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剣道 不動心

虚実の攻防-足捌きを中心とした間合いの攻防 (問題意識)
2009年のブログ
今ごろ恥しいかぎりですが、「虚実」について少し分ってきました。虚と実の変化を打てといわれますが自分が動いてしまうばかりで相手の虚実が見えません。これは故中倉先生が言われていたことなのですがこの虚実という意味はなかなか難しい。今まで竹刀、剣先の力ばかりで考えてきましたがこれが通用しないことに悩んできました。相手が自分の竹刀に動じてくれないのはなぜか。最近面が当たらなくなったのは昔のように体力減で機敏に動けず、竹刀のスピードが鈍くなったのかな・・・と思い自信喪失気味でした。
小生は動きを使って相手の技を引きだすことを心がけてきましたが、自分が裏と表、虚と実の攻防において足捌きの基本を忘れていた事に気付きました。ここにこだわった結果この数回の稽古で面が出るようになってきました。手前味噌ですが足捌きの大切さと難しさ正しい面打ちのためにも構えからの動作や残心の大切さが分ってきました。「
初歩のときにも習う左(斜め前後)右(斜め前後)の捌きですがこれは初心者には高級すぎる。六段は取ったものの不器用な小生は上手く出来ません。前後の捌きは3段クラスや高校生でも上手い人が多いのですがここから先が難しいのです。学生はほとんどがパワーに任せた前後の虚実の攻防で勝負しているように思えますが、大会で上位に行く人はこの左右の足運びの基本が出来ているのだろうと思います。基本が欠けているとそこが限界になるのであって体格や身長、運動神経はその次のことかもしれません。特に年を取って体力が衰えてくると前後が使えなくなってくる。一方高段者で試合の上手な人はこの部分がきちんと出来ている。特に相手の表から裏、裏から表の変化を持った攻めができないと虚実の妙も半減する要に思われます。  
さらに、正しい足捌きから虚実の見極めができるようになるのではないかと思いました。戸田先生はじめ八段クラスの先生はこの達人でしょう。宮崎もそこが上手といわれていますがなかなか実際は見えないし、秘密の部分かもしれない。
ここを読まれては試合には勝てないでしょう。足の動きの無い体重移動だけのさばきも多いから目には見えないことも多い。自分は見ているつもりでしたが実はこの部分を見すごしていたような気がいたします。
大先生は竹刀の捌き、基本技のお手本は丁寧に簡単に教えてくれますが、実は秘訣は
その足にあってこの辺をきちん解説してくれるひとは少ない。応じ技もすり上げも足がついていないと上手く打てないのは前から気付いていました。高齢の大先生に触れることもできず、不思議なことがあるものだと思い何とかその秘密を知りたいというのがこれまで剣道を続けてき理由でもあります。そのすばやい動きがその足捌きによって作られていたことは大先生の姿を思い返すと分るのですがどのように使っておられるかはよく分りません。今井三郎先生は足の前後の体重の乗せ方の重要さを話されますし、三井の合宿で戸田先生が後の先の打突を解説されたときに体重移動のことを話されたのでなるほどと思い実行した結果、学連OB大会で一本印象に残る面が打てました。結果的に1本打ったところに目がいってしまい未熟な自分はそのことに気がつかず、先生の魔術のような剣先ばかりに目を奪われていたのだと思います。魔法の種は足にあったということでしょうか。相手と自分の虚実をどう組み合わせるか、また大きな課題が出てきました。今後もよろしく稽古の方もお願いいたします。                     
(加藤 順)



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by katoujun2549 | 2009-08-28 16:14 | 武道・剣道 | Comments(0)