医学探偵 ジョン・スノウ

医学探偵 ジョン・スノウ  
コレラとブロード・ストリートの井戸の謎

 疫学の祖、ジョンスノウの話である。当時の医学ではコレラが細菌性の伝染病であることは分らなかった。空気とか、流通物資殻の感染、時には地面から沸き出すといった説まで生まれた。医療技術で最も効果があるというのが冩血であった。今日行われているコレラの治療の一つである、脱水症状対策である水分の補給を点滴で行うのと全く逆の事を行っていた。水銀系の薬が使用され、多くの人が治療のために命を落したのである。  
 ロンドンの下町で、疫病が流行した。何処から感染したか分からない。 医師 ジョンスノウは、井戸の水に原因があると睨んだ。しかし、当時は細菌学も生まれる前の話。彼は疑わしい井戸の周辺を全て使用禁止する事を訴える。そこで生まれる住民との軋轢。しかし、そのお陰で疫病は沈静化する。疫病はコレラだった。彼は、疫学の祖となった。
 「19世紀にコレラが世界中で蔓延(まんえん)した。コレラは昔からあったわけではない。インドの風土病として潜んでいたが、突然19世紀に入って菌が変異し、猛烈な勢いで広がった。イラク、イランを経てトルコ、ロシア経由でドイツ、フランスへと侵入、3波にわたる流行でロンドンにも侵入した。その猛威が詳しく書かれている。インド駐留のイギリス軍大隊が壊滅に近い被害を受ける。患者の血液はどろりとタール状に濁り、この病毒は何の前触れもなく爆発的に流行し人々を死に追いやった。スノウはこのコレラが血液疾患ではなく水を飲んで感染する消化器系の病気であるとの仮説を掲げ、患者の家を丹念に地図上に描いて、特定の井戸の水が原因であることを鮮やかに示した。スノウが描いたブロード・ストリートの疾病地図は疫学の原点であり象徴である。http://book.asahi.com/review/TKY200910130120.htmlより」

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by katoujun2549 | 2010-02-12 23:15 | 書評 | Comments(0)