランの絨緞から説明すると、その産地によって特色がある。イランの主産地はビジャ、タブリース、クム、ペシャワール、カシュガイ、ペシャワールなどである。織り方は殆ど同じだが、デザインに特徴がある。夫々の産地に絹とウールがあり、さらに化学染料と草木染めとの違いが値段に反映される。最も価格に反映されるのが、手織りの手間に関係する密度であり、1㎠あたりの結び目の数である。50ノットと100ノットでは倍以上の手間がかかる。基本的には絹とウールの材料原価の差は手間賃の大きさに比してそれほどでもないが、我が国では絹が高級という先入観があるため、絹製多く産するクム産のものが絨緞専門店には多い。畳一枚ほどのものでも、密度によって500万円ほどのものがあるかと思えば、その倍でも10万円台のものがある。
 イランやトルコで土産物として買うのは必ずしも得策ではない。品質のばらつきが多いうえ、あまり良心的とは言えない一元扱いの商売が目立つからである。質の良いものは、ニューヨーク、フランクフルト、ロンドン、シンガポール、ドバイ、東京に集中しているからである。特にシルクに関して、ザンジャン、マラゲ等の産地で安く作られたものがクムシルクと称して出回っており、中には安く仕上げるため、染めなどの工程の一部が省かれ、 数年使用しているうちに色がにじんだり、早く褪せてしまうものもある。 染めとは別の話しですが、シルクの質も高級品とは違う。さたに近年、中国のウイグル地区等でもイミテーションが作られている。 良質のペルシャ絨毯は洗いやメンテナンスをして長く使えるものですが、 このような品質の落ちる商品は安価な分、実用向け、使い捨てであるが、一緒に土産店で売られているのである。
 ペルシャ絨緞は、その他、部族の女性が手織りで作ったギャッペとか、ギリムも人気がある。キリムは平織りの、縞柄のものが多いが、地方毎に様々なデザインがあり、幾何学模様と色合いから現代建築やモダンな家具との調和が面白い。キリムはパイル上の太めのウールで、地方部族の女性が織ったもので、素朴な模様、犬や鹿などの模様が面白い。アフガニスタンやトルコ、アルメニアやイラクなど、砂漠の民やクルド人の工房のものが興味深い。これも、現代建築にマッチする。ペルシャ絨緞の中では価格は大体大きなものでも50万円以下である。
 空飛ぶ絨緞というニックネームでWebでも販売している、ピルザンの関係で、展示されたものを
下にご披露したい。どんな立派な建物でも鑑賞に耐える内容と模様である。大きなものでこのクラスになると製作に数年を要し、価格は2000〜5000万円級である。緑色のものはクムの絹製品で200万円くらいのもの。
e0195345_1753312.jpg
e0195345_17542457.jpge0195345_17545929.jpg

[PR]
by katoujun2549 | 2010-03-30 17:47 | 国際政治 | Comments(0)